誕生して2年ほどのブロックチェーンゲーム、クリプトスペルズを10時間ほど遊んだ感想になります。DCG(デジタルカードゲーム)としての面白さ、逆に欠点について、遊戯王やMTGアリーナなどを遊んできた筆者の感想。今後、どうすればクリプトスペルズは発展してくのか?を含めて、考えていきたいと思います。
このブログでは、ブロックチェーンゲームやトレーディングカードゲームの情報などもアップしています。よろしければほかの記事も閲覧していただけると嬉しいです。
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クリプトスペルズ カードゲームとしての致命傷 インスタントや手札誘発による妨害の駆け引きがない
クリプトスペルズはよく言えば、シンプルでわかりやすい、悪く言えば単調というゲーム性になっています。
ベースにしているのは、MTGになるのですが、MTGのインスタントや、遊戯王の罠カード、手札誘発カードにあたる、「相手ターンに妨害できるカード」がありません。
(遊戯王の歴史を語るうえでも、手札誘発を流行させたエフェクトヴェーラーは、プレイングの分岐点といってもいいでしょう。先攻ゲーを少し変えました)
例えば、MTGなら、自分のターンであえてマナを使わず、相手のターンで相手がモンスターを出したところにあわせて、インスタントで除去したりして、相手のプレイングを狂わせることができます。
この妨害要素がほぼないため、クリプトスペルズは
強いカードを並べて、強化して殴ればいい
このような、単調なゲーム性になっています。レアリティの高いユニット(モンスター)になると、場に出すだけで、強化したり、逆に相手を弱体化させるようなカードが多くなります。
勝利した理由も負ける理由も、ユニットを大量展開して、でかいユニットで敵を押しきった。というものばかりです。
野球、相撲、サッカーといった国民に親しまれるスポーツも、様々な展開があるから飽きずに楽しまれているのです。
クリプトスペルズは、ブロックチェーンゲームゆえに資産価値の高いカードを限定的に排出しているので、わからないカードにただ、殴り倒されるという状況も多いです。
クリプトスペルズ30秒の思考時間と回線の問題点 ゲームとしての欠点について
(マッチングの時間が長いです。botとひたすら戦うだけのモードを別に設置してくれたらな~と思います)
クリプトスペルズは、自分も相手も30秒の時間内に行動しないといけません。序盤であればやることが限られていますが、マナがある程度たまった終盤になると、時間切れになって、相手ターンに移ることがたまにあります。
また、自宅のWi-Fi回線で遊んでいるのですが、動作のラグが激しかったり、フリーズや回線切れが頻発します。これはDCGとしては、致命傷といわざるを得ません。自分のプレイング以外の面で負けてしまえば、ストレスしかたまりません。
最も致命的なのは、カードを場に出したり、攻撃中にローディングが入るのですが、ローディングの時間中も、思考時間が消費されるのです。
ローディングは通常、発生しても1~2秒ぐらいですが、ひどいときは10秒ぐらいローディングが入って、場にユニットを3体出しているのに、1体しか攻撃できなかったということもありました。
私はまだフリーバトルぐらいしか、遊んでいませんが、もしこれが大会などで発生したり、負けられない試合で起こったら、戦意は間違いなく喪失してしまいます・・・
クリプトスペルズ デッキ構築 カードが手に入りにくいことの継続性の弱さ
(使用できるカードは、どうしても固定されがちです)
クリプトスペルズを無課金で遊ぶ場合、ほぼ汎用カードの低レアリティのブロンズで遊ぶことになります。次のレアリティのシルバーは、採掘で低確率で入手なのですが、私は200近く採掘しても、まだシルバーに巡り合えません。
ゴールド以上になると、書籍特典や、期間限定のイベントなどの報酬になります。
(早くシルバー・・・)
複数の文明を遊んでいますが、結局カードパーツがあまりそろわず、中立(どの文明でも入れられるカード)のパワーカードを並べるという、かなり無個性な構築になっています。
MTGアリーナのようにパックを開封して遊ぶという概念がありません。地道に1枚ずつ採掘で手に入れる必要があります。
(構築済みデッキや、テーマ性のあるブースターパックなどがないため、文明を使うことによる差別化を、無課金プレイヤーは実感しづらいです)
入り口としては、カードリスト、カードプールが限られていることは、新規参入しやすいというメリットがあります。
一方で、対戦相手も似たようなカード構成になるため、最終的に飽きやすいというデメリットは避けられません。
クリプトスペルズ 現状のままだと不便さと単調さと継続性のなさで、先細りする可能性が高い
現状のままだと、クリプトスペルズは、一定の層だけを狙って、一定の層だけでレアなカードが取引されるカードゲームで、終わるような気がします。
遊戯王、MTG、ポケットモンスターカードに資産価値が見いだされたのは、プレイヤー人口が多いという事実が前提にあります。
(最近スタートした、遊戯王のラッシュデュエルでも子供向けやシンプルさをテーマとしていますが、希少性のあるカードをあえて作っています)
ポケカにしても、最近話題になっていますが、数年前までは「知る人ぞ知る」ぐらいの知名度にとどまっていました。私の周りのカードプレイヤーでもポケカを真剣にやっている人は、珍しかったです。
クリプトスペルズの生みの親である小澤社長は、私と同世代ですが、素晴らしい行動力と想像力と理念をお持ちです。
現状で、ブロックチェーンを使った本格的なDCGはクリプトスペルズだけで、その市場を作っただけでも価値があります。
ですが、カードファンの一人として、このクリプトスペルズがただ、ブロックチェーンゲームDCGの先駆者だけで、終わってほしくありません。
ゲームのシンプルさは、うまく活用すれば新規参入を呼び起こしやすいです。
ブロックチェーンゲームが市民権を得て、スマホゲーのように非ゲーマー層を取り込むことができれば、爆発的な普及が見込めます。
ただ、現時点で、多少ゲーマーでカードゲームの知識もある筆者から見ても、クリプトスペルズは、少し看過できない欠点が多いな・・・と感じます。
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