ゲームレビュー

シン・ウルトラマン ネタバレ 禍威獣はなぜ日本を襲う 気持ち悪いといわれた見た目について ラストシーンの解釈と考察 本当の兵器とはなにか?

5月13日に公開されたばかりの、庵野秀明脚本、樋口真嗣監督がタッグを組んだ、シンシリーズの最新作、「シン・ウルトラマン」を見たので、ネタバレを大いに含む感想を述べていくことにします。
庵野監督の学生時代が描写されている「アオイホノオ」でも庵野監督が怪獣になりきるシーンがあったりして、相当思い入れが強かったんだろうなと思います。
予告編では、少しのっぺりして、CG前回の気持ち悪いといわれていたウルトラマンが動くとどうなったのか?
出るかどうかいわれたゼットンについても言及しています。

余談ですが、筆者のウルトラマン、シンシリーズに対する知識として

  1. 幼少期に見ていたが、大人になってからしっかり見ていない。
  2. 幼少期に一番見ていたのが、海外版のウルトラマングレート
  3. ウルトラマンファイティングエボリューション3は遊んだ
  4. シン・エヴァンゲリオンはみていない。シン・ゴジラはみた

こんな感じです。前知識が全然ないようなものです。ちなみに今回は、あえてパンフレットを買いませんでした。インタビューをみることによって、○○は○○だと決めつけて評価することを、防ぐためです。

 

シン・ウルトラマンは面白かった?つまらなかった? 感想

まず、感想からです。

軍隊や、安全保障といった要素は、シン・ゴジラから受け継がれていますが、シン・ウルトラマンは、より精神的な、人間の姿になったり、言葉を操る巨大不明生物【禍威獣】が現れます。

ドキュメンタリーよりの特撮してみると、外交要素だったり、劇中で描かれる、日本政府の脆弱性が結構露見されています。

戦闘ですが、シン・ゴジラ以上に明らかにCGとわかるCGになっていますが、逆に動きは激しくなっており、エンターテイメント性は、パワーアップしています。

さらに、禍威獣の出現頻度もかなり多く、お子様連れであっても、退屈せずに見ることは可能ですね。

シン・ゴジラがあまりにも冒頭から、「話をしっかりみよう」「人物関係がめちゃおおい」という設定だったので、シン・ゴジラに比べると、シン・ウルトラマンは優しくて、見やすいかと思われます。

ネットの口コミでは絶賛の声が多く、100点中120点とかそういう声もあるぐらいです。

私はちょっとした矛盾に気になったり、CG全開のバトルに大きな感動を受けない性質で、話のつくりやテーマ性に光るものがあったので、70点ぐらいでしょうか。

特撮が好きとか、エヴァンゲリオン好きなら、絶対に楽しめるおもしろいポイントがあると思いますが、過去の特撮映画や、最近のエンターテイメント作品に比べると、つまらないわけではないですが、抜群に面白いとも感じませんでした。

 

なぜ、日本がザラブ星人、メフィスト星人などの禍威獣に狙われるのか?

ここで、シン・ウルトラマンが日本の作品だからとか、舞台が日本だからという理由を抜きにして、なぜ禍威獣に狙われ続けているのかを個人的に考えます。

日本は、たびたび、指摘されるようにスパイ大国と言われています。

そして、あまりにも階層化、多様化した現代人において、「丁寧語をいかに使い分けられるか」「服装をしっかり整えられているか?」それが、社会人として扱われる大枠の基準になっています。

ザラブ星人も、メフィスト星人も見事にその穴をついているのです。

また、アメリカや中国と違い、国土が小さいために、都市部や中枢を支配することが、全体を制することに直結しやすいです。

思想も統一しやすく、アメリカのように支持政党を表明して意見を戦わせることもしなければ、地域ごとに人気のニュース番組の差も大きくないと思われます。

ローカル放送の差などはあると思いますが、国民の多くがNHK、日経新聞、朝日新聞など、知識は先進国の中でも平準化している部類だと思います。

シン・ウルトラマンでも描かれたように、他の先進国とアクセスもしやすいです。

ザラブ星人は、あることないことをあらゆる国に吹き込んで、国同士が戦争しあうように仕向けようと、画策していました。

このように禍威獣にとって日本は、戦略しやすいメリットがあるのです。

シン・ウルトラマン考察 人はだれでも兵器になれる現代

シン・ウルトラマンは日本が舞台で、日本にだけ禍威獣が来訪してくるのです。

禍特対(カトクタイ)って対策班を作り、最初のころは科学技術によって、禍威獣を無力化することに成功しています。

しかし、人知を超えた禍威獣が現れ、人間の力ではどうにもできず、突如現れた光の戦士のウルトラマンに助けられ、主人公の神永新二(かみながしんじ)はウルトラマンと融合し、ウルトラマンは人々のために、禍威獣と戦います。

日本は、禍威獣に立ち向かうために、核保有して核を兵器として使用を考えますが、使えず。強力なミサイルなどは、他国から大量に買い取る必要があります。

結果的に禍威獣と戦うと、日本は被害を被るし、他国は兵器を売り渡しているので、大儲けという皮肉が発生します。

一方で、日本は人智を超えた、禍威獣を調査することで、他国では持ちえない科学技術や、兵器を開発しようと目論見ます。

その下心をザラブ星人、メフィラス星人に利用されるのです。

興味深いことに、シン・ウルトラマンにおけるウルトラマンは、「人間と異星人が融合し、人間が簡単に兵器になれることを証明した存在」として描かれています。

神永新二はエリートではありますが、藤井聡太さんのような天才的な頭脳も持っていなければ、大谷翔平さんのようなフィジカルモンスターでもありません。

誰しもが、ウルトラマンになれるということは、誰しもが核兵器のボタンをおせるような状況であり、それを地球人に間接的に伝えてしまった、ウルトラマンの罪というのが、シン・ウルトラマンにおける1つの大きなテーマになっています。

でも、誰もが兵器になれることってそんなに特別なことなのか?竹やり訓練などではなく、現代ではSNSがあって、誹謗中傷によって死に追い込んだ場合、それは人を殺傷した兵器といえないのか?

そういうことをシン・ウルトラマンをみて考えていました。シン・ウルトラマンでは答えは明記されていないので、各々が最適解を見つける楽しみもあります。

 

シン・ウルトラマン ゾフィーとゼットンの関係性

シン・ウルトラマンにおけるもっとも大胆な改変は、ゼットンは禍威獣ではなく、光の戦士が統括する生物兵器という点です。

宇宙空間にゼットンを用意して、ゼットンの巨大な灼熱球によって、地球を破壊しつくし、浄化することが、裁定者ゾフィーの役割です。なかなか過激です。

ゾフィーからすれば、地球は星の数ほどある惑星のなかの1つに過ぎないこと。そしてウルトラマンによってすべての人類が兵器になる可能性があり、別の惑星人が支配することによって、脅威になりうる。

そのため、ゾフィーがゼットンを使用して、地球を滅ぼすことは、理にかなっているんですね。

よくある「今の地球人はおろかだから、一度リセットして新しくやりなおすべきだ」って展開ですね。

シン・ウルトラマン

ラストシーンで、ウルトラマンは地球人の英知によって、ゼットンと主に別空間に流されます。ゾフィーによって助けられるのですが、光の戦士としての規則を破ったウルトラマンは、処罰されるようです。

ウルトラマンは、それでもなお地球を助けたいと考えています。ゼットンに対抗する知恵を持つ地球人に、他の惑星人は黙っていないからです。

自分が地球に降り立った衝撃によって、本物の神永新二は命を失いました。その際に子供をかばったことに感動したウルトラマンは、神永新二に命だけを与えます。肉体は復活したものの、思考回路や言動は完全にウルトラマンです。

演じた斎藤工さんが、序盤とウルトラマンと融合してから演じ分けています。

ウルトラマンが地球人を助けたのは、神永新二という人間と融合して生まれた感情なのか?はたまた光の戦士として、地球人を犠牲にしてしまったことへの罪滅ぼしなのか?

ゾフィーの性格を見る限り、前者のほうが濃厚かな?と思います。

そして、ウルトラマンは自分の命と引き換えに、神永新二を生き返らせます。

 

シンウルトラマン ネタバレ ラストシーンとエンディング 復活する神永新二に無表情の浅見弘子について

私がある意味、ジーンときたラストシーン。

神永新二はウルトラマンの選択とゾフィーの力によって、復活します。

目を開き、禍特対に歓迎される新二ですが、1人無表情なのが、ヒロインの浅見弘子です。

浅見は、神永と同じように警察、公安から出向されてバディを組まされています。紆余曲折を経て、お互いが信頼するようになり、浅見は友情に近いような恋心、恋心に近いような友情を神永に抱きます。

しかし、浅見が思う神永はあくまで、ウルトラマンであり、本来の神永ではありません。

最後の変身、時間の猶予がなく、帰ってきてと声をかける浅見に応答する神永。その時点で、神永はほぼ帰れないだろうと浅見は察します。

そもそも、浅見は本物の神永と面識がありません。そのため目を開いて、何かリアクションしたり、話した神永を見て、察したのでしょう。自分の知っている神永ではないと。

わずか、5秒ぐらいの間でしたが、なんともいえない気持ちになりましたね。この浅見の表情で、私たちが100分近くみてきた、ウルトラマンが死んでしまったことを知るわけですから。

シン・ウルトラマンもあえて感情的なシーンをいれないようにしているところもありますが、このラストシーンは、なかなか心に刺さりましたね。

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