まさかとあるyoutube動画をみたことをきっかけに、ミステリー小説を買うことになるとは、夢にも思わなかった
ちなみに、今回の雨穴先生の最新作(小説)の変な絵は、ミステリー小説として、どのように面白いかを紹介するものであり
物語のネタバレや真相については、極力控える方向で行く。
この手の話は、完全にネタバレしてしまうと読む気がうせてしまうため、他に微ネタバレ記事も記載する予定だが、それでも完全に時系列や黒幕も含めて書くことはないので、安心いただきたい。
とはいえ、ネタバレを1%でも嫌う人がいるのも事実であり、全くの0は保証できないので、ブラウザバック推奨だ。
変な家で時の人となる雨穴 なぜ彼のミステリーは面白いのか?
みなさんは、雨穴さんをご存じだろうか。もちろんテレビでも紹介され、漫画、最近では映画も大ヒットし、彼?の代表作の「変な家」は2000万再生数を突破している。
これは、単に数秒の動画ではない、20分以上のミステリーとしては超短編だが、youtube動画としてはかなり長尺の動画
しかも最初から最後まで見続けないと意味がわからない物語形式ながら、多くの人々がそのミステリーに対してとりこになっている。
変な家も今回紹介する変な絵もネタバレなどは極力避けるが
どちらも間取りや1枚画といった少ない情報の中で、読み手の恐怖心をかきたてるような、導入がされており
動画などである程度情報が公開されているが、肝心なところを伏せることによって、想像力がずっと動かされっぱなしになる。
先の読めない展開ながら、雨穴さんの展開からおそらくおぞましい推測や、結末になりかねないと、こちらが勝手に手に汗握って、恐怖してしまう。
そんな展開が続く。
雨穴最高傑作の声も 変な絵 動画と小説の違い 1章の時点で差別化されている
おそらく、変な家が興行収入も含め大ヒットしているので、変な家以上に構成力があるといわれ、映像映えもするであろう、変な絵を先回りして読んでみた。
先回りといってもこの話は2022年に発売されたものであり、最新作というものではない。
変な絵の導入部分である1章は、雨穴さんが、実際に動画として出されている。
これも戦略としてうまく、1章の時点でミステリーとしての起承転結がまとまっており、さらに物語の真相、人物たちの謎が書籍によって暴かれていく。
私のように先の展開が気になって、夜も眠れない人は購入すべきだろう。その期待には必ず応えてくれるはずだ。
また導入にはなっているものの、小説版の1章はいたってまじめな展開だが、雨穴さんの動画は、おなじみの雨穴さんと栗原さんのくすっと笑えるような掛け合いも途中で見られる。
さて、ネタバレは避けるが、1章の話は少しでるかもしれないし、どのようなトリックか物語であるかのあらすじに関しては、語ってしまうかもしれません。
本当に1ミリでも情報を遮断したい人は、ブラウザバックを推奨だ。
雨穴さん最高傑作? 変な絵 ミステリーとしての感想
変な絵は、群像劇のような構成になっており、時系列もばらばらになっている。
そして、最終的に1本の線となって、絵だけでなくブログの内容も含めて、驚きの真相が明かされていく。
時系列がバラバラなので、読み終わってしばらくたって読み直すことで「この時はこう伝えたかったのか」という発見もある。
漫画化もされているし、実写化される日もそう遠くないだろう。これは雨穴先生も予想されたことだろう。2回同じ物語を見ても、だれるところか新しい発見があるということ。
叙述トリックのようなものがあったりとかしているが、ミスリードさせようというトリックはあまりなく
絵のミステリーに関しては、冒頭ででてくる1枚の絵以外は、絵をかいているものが、他の人間にばれないように、情報を暗号化するように絵をかいているものが多く
それを登場人物とともに我々が考察していくというもの。
ただし、初見で絵を見て何のことかわかるというものではなく、読み進めていくうちに新しい情報がつぎ足しされていくことによって、ちょっと不気味な絵がまったく姿をかえて現れるというものになっている。
ただ一番すごいなと思ったのは、絵というものは、見るものによって全くとらえ方が異なり、時として全く逆の評価を下してしまうことがるということ
これが、ある意味、変な絵の一番ぞっとするポイントかもしれない。
あと、何がぞっとしたかというと、最初の1章の絵の組み合わせでできるあの絵が、1章で明かされた謎と最終章では全く違って見えるという点だ。
怖がりな筆者は、少し微熱になりながらも、この変な家を読み進まずにはいられなかった。
そして、もう1つポイントとして、難しい表現や、細かすぎる情景描写をいれないことで、読み手をミステリーの解読と想像だけに専念できるようにしている点。
だから多くの人が、雨穴先生の作品を「おもしろい」と自然に評価することができる。
難解な表現や、情景描写が過剰すぎると、情報量が多すぎて、物語に集中できなくなるというのは、活字アレルギー持ちの私はよく感じる。