インバウンド客のなぜ? ドラッグストアでインバウンド客が多い店舗の特徴とメリット・デメリット 登録販売者に求められるもの

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今回は久しぶりにドラッグストア店員らしい記事を書きます。

コロナが明け、インバウンド(外国人観光客)がかなり回復してきました。私は京都に住んでいるのですが、京都の街中を歩くと、日本人よりも外国人(主に中国人)に遭遇する確率がえらく高いです。

 

というわけで、おそらく普通の免税店以上にインバウンドと対応したり話したりしているであろう私が、インバウンド客が増えることでドラッグストア店員はどのような対応を求められるか?

メリットとデメリット、でも結論しんどいことが多いよということで記事を書きます。

 

東京、大阪、京都など観光客の多いエリアのドラッグストアやコンビニで働く人にとって有益な情報になるかもしれません。

 

 

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インバウンド客が増えることによっておこる影響

ポジティブな点とネガティブな点を含めて、まずは簡潔にインバウンド客が増えることによっておこる影響を述べていきます

売り上げと点数が客数に比べて上がる

今日は客入りが少ないな?と思った日であっても売り上げはあまり変わらず

つまりそれだけ客単価が多く、インバウンド客の影響が大きいということになります。

 

ドラッグストアは基本的に薄利多売といわれていますが、利益がとれ単価の高い医薬品をどれだけ売るかが、各会社、店舗のテーマになっているともされています。

医薬品に関しては、頼まれて購入するケースもあるため、比較的有名で安価なものを買われる傾向にあります。

 

一方で、救心をとにかく買うお客様も多く、救心は内容量によっては価格がかなり上がります。

 

売り上げがあがることは喜ばしいことですが、一方でグミやキャンディといった安価な商品をまとめ買いされるため、売り上げにたいしての品出しの作業が激化することがあります。

 

絶句したのは、オリコンにサプリメント関連が3台丸ごとはいっていたことですね。普段は1~2台で済むんですけどね。

 

接客のやりがいを見出すことは難しい

インバウンド客はこちらも相手も基本つたない、中学生英語で会話するため、商品を詳しく説明することや、紹介することが困難です。

 

基本は言葉で、たまに画像をみせって「これはないか?」といきなり聞いてこられることが多数です。

インバウンド客は医薬品に関して、買う商品や購入基準の値段が決まっているので、様々な商品を紹介するチャンスも作りづらいです。

(この翻訳のスムーズさでpixel買ってよかったなとおもったり思わなかったり)

近年ではandroid端末をはじめ、Googleの翻訳機能が神がかって便利になっているので、Googleの翻訳アプリだけで会話することも可能です。

 

そもそも、インバウンド客でリピートになる人は観光客のためほぼいないですし、いたとしたら転売目的で大量に安く日本の商品を買おうとする客になり、これもまた接客のやりがいを見出すのが厳しいでしょう。

 

レジ業務は格段に忙しくなる

インバウンド客は納得できる商品、価格があれば日本に何回も行けるわけではないので、多くの商品をまとめて、レジでずっと待つわけです。

 

そのため、常連のお客様とあわせてレジは混雑を極めます。

 

インバウンド客の多い店舗で買い物されるお客様は、日ごろ何度か足を運ばれて、インバウンド客が多く来店する時間を観察してみると、快適に店を活用できます。

 

基本的なピークタイムは夕方から夜にかけて。観光を一通り終えてお土産とか、買い物をするためにドラッグストアに寄るケースが大変多いです。

 

インバウンド客の変化によりレジ業務が長くなる

近年インバウンド客には2点の変化がみられました

1.小銭を消化したいために何が何でも小銭を使って細かく清算しようとする

2.ただ提示された商品だけでなく、関連商品などを納得がいくまでヒアリングしようとする

 

2~3年前までは、インバウンドは基本お札だけで払う。1万円で払うことが多かったのですが、外貨はその国で消費したいという考えと、おそらく日本に何度か足を運んで、小銭の清算に慣れているので、積極的に小銭で払おうとするお客様が増えました。

 

しかしながら、日本のお客様に比べて小銭の支払いが速いわけではなく、払おうとして全く計算があわずで、30秒以上時間を使うケースがあり、レジ前に列ができって、別のお客様の機会を損失するというケースもあります。

 

次にこれは登録販売者冥利に尽きるかもしれませんが、説明をもとめるお客様が増えたという点。

ただ、英語で薬の詳細な説明はさすがにできないので、ここでもGoogle翻訳の出番になります。本当にいい時代になりましたね。

 

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インバウンド客の多い店の特徴とその他の客層について

インバウンド客が多いということは、観光地近辺にあるということや、観光名所の近くということが通例です。

そして、インバウンド客が多いということは、国内で他府県からの観光客や、田舎から買い出しに来ているお客様も多くいらっしゃるということになります。

 

つまり、常連さんとの太いコミュニティというよりは、一見さんを多く接客していくという接客になります。

業務が重労働になると、どうしてもお客様1人1人に丁寧で細やかな対応ができるとは言い切れず、ややさばくような形になってしまうのが、心苦しい…

 

常連が少なく、遠方からのお客様が多いということは、他店に比べて

  1. 売り場コーナーの説明を求められる回数が激増する
  2. 遠くから来たという理由で、細やかなサービスを期待するお客様が多い

 

2に関しては、こちらがミスをすると「わざわざ○○からきたのに」と言われます。わざわざ当店を選んでいただいたことは感謝なのですが、それを盾に尊大な態度をとられることもあります…

さらに遠方であるために、こちらがレジで釣銭ミスをしたり、商品の入力ミスなどを行うと、対応が困難になります。

 

逆にメリットとしては、癖の強い客が少ないということですね。常連であることを盾にかなり偉そうなお客様も稀にいます。稀にですが。

 

 

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インバウンド客の未来 免税店を増やすことが得策なのか? インバウンド向け商品がインバウンドに買われなくなるかもしれない未来

ドラッグストア最大手ウエルシアが、インバウンド誘致のために、免税店をかなり増やすという記事を読みました。

ドラッグストア最大手ウエルシアHDが免税店を2.5倍の1000店に、コロナ需要からインバウンド需要へシフトか

 

基本的に、免税だから買う、日本のドラッグストアはすべて免税店で安いと勘違いしている、ちょっと勉強してほしいインバウンド客がまだ一定数いるのは確かです。

 

直近で、大阪道頓堀のドラッグストアを観察したのですが、化粧品コーナーをかなり長めに、商品を何フェイスも横に並べていたのが圧巻でした。

 

ただインバウンド店にシフトしていくというのは、売上は見込めますが、利益率はどうなのか?化粧品などでも薄利な商品は多いといわれています。

 

現に、コロナが起こってからは、インバウンド向けにシフトしていた店が一時休業したり、撤退したりと、周りで動きはかなりありました。

インバウンド客も日本のドラッグストア事情や、医薬品商品への検索力が非常に高い人が増え

 

ブランドや有名企業よりも成分であったり、中身が重要。そして値段が見合っているかどうか?を精査されるお客様も増えています。

 

スマホのアプリなどで、商品説明を母国語に瞬時に翻訳するものもあり、ドラッグストアが売りたい商品がそのまま買われるとは限りません。

 

つまり、インバウンド客であっても国内客と遜色のない接客力、対応力が求められるということになります。

付け焼刃の外国語だけでなく、しっかりと伝えていく根本的なコミュニケーション力が、登録販売者や薬剤師に求められます。

 

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登録販売者のあなたが、インバウンド客の多いで働いた方がいいか?

仮にこの記事を読んでいるあなたが、登録販売者としてインバウンド客の多い店で働いた方がいいかどうかの結論を書きます。

 

短期で働くだけなら、インバウンドは無理難題なクレームとか要求をしてくることはほぼないので、働きやすいと思います。点数が多い、品出しが多くなるっていう点さえ気にならなければ。

 

しかしながら、要求や説明を細かく求めるお客様は、大変ではありますが、我々の接客や知識レベルを向上させていただけるので、そういうお客様のいる環境で働いた方が、長期的に成長できると思います。

 

そもそも世の中にあるドラッグストアの多くが、国内客や常連客をターゲットにした店が多く、うちの店舗もインバウンド向けに特化しているわけではないが、立地上インバウンド客がかなりきているという状況です。