今回はPS5専用ソフトのリターナルについての考察と私なりの解説を交え、難解なストーリーを紐解いていこうと思います。
このゲームのストーリーはあまりにも難解かつ、説明がはぶかれていたり、目に見える光景が決して真実ではないというミスリードのオンパレードのようなストーリーになっています。
そのため、キャラクターの立ち位置や心情などは、筆者の妄想と憶測が激しく入り乱れることになります。あと、考察になるので当然ですがネタバレになります。
このブログは、ドラッグストア店員で登録販売者の筆者が、ゲームを紹介しています。ストーリーについても解説している記事がいくつかあるので、興味のあるかたは是非ほかの記事もご訪問ください。
ちなみに2024年3月現在、リターナルはPS5のゲームカタログでプレイすることが可能になります。
ソニー発売の作品なので、簡単にゲームカタログから削除されることは考えづらいですが、できるだけはやく加入して、ダウンロードすることがおすすめです。
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リターナルの主要人物3人について セレーネ、テイア、ヘリオス
リターナルの主要人物はおそらく3人ほど。ただし、3人の過去や人物についてはネットでも真っ二つに意見が分かれています。
セレーネ
(アトロポス内ではセレーネの都合の良い願望と、内に秘めたトラウマが交互にあらわれます)
主人公で中年女性。
幼少期は、「白い影が見える」と度々発言し、精神的な病を疑われていた。
母テイアの車に乗っていたが、事故に巻き込まれる。奇跡的にセレーネは生還したが、テイアは半身不随になる。
テイアは宇宙飛行士として将来を有望視されていたが、事故により宇宙飛行士の夢を断たれる。
元々、セレーネは仕事で忙しいテイアから十分な愛を受けることができず、宇宙飛行士の姿に恐怖を抱いていた。そんな彼女の心の支えとなったのは、オクトというタコのぬいぐるみ。
事故の後、テイアは自分の宇宙飛行士としての夢をセレーネに託すようになり、セレーネも宇宙飛行士を目指すが、水準に達していないため宇宙飛行士になれなかった。
セレーネは、ネグレクトされたテイアへの仕返しとして、十分に介護せず、地下に幽閉し、結果的にテイアは餓死したと思われ、セレーネの手によって殺される。
セレーネは母を殺したことで、自由を手にするが、その代償に一生償えない罪悪感にさいなまれる。
精神的な病が本格的に彼女を蝕むが、彼女は精神薬を飲まずに放置、彼女の妄想や精神病は重くなり、アトロポスという宇宙を生み出し、その宇宙飛行士がセレーネという設定を作り出す。
テイア
(3面のボスネメシスは、半身不随をにおわせる姿をしております。両サイドのビームは子供のセレーネとヘリオス?腹部が弱点というのは、妊娠していたことの示唆?などいろいろ考察がはかどります)
セレーネの母。宇宙飛行士だったが、運転中の事故により半身不随になる。
ヘリオス
スカウトログの解釈によって、セレーネが堕胎した子供、テイアが堕胎したセレーネの弟に分かれる
考察①セレーネの息子
スカウトログ60の診察の予約より、この説が濃厚
アトロポス内のセレーネの家で、セレーネがヘリオスを呼ぶ電話をかけていたことや、セレーネが重い精神病を患った背景には、母だけでなく、息子の堕胎もかかわっていたから?という考察がされている。
セレーネの家では、子供を操作することもあり、この子供がセレーネなのか、ヘリオスなのかも意見が分かれます。
考察②テイアの息子でセレーネの弟
ヘリオスは、ギリシャ神話ではテイアの子供で、セレーネの兄妹にあたり、リターナルではギリシャ神話を忠実になぞったようなストーリーになっているため、この説も浮上しました。
スカウトログ診察の予約では、セレーネが話しているのですが、スカウトログはもともと精神が病んだセレーネの虚実入り混じった妄想なども含まれているため、確証がもてません。
また、母との記憶は少ないものの、幼少期に母と接した時間は短く、恐怖の対象だったため、母の会話や声などを詳細に覚えており、母が宇宙飛行士のためなどの理由により、産婦人科の診察の予約をしている状況をセレーネが聴いて、後にスカウトログに主語不明で吹き込んだという解釈もできます。
また、真エンディングでセレーネは母と対面するのですが、テイアの腹部は異常に膨らんでおり、テイアは妊娠していた?という示唆になっています。
ヘリオスはテイアの息子説のほうが、ストーリー上はしっくりくる
考察①と②でヘリオスの立場はかなり変わるのですが、いずれも存在しなかった、そして死んでいるということはおそらく確定しています。
たとえば、セレーネは常に宇宙船のヘリオスとともに行動していますが、ヘリオスは墜落した姿で登場します。そしてセレーネがヘリオスから離れると、「ヘリオスから離れすぎている」というアナウンスが入ります。
ヘリオスが治らない=ヘリオスは死んでいる、そしてアナウンスはヘリオスが、見捨てたことを暗示しています。
私は考察2のテイアの息子説が有力だと考えます。
これは空想になるのですが、仮にセレーネの堕胎説だとしたら、そのわりにゲーム中で示唆する描写がスカウトログだけで、影響が薄く感じます。
母については、愛憎いりまじっているのですが、セレーネ堕胎説を信じるなら、アトロポス内のセレーネの子供を示唆する描写があまりにも少なくないのかな?と思います。
そして、テイア堕胎説であると、セレーネは自分の弟をテイアに殺されたというテイアへの復讐心がさらに増す内容になっています。セレーネ⇔テイアの関係性と対立をより強める要素として、ヘリオスが息子の方が合点がいくかなと考えています。
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セレーネにとってアトロポスはどういう役割を担っていたのか?
(PS5でセレーネを操作している子供というメタ的な演出ですが、これはセレーネが自作自演していたという伏線だったりします)
舞台となっているアトロポスはセレーネの妄想であり、精神世界です。だからセレーネがなんどアトロポスで死んでも、復活し延々とループするのです。
ある考察では、アトロポスはセレーネの罪の意識であり、アトロポスの敵たちはセレーネを罰するためにセレーネに襲いかかっている。つまりセレーネの受罰(じゅばつ)願望のあらわれという見方をされています。
私は逆に、アトロポスはセレーネを保護する場所で、セレーネの現実逃避によって生まれたユートピアという解釈をしています。
家やステージ3のボスネメシスがテイアの分身であり登場するのは、彼女がどれだけ現実逃避をしようとしても、深層心理に刻み込まれており、隠すことができないからトラウマが現れます。
しかし、最初にあらわれたセレーネの家は、セレーネにとって不都合な事実(監禁した母、宇宙飛行士不採用の通知)を隠しています。
さらに、セレーネにとって真実を究明する最後の砦は、彼女が幼少期に愛でたぬいぐるみのオクトが勤めています。
そもそも、アトロポスはセレーネが宇宙飛行士として格好よく職務を全うしているという、彼女の理想像が反映されている時点で、罪の意識そのものと考えることが難しいと思います。
テイアの事故の原因はなんだったのか?
テイアは後部座席にセレーネをのせ、運転中の橋で宇宙飛行士らしき人物が飛び出したことに驚き、ハンドルを右にきりすぎて、落下します。
ちなみに、この光景を真実であるという前提で、ネットでは語られていますが、私はリターナルという話は、徹頭徹尾セレーネの想像や記憶だけの映像が映されており、この事故のシーンもすべてが真実であること考えることが難しいです。
(あまりにもセレーネと顔が似ているテイア)
そのため母との接点が少ないセレーネにとって、テイアの顔は果たしてセレーネと瓜二つだったのか?という前提さえも疑問が残ります。
また落下した後にテイアだけが抜け出して、テイアはタコのような怪物と遭遇し、後部座席のセレーネは意識を失ったままでストーリーは終了しています。
ニュースでは、テイアが半身不随になり、セレーネは生還しています。幼いセレーネが助かるとすれば、すぐにシートベルトが外れてセレーネが浮上できたか、テイアが自分の身体を犠牲にして、セレーネを助けた・・・という前提が必要になります。
橋の上にたっていた宇宙飛行士は、真エンディングでセレーネだったように示唆されています。時空を超えてセレーネがあらわれたと解釈する人もありますが、あれはセレーネが事故の原因だったというメタファーだと考えています。
おそらく、母にかまってもらえない、サイドミラーを動かされたセレーネは母の気を引くために、大げさに危ない、とか「白い人がいる!!」と叫んで、母の気がそれて事故が起こったと推察されます。
セレーネが明確に自分のせいで事故が起こったと懺悔していたため、事故の要因はセレーネにあったと考えるのが自然ですが、どのように事故を起こしたのかまでは、明らかにされません。セレーネもそこまで私たちに見せる気はないのでしょう。
セレーネは真エンディング後にどうなるのか?
(家イベントは繰り返し見ることができないため、この手の動画は非常に助かります)
リターナルの話は、私がゲームシナリオで一番好きな「サイレントヒル2」に酷似しています。
アプローチの違いとして、サイレントヒル2は、主人公が最終的に介護疲れで、妻を殺め、最後に寝たきりの妻と戦うことで、自分の罪を真正面から受け止める形になります。そこから自殺するか、新しい人生を歩むか分岐します。
リターナルの場合、母と向き合うのですが、「お願いだから放っておいて」セレーネは母を突き飛ばします。
母が閉じ込められた地下にいくまえにセレーネはこうつぶやきます
あのことは悔やんでいる
でもいい気味
人は忘れなきゃ記憶できない
一度去らなきゃ戻れない
死ななきゃ生きられない
いつもいつも
なんであんなにおびえてたんだろう
たいした人じゃなかったのに
私たち壊れてたんだね
このセリフからセレーネは、サイレントヒル2の主人公のように、罪を受け入れるのではなく、真相を追求してもなお、自己保身的なセリフを口にします。
セレーネは現実世界に戻るわけでもなく、戻って何か生き方を変えるわけではなく、真相を知ったうえで、再び自分の妄想に閉じこもる・・・という選択を取ったというのが、私の結論です
ある意味、究極的に人間臭い主人公、それがセレーネだったのかもしれません。
以上が、ここ数日、いろんな考察記事を読んだうえで、私が都合の良いように解釈したリターナルの考察記事になります。正直、どの映像や資料がただしいのかわかりませんし、制作サイドで明確な回答を用意してほしいですね。
ちなみに参考にしたサイトは以下のサイトになります。どれも個性的で微妙に結論がことなるのですが、非常に素晴らしい考察サイトばかりでした。
仮に続編ができたとしたら、セレーネの真相を追求してくれるのでしょうか・・・ホットラインマイアミみたいな形になるのかな・・・と妄想しています。
いままで、キャラクターや舞台設定が多すぎて難解というストーリーはいくつかありましたが(スカイリム、SIRENなど)、リターナルのストーリーの難しさは、いままでトップだったバイオショックインフィニットやホットラインマイアミ(1作目だけのプレイ時点)レベルか、それ以上だと思います。
かなり難しいゲームですが、ストーリーを明かしたい、みんなと協力して解明したいという方にもお勧めできるゲームです。
そうでないと、リターナルストーリーの解明という無限ループを延々と背負わされている気がしてなりません・・・
リターナルのプレイした人に見てほしい映画、プレイしてほしいゲーム
メメント
ダークナイトのクリストファーノーランの出世作の一つ、短時間で記憶をなくす男の悲劇だったり、自分の病や過去のトラウマとどう向き合うかという点が、セレーネに似ていました
マシニスト
なぜ男はやせほそるのか、謎のおっさんの幻影をみるのか?
サイレントヒル2
リターナルの製作陣は間違いなく、サイレントヒル2に大きな影響を受けてると思います。このブログ内でネタバレしていますが・・・真相を知ったうえでプレイしても、いろいろ発見があったり、主人公の心理描写を追体験できる面白さがあります
ホットラインマイアミ
死にゲーという点で激しく共通。主人公が重いトラウマを抱え、なぞの電話によってマフィア掃討に走っていく。
主人公の出自は何か?何の目的でマフィアを相手にするのか?
バイオショックシリーズ(特にインフィニット)
ホラーテイストが好きな方にお勧め。3部作で多少話は異なるものの、インフィニットは独立して楽しめる。
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