VIVANT以来、ドラマを見ることになった
今回は、「アンチヒーロー」。長谷川博己主演の完全オリジナルドラマです。
日曜ドラマは、硬派なオリジナルを提供するので、結構好きです。話のシリアスや、現実社会でも応用できそうな知識の数々は、WOWOWドラマのような重厚感があって、今後の期待ができそうです。
アンチヒーローとはどのようなドラマなのか？
アンチヒーローは、明墨法律事務所の明墨正樹が主人公の法廷ドラマです。
今までの法廷ドラマで、弁護士が主人公といえば、冤罪であったり、追い詰められている被告人を助けるというヒロイックな内容が多かったです。
一方で、アンチヒーローはタイトルの通り、明らかに殺人を犯した被告人を無罪にするということが目的のドラマになっています。
ここまでいえば、金さえ積めば黒を白にする弁護士ってイメージなのですが、明墨は、自分がまきこんで人生が変わりそうな証人に対しては、無料で弁護を引き受けるなど、金に頓着しているようには見えません。
第1話では、工場の上司と部下のトラブルで、 部下が社長を殺害したという話になっており、その部下を弁護するのですが
会話の中に「明墨さんはこの事件の選んだ」と記載されているので、彼が進んで弁護したのか、国選弁護人だったのか…それはまだ解明されていません。
第１話で明らかになった明墨正樹の行動原理と正義感
明墨は、法のプロセスに準じて、証人とコンタクトを取りますが、被告人が現場につけた指紋の事実をすり替えるように、印象操作などは行います。
明墨は、証人のために全力をつくすが、それ以外の相手はその相手にとって不利益が情報が、公になったとしても冷酷な判断を下します。
彼がなぜそこまでして被告人を守るのか。
第１話の冒頭で、明墨は、被告人の緋山（岩田剛典）と面会室にて
「日本では、殺人を犯した人間は刑期を終えれば、人生をやりなおすチャンスがあるといわれているが、実際はそんなことはなく、社会的に抹殺されるか、自分で命を落とすかの二択になってしまう。だから私はあなたを殺人犯にはしない」
と彼のキャラクターを示すような発言をしている。ここは長谷川博己氏が、セリフを熱烈に演技しているので、見せ場である。
一方で、東京地方検察庁の検事正の伊達原泰輔（野村萬斎）は、明墨のセリフをそのまま引用するかのように
見学に来た、子供たちに対して人は誰でも人生をやりなおすチャンスがあるといっている。
検事正の伊達原泰輔（野村萬斎）とは何者なのか？
そもそも検事正とはどういう立ち位置なのか？
法務省の情報を引用すると
検事正は，全国に５０ある地方検察庁に１人ずつ置かれています。地方検察庁では，検察官（検事，副検事）がそれぞれ担当する事件の捜査・公判活動や裁判の執行の指揮監督などの仕事をしており，多数の検察事務官が検察官の活動を補佐し，支えています。
検事正は，担当する地方検察庁における業務が公正・適正に行われているかどうか，全国的に見てバランスの取れた結論になっているかどうか，また，組織の長として，各職員の能力が十分に発揮できる職場環境にあるかといった観点から，組織全体を見渡し，指揮・監督を行っています。法務省より引用
要約すると、検事を管理する検事という役回りになり、かなり責任の重い立ち位置であることがわかります。
明墨と似たいような発言をしていることと、かなりのベテランで地位があることを考えると、明墨と伊達原は、過去に上司と部下の関係だったことが推察されます。
そのため、明墨は検察側が証人にどのよなアプローチをかけているのか、説得しているのかという手法について詳しいです。
２人は、各々の正義のために動いており、まるでワンピースの旧大将のような関係性です。徹底した正義なのか、だらけきった正義なのか、どっちつかずの正義なのか…
紗那と役名不明（緒方直人）はどういう関係なのか？
エンディングで判明された、受刑者と思しき男性。緒方直人氏が演じており、明墨と文通をかわしていると思われます。
その明墨は、紗那という少女を養っているように見えます。
紗那を示す描写として、買い物したリードを落として、拾おうとした際に通行人が拾って、渡されているのですが、異常な怯えを見せていました。
おそらく過去に第三者からひどいトラウマを植え付けられたのでしょう。
第１話の時点で、明墨と紗那が親子関係ではないというのは、ほのめかされています。
となれば、受刑者と紗那が親子関係なのか、それとも受刑者が過去に殺めた相手の忘れ形見が紗那なのか…
難しい問題として、加害者当人の社会復帰が難しいことは、容易に想像できるのですが、加害者家族も同様に人生を大きく狂わされるという問題です。
人によったら、加害者家族も同様の罪を背負うべきだという人もいるかもしれませんし、加害者家族も事件の被害を受けているという見方もできます。
アンチヒーロー 第１話の結末がどうなるのかが今後を決める
第１話の事件は、主人公明墨を際立たせるために彼らが、勝利することが推察されます。
しかし、そうなると犯人不明のまま暗礁に乗り上げた状態で、被害者遺族にとっては悲劇です。
また、周りを巻き込んではいるものの、まさか別の犯人をでっちあげるということまで、明墨がするのだろうか？という疑問もあります。
そうなれば、残る道は、被害者が事故死、あるいは自殺したという線で話を進めてしまうという見方もできます。
これも結構強引な気がしますけどね…
２話で解決するのか、それとも３話以降に持ち込みなのか
私の生活に余裕があれば、また見たいと思います。
