最近、街中で急激に増えた、果汁100%生絞りジュースマシン。
その火付け役となった、FeedMEのオレンジジュースを実際に購入して飲んでみました。
かなり気になっていたんですが、果たして今後も続きそうなのかをビジネス的な視点も含めて考えていきます。
Feed ME 生絞りオレンジジュース コイン投入から注がれるまでのシステム
街中にも設置されていますし、今回は家電量販店に併設されていたので、使用しました。
隣にはテレビで特集されており、証明写真と同様のスペースを使うことで、どこでも設置しやすいようなシステムになっているようです。
そして、オレンジが減ってきたら即座に補充するそうです。
上にはオレンジが複数あって、下の圧搾機でしっかりしぼりきって提供されます。
金銭の投入すると、即座にマシンが反応します。
出来たら、音とともに提供されるんですが、取り出しがかなり特殊で、普通だったらそのまま手前に引き寄せるだけなんですけど
上に持ち上げて取り出す必要があり、やや力が要ります。上にはフィルムがついているので、こぼれたりはしないのですが、もう少し女性や子供がとりやすいように改良してほしいですね。
Feed ME 生絞りオレンジジュース 500円払っても飲む価値はあるのか?
2024年春は空前のオレンジ不足であり、バヤリースのオレンジなどが発売されていないというニュースを目にしました。
そのため、果汁100%のオレンジジュースを提供するってなかなかのコストなんですよね。
とはいえ、消費者からすれば、自販機に500円を投入して、出るオレンジジュースというのは嫌がおうにも期待してしまうのですよ。
価格に関しては、テーマパークや、ショッピングモールであれば、人混みで休憩する場合は、財布のひもが緩みますし、休日特別なジュースでも飲むかというテンションになるので、その心理をついた商品になると思います。
一方でスーパーの裏だったりした場合は、かなり健康志向な人でなければ難しいかと。スーパーやドラッグストアの野菜ジュースなどでも十分に満足される方は多いですからね。
味に関しては、オレンジの甘さがものすごく濃厚に伝わっており、皮などは全く混入されておらず、実に見事な橙色の輝きを放っております。
におい、味わい、そしてのど越しと、これが果汁100%のジュースなんだという感動は覚えられます。
物珍しさにちょっと買うって人ばかりかと思ったのですが、いまのムーブメントを見ると、しっかり固定客をつけているからこそここまでブームになってるんだなと感じます。
Feed ME 生絞りオレンジジュース 問題点と課題
1回しか飲んでいないのですが、それでもいろいろ感じることがありました。
1つは、キャッシュレスに対応していないということ。
日本もコロナを契機に、キャッシュレス決済できる場所がかなり増えました。特にタクシー、自動販売機と旧来ではほぼ現金のみの施設が、かなり多くキャッシュレス対応するようになりました。
それでもまだまだ現金のみの施設は多いんですけど、500円という価格設定であり、新規事業であれば、キャッシュレス対応もしてほしかったというのが、正直な感想です。
次に、提供方法が紙コップだけという点。
ペットボトルなどであれば、持ち歩いたり、持ち帰ることもできてゆっくり飲めるのですが、フィルムがついているとはいえ紙コップであると、その場で飲まなければなりません。
専用のごみ箱もあるんですけど、せっかく500円で買ったものをその場で飲み干すというのはなんだかもったいない…
デパートのジュース店もそうですけど、わざわざいろんな場所に設置するなら、利便性のある容器だったらいいんですけどね。
最後の課題は、競合他社が参入しやすいという点。
事実、今回のんだ自販機のすぐ近くに300円(350円だったかも)ぐらいで提供している別の自動販売機もありました。
要するに参入障壁がものすごく少ない。タピオカジュースと変わらないわけです。
個人的に、リピートしたいという衝動にかられておらず、システムは面白いし、街中で100%ジュースが飲めるというのは面白いんですけど、何回も利用したくなるほどの安心感、利便性というのは、もう少し改善の必要があるかと感じられました。