年末に中国当局が、ゲームのログインボーナスやガチャを規制しようという動きがあったため、原神、プロスピなどのガチャゲーを一時期よく遊んでおり、数万円以上は使っているであろう筆者の視点が語っていく
対象は中国発の作品ばかりになると思うが、あえて国内の作品も課金から定額になったらどのような状況になるかを考察していく
参考サイト
中国当局が「ガチャ」禁止 オンラインゲームの規制強化案 未成年者保護で
ログインボーナスをなくすことで、ゲームへの縛りから解放される?
過度な利用制限として、毎日のログインボーナスなどを規制というのは、ソーシャルゲームへの大きな鉄槌だと感じた
各社こぞって、いかにライバル会社のソフトではなく、自社作品を毎日遊んでもらうように、お得意様になってもらうようにするか必死に考えている。
プロスピも原神もログインやデイリーをこなすのは、ガチャをできるだけ安く行うために仕方なくやっている行為だ。
原神のデイリーなんて、いろんな世界をいききしないといけないし、個人的にどうでもいい小話を聞く必要がある。少なくとも10~20分ぐらいデイリーに時間を費やし、そこから素材などを軽く集めていると
もうメインストーリーをやる気力がなくなってしまう(笑)
キャラクターの獲得がガチャから定額制になった場合に起こることはなにか? 好きなキャラ、いつでも買えるから使わない
キャラクターの定額制といえば、エーペックスレジェンズや、デッドバイデイライト、格闘ゲームなどが想像される。
定額制で安くなればみんな買うのか?って疑問はあるが、答えはNO
格闘ゲームは、プロであれば対策のためにシーズンパックや全キャラ買うだろう。
でも一般層は自分の好きなキャラ、使っていて楽しいキャラを手にしたら、もうあまり手を出す気にはならなくなる。
デッドバイデイライトもすべてのキラー、生存者を手にしていない。
ガチャの悪質な点と中毒性のある点は、キャラを獲得できる機会が有限であるということだ。
原神も2週間余りの短い期間で、強いキャラを獲得しなかったら、次に獲得する機会は半年を待つなどはざら。それが嫌だから、集中的に課金してしまう。
プロスピに至っては、常に新しい戦力を整えておかないと、数値の関係上戦力ダウンしてしまうのだ。
キャラが定額化されたら、みんな試すためにこぞって買うだろうって考えは楽観的で、好きなキャラだけ使えれば、他のキャラを使うことは考えない
さらに、キャラがいつでも買える状態になってしまうと、余計に「いつでも買えるから」という理由で手を出さなくなる。
キャラクターの獲得がガチャから定額制になった場合に起こること インフレは避けられない
ガチャの場合、おそらく数パーセントではあるが、運試しとか嫌なことがあったとか、そもそもガチャそのものが大好きってことで、ガチャだけ回すって人が一定数いる
これが定額制になると目的がない限り誰も買わなくなる
基本的に買いたくなるキャラというのは、「ゲーム内でとてもつよくて、見た目も魅力的」というのが考えられる。
原神はキャラ人気も高く、どのキャラも若くて美男美女ばっかりだが、定額制になればその傾向はより顕著になる。最終的にどれも似たような見た目のキャラばかりになる。
さらに性能は買ってもらうために、どんどんインフレしてしまう。
原神のキャラは使ってみないとわからない性能ばかりなので、とりあえずガチャしてもらうって流れがあった
観察して買いを逃したら、実は覇権キャラでしたってなったら、次のガチャ解禁まで原神を末永く遊んでもらえる可能性もある
定額制になって多くのプレイヤーが使えるようになったら、微妙なキャラはとことん買われなくなる。
だからインフレは避けられない
課金キャラを主軸としたゲームと、定額キャラを主軸としたゲームの違い
一般的な傾向だが
課金キャラ主体にしたゲームは、最終的にゲームのルールや、内容ではなくどれだけ豪華なコラボができるか?が注目される
パズドラ、モンストを見ていると、ゲーム内容の進化よりも、どれだけどでかいコラボができるか?という点に注力されているように見える。
一方で、FF14やストリートファイターなどの月額定額制や、キャラ定額制の作品は、ガチャ課金という魔力を使わない代わりに、常に新しいゲームルールやコンテンツを提供することで、ユーザーをつなぎとめている。
私のような古いゲーマーからすれば、当然後者の方が望ましい。
ゲームというコンテンツに触れる以上、新しい刺激が欲しい。でも新しい作品とコラボして課金ガチャに組み込まれていくのもまた刺激なのも否定しない
原神の場合は、キャラガチャが主な収入源だと思われるが、一方で、原石をもらえる数が増えたり、武器などの報酬がある月額課金制のコンテンツも人気がある。仮にガチャ規制が入れば、月額課金コンテンツにもっと磨きがかかる可能性はある。
最後にガチャは悪かどうかについて
身もふたもないことを言えば、購入している人が楽しいと思えばそれで完結する
ただゲームというのは近年、サブスクが当たり前になり、無料で遊べるようなコンテンツがごまんと増えている。
にもかかわらず、10連3000円などの商売方法は旧態依然としているといわざるを得ない。
お金の損失以上に、1つのゲームに何百時間も費やしてしまったという後悔のほうが深い。
僕がガチャにはまっていた時や、ガチャにはまっている人の話を聞くと
仕事で失敗が多かったり、憂鬱な気分だったりって声をよく聞く
果たして、正常な状態、比較的落ち着いた心理面でガチャにどれだけお金をかけられるか?というところをゲームから離れているときに考えてみてほしい。
ガチャがあるからこそ、面白い作品というのは、確かにあるのだが、ガチャがなくても普通に面白い、娯楽性の高いゲームもそれ以上にあるので、ゲーム業界を俯瞰してまた考えてみたい。