【最後の5分ですべてがひっくりかえる】差出人不明の仕送り 雨穴先生作品レビューと感想 ネタバレあり

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変な絵で、雨穴さんの世界観のとりこになってしまい、当然やるべきことはほかの投稿されている動画をみるということ。

今回は、個人的に気になっていた1時間の大作

こちらを見たので、感想を述べていく。

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【最後の5分ですべてがひっくりかえる】差出人不明の仕送り

雨穴先生は、ミステリー作家としての才気にあふれているので、どの作品にもちょっとドキッとする仕掛けであったり、最低限のどんでん返しが用意されている

できれば、元動画をみてから、振り返る意味でも、この記事を読んでいただきたい。

そんな雨穴先生がわざわざもったいぶって

「最後の5分ですべてがひっくりかえる」と書いている…

確かにラストの結末以外のパンチは、雨穴作品の中では少々弱めに感じられる。

しかし、それがうまかった

雨穴作品なのに「なんかほっこりするヒューマンドラマだな」と一瞬でもおもってしまったことを後悔するラストだった…でも見方によったらそこまでおぞましい話でもないか。

 

 

 

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【最後の5分ですべてがひっくりかえる】差出人不明の仕送り ネタバレ感想

タイトルの通り、差出人が不明な贈り物が数か月にわたってとどくという、動画の視聴者(浦川)からの相談で物語は始まります。

贈り物は、ティッシュ、アルミホイル、レトルト食品、ケチャップ、カレーといったまるで、防災のための備蓄のようなものばかり。




毎度おなじみ栗原さんの推理により、この贈り物は、人ではなくアパートの部屋にむけておくられたのではないか?

序盤は、差出人不明の贈り物でありながら、中身はまっとうに見えるというこの矛盾した状態が、恐怖をそそります。

 

部屋にむけておくられたということで、過去の住人をあたっていった雨穴さんは、過去の住人の中に交通事故が起きて、亡くなってしまった住人がいたことを突き止めます。

その住人の伴侶、未亡人となった女性も半身を引きずるほどの後遺症を負います。そしてその未亡人は、なぜか引っ越してからも昔いたアパートに食品を送り続けるのです。

 

その食品をうけとった、浦川さんや前の住人の子供のいた女性は、極度の貧困から、見知らぬ人間から送られた食品を怪しいと思いながらも、手を付けざるを得ませんでした。

家賃2万のアパートということもあり、経済的に苦しかったのでしょう。

 

これだけで、終われば意図は不明ながら、女性によっておくられた食品によって、3人の命が救われたという、ハートフルにも見える話なのですが…

 

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【最後の5分ですべてがひっくりかえる】差出人不明の仕送り 真相と未亡人の狙い

未亡人は、事故で亡くなった夫への未練を断つことができず、ネットでヒットした降霊術をそのまま実践します。

降霊術の内容は、依り代となる人間に米を食べさせ、鏡をみながら、遺族の血液をしみこませた紙をくちびるに充てるというもの…

 

いまだに遺族の夫の血液をなにかしらの形で所持していたというのは、おぞましい話ですし

少なからず、浦川さんと前の住人だった母親は、未亡人の夫の血液を口に含んだことになります。

 

儀式の準備を整えるために、レトルトライス、ケチャップ、ティッシュ、アルミホイル(鏡)を用意するという周到ぶり。

 

単に備蓄のための贈り物であれば、食品は多めに入れるけど、アルミホイルなどをつねに入れる必要はやや感じづらい。ティッシュも写真を見る限り時々、箱ティッシュとポケットティッシュを重ねていれているので、よほど口をぬぐう行為が重要だと踏んだのでしょう。




未亡人は残念ながら、降霊術が未遂のまま亡くなることになりました。女性は、なくなるまえに「来ないかな」と降霊術が成功することを待ち望んでいたようでした。

果たして、本当に成功したのか?それとも失敗したのか?それは神のみぞ知る…

 

 

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【最後の5分ですべてがひっくりかえる】差出人不明の仕送り

雨穴先生のみならず、ミステリー作家のかたというのは、登場させる設定、細やかなアイテムまでも伏線回収のためにしっかり使うという点ですね。

今回の差出人不明の仕送りも、仕送りされたアイテムにすべて意味があり、なかなかぞっとする内容でした。

前半は丹念に伏線をつみかさね、ストーリーを丁寧に語っていきます。

1時間というかなり長尺なのですが、雨穴先生なら素晴らしいストーリーを描かれるかもしれないという受け手の信頼感もあり

実際に差出人不明の届け物という不気味さが、この物語の不気味さであったり、知的好奇心を刺激させられます。

変な家でもそうですが、変な届け物が送られてきたのでは?という瞬間は、たとえ最終的に家族への贈り物であると判明しても、来た瞬間はぞっとするものです。




ドンデン返しとなる「オカルト要素」については、ネタバレや結末だけを聞くと、非現実的で拍子抜けしそうなのですが、丹念な前半があったからこそ、いきなり急展開を見せるうえで、このオカルト要素は非常に効いています。