元裁判員経験者として裁判員をやるメリットとデメリットを含めた感想 なぜ辞退率が7割でやってよかったと思う人は9割なのか?

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私は、元裁判員になった経験があります。この記事では、守秘義務の範囲内で、裁判員として経験した感想、メリットやデメリット、なぜ辞退する人が多いのか?逆に裁判員になってよかったと思う人が多いのか。
実際に裁判員に選ばれ、裁判員として、経験したことをブログにて公開することによって、皆さんと共有するとともに、裁判員になることで不安を覚える人や、これから裁判員になる前に考えを整理する材料としても、ご活用ください。

 

このブログでは、現在ドラッグストア店員の筆者の人生経験を紹介しています。よろしければほかの記事もお読みください。

 

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裁判員の感想を書く前に

裁判員だった経験を書くにあたって、裁判員制度の公式ホームページのQ&Aに従って、ブログを書きます。

まず、私は裁判員でしたが、すでに私が裁判員として参加した法廷は判決がくだされており、現在は裁判員ではありません。裁判員でなくなったあとに、裁判員であることを公にすることは、禁止されていません。(アベマTVなどでも裁判員の方が出演されていたケースがありました)

守秘義務としては評議の秘密と、評議以外の裁判員として職務上でしった秘密があたります。

評議の秘密は、どのような過程を経て結論に達したのか?多数決の内容、裁判員や裁判官がどのような意見を発言したのか?などが含まれます。

評議以外の裁判員として職務上で知った秘密は、被害者の名前や事件関係者のプライバシー、裁判員、裁判官もこれにあたります。

以上のルールを順守したうえで、ブログを書いていきます。

 

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裁判員になる確率は高いのか低いのか?

裁判員として選ばれる確率は、年度によってことなりますが、1万人に1人と確率、おおよそ0.01%といわれています。

ものすごく低い確率である・・・と感じる方は多いかもしれませんが、宝くじに換算すると5等1万円が、1000分の1といわれています。

そのため、身近に起こり得る確率であることがわかります。

 

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裁判員の辞退率はなぜ70%を超えるのか 仕事と裁判員の両立について

裁判員の辞退率は、7割ほどといわれています。これは裁判候補者として選ばれて、辞退を認められた人の割合ということとのことです。

ちなみに、裁判員で検索すると、辞めたいとか、辞退の方法などが検索に上がります。

裁判員は原則として、辞退はできませんが、仕事、家事、育児、介護など特別な事情があれば、辞退を申し出ることができます。

仕事の場合は、責任者クラスだったり、人員が減っていて、どうしても出勤を回避できない場合も、認められるケースがあります。

基本的に裁判員裁判は、1日で終わるということはなく、5~10日ほどかかり、スケジュールをあけなければならないのです。

私も会社に事情を説明しました(候補者の間は、原則裁判員候補者であることを公開することはできませんが、会社の上司などに事情を説明することは可能です)

どうしても裁判員として参加したいというモチベーションを伝えることで認められはしたものの、特別に有給をとることはできなかったため、裁判員として参加した月は出勤も多く、裁判員として参加する日もフルタイムで拘束される形となってので、心身は結構疲れました。

会社の中には、裁判員になった場合に有給を認める会社もあり、国も奨励しているのですが、あくまで努力義務の範囲にとどまっています。中小企業の多くは、社員が裁判員候補者に選ばれたこともないケースがあり、10年以上たった現在でも、理解されていない背景はあるかもしれません。

ネットを見ると、裁判員のために会社を休んでいることを遊んでいると解釈していると詰められた経験がある裁判員がいるというエピソードを聞き、胸が痛くなりましたね。

 

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裁判員の役割について

裁判員の役割、やることについての資料として、下のMBSのアナウンサーが模擬裁判に参加した動画が、非常に参考になります。

評議は、自分の意見を述べたり、裁判官が司会進行のような役割となって進められます。ここが、一般的な裁判員のイメージです。

次に、被告人や証人に対して、裁判員が事件について質問することができます。質問は絶対しなければならない・・・というわけではありませんが、おそらく裁判員でなければできない経験になります。

私は実際に質問をしたのですが、いくら裁判の場所とはいえ、日常生活だと、非常に失礼な内容ではないのか?大勢の前で質問する内容が適切なのかどうか?

おそらくここ近年でもっとも緊張した瞬間であるといっていいでしょう。質問の最後も声がおさえきれないほどに、上ずってしまいました・・・日ごろ接客で人に慣れていると思っていたのですが、そんなことは全くありませんでした。

裁判員には責任がつくということで、デメリットを感じられる方も多いでしょう。

裁判と評議の間は、自分がどのような発言をしたらいいのか、自分の発言によって相手に何か思われるのか?いやとりあえずブレーンストーミングのような形で思ったことをしゃべった方がいいのか?

発言やディスカッションについて、いろいろ考えさせられる局面が多いです。

そのため、以外にも大学時代の講義経験が活かされたことが多かったです。

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裁判員のメリットとデメリットについて

裁判員を務めた人たちの統計を取ると97%ほどが、やってよかったと回答しているらしいです。

かくいう私も、裁判員を通して裁判に関わることができて、非常に貴重な体験ができたと思っています。

ここでは、裁判員のメリット、デメリットを私の経験からお伝えしたいと思います。

 

裁判員のメリットは、裁判がどのような過程でおこなわれるか、普段全く接点のない裁判官の方といろいろ話会うという人生の貴重な機会、1つの事件について数日間考えるという思考力を深める

まとめると、人生経験を広げる、深めることができるという点で、大きなメリットがあります。

私が裁判員をやろうと思ったきっかけも、どれだけお金をつんでも、上流階級だったとしても、やりたいと思ってできる経験ではない・・・ということが1番の理由で、その理由の通りの経験はできたと思っています。

日当などが支払われるのですが、人生経験に深みが出るという点にメリットを感じる人は、出来る限り裁判員をやってほしいと私は考えています。

あと、間接的に犯罪の防止になるのでは?思います。おそらく裁判員になった人は、自分が加害者となって法廷に立つことが非常に辛い状況であるということを目の当たりにするので、裁判員になった人の犯罪抑止につながっているのかな?と思いました。

次にデメリットですが、仕事と並行して疲れがかなりたまったという点です。裁判期間中は、土日で空きがある場合は、仕事を入れていたので、裁判員として後半は、かなり疲れて思考力が落ちていたと自覚しています。

また、ネットでよくいわれているPTSD(トラウマ)などに関しても、裁判所側で対策やケアなどの説明はしっかりあります。

裁判員メンタルヘルスサポート窓口

こればかりは、担当する事件によって、トラウマを抱えるリスクはあると思います。私も今回参加した裁判によって、自分の人生を見つめなおす機会になりました。

感受性が強い、責任感が人一倍強いという自覚があるのであれば、前もって裁判所側に自分の性格などを説明することなども必要かもしれません。

今回の裁判官のかたがたは、3人ともこちらの心身の状態に対して、常に気を使ってくださって、移動中でも気をかけて、話していただいたので、感謝しております。

 

以上が、裁判員として経験を話せる範囲内で、皆様にお伝えした内容になります。皆様の今後の人生にお役立てできる内容であればうれしいです。

また、他の印象的な裁判であったり、判決について取り上げることができるなら、元裁判員としての立場で、述べていけたらと思います。