グッドラック、半沢直樹、ドラゴン桜とTBSの日曜夜9時をゴールデンタイムに押し上げた、福澤克雄氏原作・演出による２０２３年夏ドラマ、VIVANT（ヴィヴァン）の第１話がオンエアされました。
オール主役といえる豪華なキャスト、さらに驚くほどのシークレットキャストも存在し、オンエアされるまでは、キャストの役回りからストーリーに至るまで、まったく不明。モンゴルでロケがされているらしいという情報ぐらいしかまわっていませんでした。
今回は、そのあらすじと各登場人物を振り返るとともに、考察と今後の展開予想。評価についてまとめていきます。
まず、結論から言うとブログのために１話だけ見ようと思っていましたが、２話も絶対に見るぐらいには、面白いなと思いましたね。
VIVANT（ヴィヴァン） １００分の内容を凝縮 あらすじと解説
主人公、乃木憂助（堺雅人）は一流商社の丸菱商事の営業マン。
営業マンとしては同期より能力が劣り、出世コースも危ういとされていました。
彼が取引していたGFLという中東のエネルギー企業に１０００万ドル送金したと思いきや、なんと１億ドルの誤送金が発覚。
乃木は回収のために現地に赴き、GFL社長と交渉するもうやむやにされます。
乃木は、高校時代の友人のCIAのサムに依頼し、送金分がダイヤに変換され、とある建設企業におくられていることをつきとめます。
建設企業にたどりつこうとしますが、道中のタクシー運転手に騙されてしまい、砂漠にほうりだされた乃木
乃木は死ぬかと思われていましたが、現地遊牧民のアディエルとジャミーンの親子に助けられます。
ジャミーンは幼いころに目の前で母親を失い、言葉を失いふさぎこんでいました。
建設企業のトップがテロリストらしいという情報を得ながらも、地元警察とともに問い詰めます。
テロリストの幹部アル・ザイールは、自分の居城をつきとめた乃木に驚きつつも、「お前はVIVANTか？」と彼に問い詰めますが、乃木はVIVANTが何かわかりません。
その後、アルは自分の組織を守るために自爆しようとします、その際に乃木を助けたのが、警視庁公安の野崎守（阿部寛）
乃木と野崎はアルの自爆のなか命は助かりますが、搬送先の病院で、同僚を失い乃木をテロリストの重要参考人として確保しようとするチンギス率いる特殊部隊から執拗な追跡にあいます。
逃走最中、医師の柚木薫も巻き込まれ、３人でモンゴルの日本大使館まで逃げ込みます。
アルが死に際にはなったVIVANTというのはどのような存在なのか、テロリストに送金した丸菱商事の裏切り者はだれか？
そして、乃木が両親を失った暗い過去は何か？
アディエルの仲間である役所広司、二宮和也扮する遊牧民は今後どのようにかかわってくるのか？
VIVANT（ヴィヴァン） ドラマ評価 あっという間の１００分はなぜ起こったのか？
ヴィヴァンの初回は１０８分の拡大版でしたが、あっという間の時間でずっとドラマに引き込まれていました。
最初の３０分間は、誤送金を取り戻すといういわば、半沢直樹の焼き直しのようなストーリーで、全く期待できなかったのですが、テロリストや逃走劇がかかわることで、刺激が生まれました。
正直、乃木がCIAの友人から情報を提供されている時点で、かなりぶっ飛んだお話になっていたのですが、そこから面白くなっていくという。
日曜ドラマは、ミステリーや、半沢直樹を主題とした社会性、リアリティショーのようなものがうけていたのですが、方針転換といわんばかりにアクションに振り切った内容になっていて、それが意外性もあって功を奏しましたね。
逆に最初からヒッチコックの巻き込まれミステリー、逃走劇ってわかっていたら、ここまでのめりこまなかったかも
そのため、情報をほぼ隠していたやり方は正しかったといえます。
キャスティングに関しては、豪華キャストだから最初から全開で出していくというわけではなく、ストーリーを大切にして、乃木、野崎、柚木の３人を主軸にして物語を進ませたのはわかりやすくてよかったですね。
個人的に一番良かったのは、現地モンゴル人で、３人を執拗に追い詰めるチンギスを演じたバルサラハガバ・バタボルドさんですね。
その剣幕といい、立ち振る舞いといい、ドラマに素晴らしい緊張感を与えたと思います。
VIVANT（ヴィヴァン） 謎と考察 VIVANTとはなに？乃木の能力と過去について
まず１話で判明した乃木の謎についてまとめていきましょう
- 攻撃性の強い別人格を有している
- １キログラムまで物の重さを手でほぼ正確にはかれる
- 過去にテロリスト（らしき組織）から父母とともに逃走しようとしたが、おそらく逃走に失敗して、父母は命を失っている
この３つですね。１と３は密接にかかわっていて、トラウマへの防御反応から攻撃性の強い別人格が生まれているかもしれませんが、その別人格のおかげで何度か命を助けられているので、感情的なものではなく、もっとシステム的な要素があるのでしょうか。
マトリックスのネオのように二重人格の相手が、裏で取引していたり、裏で暗躍していた可能性があります。
ネットではVIVANTの存在は、乃木の二重人格ではないか？という考察もすでにされています。
もしVIVANTが乃木だった場合、VIVANTはテロリストにとって天敵の存在だったため、テロリストをつり出すためにあえて、乃木の第２人格が１億ドルを打ちこんだ可能性があるのではないでしょうか。
ここからは筆者の妄想
一番気になったのは、２番目の重さをはかれる能力ですね。
ただし、この能力をはかれるというのは別の能力の副次的な産物かもしれません。
これってテロリストに狙われるとか利用されるとしたら、取引のダイヤだったり、あとは麻薬関係の重さを正確に測れるといろいろ重宝されそうな気がします。
幼少期の記憶がテロリストからの逃亡ということは、おそらく日本で生まれて、なにかのきっかけで旅行して追われたというより
乃木は生まれた時から、テロリストに利用されて、そこを父母？に助けられたのではないかと
逃走に失敗したように見えて、まだ乃木が生き残っているのは、乃木の能力などが利用価値があって、生かされたのではないかと推察されます。
VIVANTはおそらく、今期で最も期待、注目されているドラマで、いまのところその注目を裏切らないまま面白いドラマを提供していると思います。今後の内容も追ってみたいと思います。
