郵便局の集配営業部など外務の契約社員、期間雇用社員情報はあふれていますが、内務でフルタイムの契約社員、期間雇用社員はどのような仕事をして、どのような給与形態なのか?を今回はできる限り語れる範囲でまとめてみました。
新設されているアソシエイト社員への言及もあり、ボーナスについても語ろうと思います。
今回の記事は2018年11月に公開した記事を再投稿したものになります。
※2022年1月に更新
これは、2018年までの筆者の主観に基づく情報です。局や年代によって環境やルールは絶えず変化しています。
この記事はこんな人におすすめ!!
- 郵便局の期間雇用社員って実質どんな待遇?
- 郵便局の集配の話は良く聴くけど、内務でフルタイムってなにするの?
- 5年近く働いた人の感想が読んでみたい
2022年1月に新しい記事を更新しました。
非正規社員にまつわる新しい待遇の変化の可能性のある記事ですが、問題点もあるため、元非正規社員として、語られることを語りました。
元郵便局非正規社員が語る 日本郵政 正社員の待遇をさげて、非正規の待遇をあげる提案について 長くゆるく働かせる必要性と、社員志望をどう救うかという問題
郵便局期間雇用社員で働くまでの経緯
みなさん、郵便局といわれたら窓口で働かれる人、郵便を配達される人を想像するのではないでしょうか?
実は、私が働いていた職場はそのどれでもありません。
普通局、郵便部の発着・小包
という仕事です。
今回は、まず概要として郵便局のバイトってどういう待遇なん?ってところから始めて、このおそらく聞いたことがない人がほとんどの発着・小包について話そうと思います。あなたの将来、もしかしたらこの仕事に就くかも?ということで
(ちなみに2018年時点の話なので、いまとだいぶ変わっています)
ちなみに経緯を話すと
普通局の冬期繁忙期の1か月バイトをすることになって、その時は1年のニート期間があったので、のんびり年賀の区分でもしてみようかなと思ったのですが
「君?体力に自信ある?お金稼ぎたい?」
といわれて
「まぁ求められるのなら」
ということで、1か月、発着・小包に近いことをやりました。ただ冬の繁忙期で「これがいつまでも続くのか~」と思って、上司から「よかったら続けなよ」といわれたのですが、それを蹴ってしまいました。
それからまた4か月ぐらいのニート期間に戻り(そのときの4か月はほんとうにあっという間でした)、遠方の普通局で面接を受けて、親にいわれるまま窓口志望でしたが、「君、発着の経験があるならそこで働きなよ」といわれて、いわれるがままに・・・・・・・・・・・・・
それから、9か月は4時間雇用で、4年と少しは8時間雇用で働いていました。
郵便局 期間雇用社員への待遇について
バイトとか、ゆうメイトとか言われますけど、郵便局では「期間雇用社員」って言われます。いわゆる契約社員ってやつです。聞こえはいいので、転職の時そういってましたけど、突っ込まれたら「端的に説明するとバイトになります」といってました。
名前の通り、半年ごとに契約更新の話がされます。
まぁよほど遅刻が多いとかならない限りは、継続ですけどね。
現在では5年勤務し続けると,無期契約雇用になります。
他にも病休がつくなどいわれていますが、今後労働組合の動き次第で、ボーナスに色がついたり、正社員の待遇の一部が活用できる可能性があるかもしれません。
5年は長いですけど・・・(3年ぐらいでいいんじゃない?)
習熟度A以上で無期雇用社員ならもう少し待遇に色付けていいんじゃないでしょうか?社員とバイトを混合させる企業であるなら、その配分が大切です。
もちろん社員は社員で営業目標や間違えた場合は、怒鳴られるっていうリスクしょっているので、それはわかりますけど。
普通局の中には、郵便部、集配営業部、総務部と細かく分かれています。
事業会社と局会社と別れていたり、統合されていたりしますけど、これあまりわからないのでカット。
重要なのは、それぞれの部長です。局長は統括です。
もちろん書留にトラブルが起こったとか、お客様から深刻なクレームがあり、支社から何かしらの督促があったとなれば動きますけど。
その場合は課長、総括課長、部長で止まることが多いです。
その局の業務量、社内の空気は部長によって支配されているといっても過言ではありません。
- ミスごとに怒鳴り散らす部長
- 営業に厳しく、バイトにもつめる部長
- 何も言わないが、何も手伝わない部長
- バイトを増やしまくったり、減らしまくったりする部長
余談ですが、2度立て続けに遅刻した入りたてのバイトが解雇されるのを聞きましたね。
一回解雇されるとどの郵便局でもネットワークで情報がつながっているので、働けないようです。将来のキャリアに痛手になるかもしれませんね。
さすがにネットでいわれる年賀状営業のべべがお立ち台で謝罪するというのは見たことないですし、僕の局はチームで目標達成ですけど、バイトはあくまで「協力」でした。
給料に関しては、時給制です。
外務である集配営業部はいつも人手不足なので、検索して近隣の普通局に問い合わせばすぐヒットします。
逆に内務は仕事が細分化されており、募集するとしても早朝3時間の普通郵便の区分に限定されていたりします。
局や自治体によって当然ことなりますが、最低賃金より+10円か20円ぐらいでスタートが多いです。
集配営業部は大雨や雪でも配りますし、人の命を奪う可能性もあるというリスクと隣り合わせなので、200円ぐらい時給は高めです。それでも200円は安いと思いますけど。
給料は半年に一回のスキルアップの査定で、自己評価、上司の他己評価、最後に部長の判定が下ります。
遅刻や始末書がなければ、基礎評価アップで時給+10円。そこからABCの習熟度ありなしの合計6段階で判定されます。
あ・・・さらっと書きましたが、始末書も部長や局長の方針で、細かいミスでもかかされたり、お客様に迷惑をかけなくても書かないで済む場合もあります。
書いて、あまりにも重篤なミスであれば、局長室に呼び出されます。
部長によっては、バイトで社員の穴を賄っているという現状をしっているので無条件で、スキルを上げてモチベーションを高める部長もいれば、仕事でミスがあっても営業で挽回させる部長もいる
ネットでいわれるようなAありがたくさんいたら、AなしをあまりAありにさせないという人もいるかもしれません。
一応、不服を総務部に申請できますし、労働組合に入っていたら労働組合に訴えてもらうこともできますが、やったことがないので効力は不明です。
働く側は給料が上がるのかドキドキしますが、雇用側もここで「君は大事な戦力だ」とアピールしないと、結婚して夫が働いているけどとりあえずパートで入ったという人も多いです。
続々とドミノ倒しで4時間から抜けて行って、最後は8時間も倒れるという悪循環が生まれます。
福利厚生に関しては、他のバイトに比べると非常にしっかりしています。計画がしっかり管理しているからですね。
ボーナスは夏期、冬期に働いた分だけ入ります。
4時間だと3~4万ぐらいですが、8時間だと7~8万。これも労働組合の訴えでアップしたのか、最後は10万ぐらいもらえました。
勤務日数が足りないと増減します。
ただ、社員は給料3か月分とか・・・まぁ他人は考えず、自分のボーナスだけ見つめましょう
次に6時間勤務、年収106万以上だと社会保障に入る義務があるのですが、郵便局は国民皆保険はもちろん、なんと期間雇用であっても「厚生年金」に入ります。
この二つは、社員になるメリットです。もちろん毎月の天引きは厳しいですけど、厚生年金は将来への投資になりますから。
ただ、交通費、超勤により総支給額が膨れ上がってしまいアベレージで住民税合わせて、月4~5万はもっていかれました・・・
次に、有給もあります。年休っていわれています。
正社員は取ることが義務付けられている計画年休があったり、冬休み、夏休み3日ずつ休めたりするんですけど、バイトは普通の年休です。
僕の場合、入って6か月移行になって10日ほど支給、それから毎年1日ずつ増えて11日、12日と年休が増えます。
絶対消化ではないので、残って稼ぎたい人は保留することもできますが、買い上げはできないので、辞める時に別の会社で働くとなれば、一定数の年休が無駄になる可能性もあります。
計画的に、頻繁にとることが重要です。
また、週休2日も担保されていて、突然のアクシデントで出勤となると廃休、廃非で手当てがつきます。さらに祝日にも手当てがつきます。正月は社員が3日までついて、バイトは1月1日のみです。
この半社員的な待遇によって、集配営業部などで20年以上ずっとバイトでやっている人もいますし、郵便部でも実家暮らしの人が長年同じようなワークライフを送っています。
僕のように「社員はしんどいな」とくすぶっている人でも続けられるでしょう。
社員と比べるとさすがに明確な差はあるものの、他のバイトでは得られないような待遇もあるため、まだ郵便局はフリーターに一定の需要がある職場になっています。
誰しもが年収400万を目指す社会ではないので、自主的に送っているとおもうならいいでしょう。
社員とバイトで明らかな格差、差別があるとよく言われます。給与・待遇が主ですね。人間関係も局によっては、社員同士は仲良く、バイトは駒としか思われていない局だってあるらしいです。
給料は特段多いってわけでもなく、待遇も確かに社員の方が上ですが、厚生年金やちょっとしたボーナスももらえて、それで場面によっては、自分のミスを社員が被るということもあるため、途中から「自分はバイトだから・・・」って意識はなくなっていきました。
ただ、これがありすぎても駄目です。何かミスがあって責任が発生した時、バイトによる勝手な判断となると会社として申し訳が立たないので。そういう意味でははがゆさもあります。
内務で社員になるにはハードルがある
郵便局で社員になる場合、履歴書のように自分のこれからの未来像とどのように貢献できるかを書いて、ネットでSPIのような教養試験を受けます。この試験、対策しないと難しいです。時間に比べて問題量が多く、とくに数学が難しい・・・・俺ってアホだ。
次に面接がありますが、残念、僕はそこまで進んだことがありません。
自分が望む役職や郵便局がこれから重視するサービスは何か?を問われます。これの採用基準は、前述の営業もありますが、ある人は「社内評価」「人間性」を挙げる人も多いです。本当にわかりません。
「あの人は○○だからおちた」と噂は絶えませんが、どうでもいいことです。
そして受かったとしても、過去は地域基幹職といわれ、転勤あり、昇進ありの社員になりますが、現在は一般職として、転職はほぼないが、昇進はなく給与は低めからスタートします。
一般職になっても、期間雇用のようにスキルチェックされて、一定基準を満たして地域基幹職になるみたいです。
これは、正社員の待遇を下げて、正社員を増やすという考えもあるでしょう。ただ、実際に働いてバイト上がりの社員はモチベーション、帰属意識が高い人が多いです。バイトから社員の気持ちもわかります。そういう人が上司でシフトだとすごい仕事がやりやすいのが事実です。
公務員時代から課長をやっている人よりも、現場上がりでうまく仕事を回せている人が圧倒的に多いです。
将来、選択制にするかもしれませんが、仕事って本来今までやってきた実績よりも、今何ができるかという戦力が歓迎されるべきだと思うんですけどね。(ちなみに僕は実績も戦力もなし!!)
本腰で社員になろうと思ったら、「仕事出来て当たり前」、差がつくのは営業になります。外務の集配営業部はバイトも厳しい営業にさらされますが、その分、社員になる場合は有利に働きます。逆にプレッシャーが弱く、人数も多い内務はバイトの門が狭いといわれています。もちろん、環境、本人の努力次第で覆りますけど。
ってなわけで、身の上話をするとあ~4000字ぐらいになりました。(もっとスマートにしないと・・・)
次は、発着・小包とはなんぞやって話をします。もちろんコンプライアンスあるんで、仕事の大枠はこんな感じぐらいしか話しませんよ。
郵便局の小包・発着バイトをやめて思ったこと
郵便局の期間雇用社員を抜けてから、5年程度たちます。
現在でも、一緒に働いていた後輩とは1年に1度程度ですが、会食します。
この記事では、赤裸々にメリット、デメリットを記載していますが、私が社会人として労働を継続できたのは、まさにあの時の体験が礎になっています。
もちろん、大卒になっていきなり新卒正社員になることが望ましいかもしれませんが、世の中、正社員になることだけがゴールではありません。
パート、フルタイムのバイトから徐々に自信をつけて、ステップアップしていくという道も十分にあります。
長い人生なので、「ああしておけばよかった」「こうすればよかった」と思うことは多々あるのですが、大きな流れで言えば、郵便局で働くことができて、様々な同僚の方と巡り会えたことは、非常に良い経験ができたと思っています。
仕事には、残念ながら向き不向きがあるので、これを読んだ人にじゃあ郵便局で働こうよとまではいえませんが、1つの指標として、この記事が読まれ続けることを祈っております。