ガリレオ(2007年) プレイバックと感想 第2~第10話 一気にレビュー

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今回は、ガリレオ(2007年)第1シリーズの各事件とあらすじをまとめたうえで、その感想を述べていく

 

 

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第2話 離脱る(ぬける)

熱にうなされた少年が、窓の外から見えないはずの車が見えた。しかも幽体離脱した状態でと証言

同じタイミングで、OLが絞殺された殺人事件が発生。容疑者となっている男のアリバイを証明するために内海は少年に接触する

 

蜃気楼で、本来高低差が激しく見えなかった車が、反対になって浮き上がって見える

少年の家と車の間には、ガラス工場があり、事件当日、液体窒素が流れる事故が発生、喚起のために扉を開け、外との温度差で蜃気楼ができる条件が整った。

 

第2話は殺人事件は起きているものの、その犯人、犯行を証明するものではなく、容疑者となっている男性を助けるために、少年がいかにして赤い車をみたのか?が争点となっている。

トリックがわかってしまえが、科学的知識はないが、なんだそういうことかとなる。このような話題で40分間ひっぱるというのが、すごい。

 

第2話の総括と感想

第1話では古畑でも犯人役を務めた唐沢寿明氏だったが、今回は、犯人ではないが、容疑者として、アリとキリギリスの石井正則氏が出演。

2話目にして、高度なトリックを解決するというよりは、怪しい目撃証言を立証するという部分的な展開になっている。

非化学現象×子供という二重に苦手なものに対峙していく湯川もある意味、見もの。

 

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第3話 騒霊ぐ(さわぐ)

湯川の研究員の姉(広末涼子)の夫・かんざきなおきを助けてほしいと依頼があり、内海が捜索

介護用品のメーカーにつとめる夫は、仕事の関係で老人ホームにうかがい、老人・高野ヒデの家にいくが、夫が失踪した同日に亡くなったことが判明する。

「僕たちには感情を捨てて、結果を確かめる義務があるからだ」

 

高野氏の家には、甥家族と、謎の夫婦が住んでいた。

甥は多額の借金を抱え、おばに金を工面してもらえないかと頼むが、渋る叔母。叔母をゆする債権者によって、心臓の弱かった叔母が死亡。その現場にかけつけたかんざきなおきも、事件隠ぺいのために殺害される。

 

かんざきを埋めるため、家の地下をほるが、古くから設置されたマンホールが、工場とつながっており、毎晩放出される熱水によって家全体が揺れる現象が発生。

甥夫婦と債権者たちは、それがかんざきの祟りだと考え、決まった時間に家から離れるようになった。

 

善良な犠牲者を受けて、研究室から悲しみで出られない内海に対して、湯川は近くのおいしいおにぎり屋でご飯を買ってあげようとする。

 

第3話 感想と総括

全話を総括して、一番気の毒で切ない犠牲者のお話。正直、亡くなった老人に関しては、心不全という自己的なものだったから、殺人と死体遺棄というさらに罪を重くする形に加害者はなった。

 

事件の全貌を解き明かすというこては、時に残酷な現実を我々に突きつけることになるということを思い知らされる話だった。

 

内海は多少のことがあってもへこたれない熱血刑事だが、この3話ではさすがに憔悴しており、その内海に優しく接する湯川が見もの。この時から湯川ってものすごい感情豊かだなと突っ込みが入りそうになる(笑)

 

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第5話 絞殺る(しめる)

ペンションを経営していた矢島という男性が、ホテルの密室で死体となって発見されていた。

事件当日、ホテル前で作業員が矢島以外の人間をみていないということで、殺人であれば、完全な密室殺人だった。

 

しかしながら、矢島の部屋には火の玉が2回発見されたという証言があった。

結末は、保険金を得るために他殺に見せかけた自殺。

 

アーチェリーをしていた矢島は、アーチェリーの弓の糸を自分の首にまきつけて、はんだごてを利用して時間差で、睡眠薬を飲んだ自分の首にまきつけるようにしていた。その際、発生した火の玉が目撃情報のあったもの。

保険金はかけてから短期の自殺であれば下りない。

 

矢島は、証拠の隠滅を妻に依頼して、家族とペンションを守ろうとした。

 

第5話 感想と考察

非常に残念ながら第4話は、当時SMAPの香取慎吾氏がメインで出演したため、古畑任三郎と同様の理由でFODで配信されなかった。

 

第5話もこれまた悲しい、切ないストーリー。ただ保険会社からすれば詐欺をされそうになった話ともいえる。

ここでは、湯川が自殺した男性の娘と同じように、両親が若いうちに結婚したために苦労した幼少期を過ごしたことが暗に示されている。

 

1シーズン通してもかなり凝ったトリックになっており、アーチェリーの知識を湯川が持たなければ解けなかったのでは?とさえ思える。

 

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第6話 夢想る(ゆめみる)

森崎礼美という女性に会いたいというメッセージを受けた占い師の坂木、森崎礼美の家に侵入、母親のゆみ子が所持していた猟銃をうけて、重症ながら逃走する。

内海と坂木は幼馴染であり、画家の北野宗平の家でよく遊んでいた。

 

北野宗平は事故死でなくなったとされているが、実は、森崎礼美の母親であるゆみ子と不倫関係にあり、ゆみ子は、妊娠とともに不倫を解消。

北野は娘に会いたい衝動にかられながらも、遊びにきた内海を礼美に重ねてかわいがり、内海をモデルにした絵も描く。

 

そんな北野に触発されて、坂木も将来、森崎礼美と結ばれたいようなことを卒業論文に書いている。このあたり、なぜ坂木が北野の考えに触発されたかは、かなり曖昧となっている。

過去の不倫が発覚すれば、いまある幸せを失うことをしっていたゆみ子は、北野を事故死にみせかけて、殺害し、北野のことをしっていた坂木をオブラートに油性ペンで書いたメッセージを利用しておびき出し、殺害しようとしていた。

 

第6話 感想と考察

第1シリーズ通して、一番意味が不明だった作品。なぜ男性は、女性のことを思い続けて、ストーカーまがいのことをしたのか、あまり腑に落ちなかった。

科学的なトリックもオブラートと油性ペンぐらいなもので、あまりガリレオらしさが感じられないものになっている。

過去に殺人事件は起こっているが、放送中にリアルタイムで起きているわけではないので、ミステリー性もかける。

1つどうしても気になるのは、2度と芸能界に復帰は不可能であろう新井浩文氏が、女性をつけまわすために住居に侵入するというのが、彼の起こした事件を考えるとなんとも皮肉としか言いようがない。

 

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第7話 予知る(しる)

湯川の助手、栗林の友人の菅原は、食品会社の経営をしていたが、女性運がなく、友人の峰村の紹介で、静子という美人の女性を紹介してもらい結婚する。

 

思いあがった菅原は、居酒屋で出会った女性と不倫関係になるが、ある日、その不倫女性が首つりしようとする光景を目にして、その1週間後に不倫女性から、電話がかかり、奥さんと別れなければ死ぬといわれ、そのまま首つり自殺をした。

 

とりっくはハンガーのなかにER流体をしこむ。ER流体は電圧がかかることで、個体となり電圧を強くかけると小柄な女性をささえることができる。

 

自殺の予行演習では電圧をきることで自殺をキャンセルできるようになっていたが、当日は、峰村の妨害工作によって不倫女性は自殺をやめることができず、そのまま死んでしまった。いわゆる計画殺人

 

第7話 感想と考察

衝撃的な冒頭ではいる話。古畑のように犯人も判明するし、どうせ妻がグルだろうなというのは、序盤で明らかになる。

個人的にガリレオの第1シーズンでベスト3に入るほど好きな話。

興味深いのは、その妻がお金に対してかなりこだわりをもっていて、細かい点が気になるということで湯川と共通点があるが、お金にこだわりすぎて周りが見えなくなるという欠点もある。

 

おそらく、女性運のなかった旦那は、金を大量にとられながら復縁をせまっていたのだから、たいそうな自殺トリックを思いつかないで、普通にハニートラップで不倫を追求していれば、重い罪にかけられず(詐欺罪になるとは思うが)生きて行けたかもしれない。

残念ながら無期懲役だろう。

いままでおもしろキャラだった、栗林が人間的に成長する話としても要注目。

あと、湯川が犯人の家に単独で捜査するという越権行為をしだす話でもある。

 

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第8話 霊視る(みえる)

料理教室を経営している女性が、何者かに複数、刺され殺害された。犯人は警備員に発見され、あわてて逃走中に転落して死亡する。

被害者の妹の千晶は、窓越しで姉を確認するが、料理教室から自宅まで、30キロほどあった。

テレポーテーションの可能性を探る湯川と内海だが、その可能性は一向に開かれない。

被害者と親交のあった解剖医の城之内は、解剖の結果、複数の刺殺のほかに凶器がみつかっていない2つの刺殺痕を見つけ、これが致命傷になったことを内海に伝える。

犯人とされる男性の自宅の荘厳なオーディオセットを堪能する湯川は、そのオーディオセットに音飛びのような故障を発見し、ヘアスプレーによるものだと推理、犯人は男性ではなく、料理教室の共同経営者で被害者の才能を憎んでいた女性

 

アリバイ作りのために、被害者の象徴でもある黄色いコートを着て、被害者の帰宅ルートをたどるが、家に妹がいることを知らず、急いで引き返す。

妹が見たのは、結露によってあまりに見えないガラス越しの成り済ました加害者だったのだ。

 

第8話 感想と考察

かなり相棒でありそうなミステリー話。ガリレオらしくはないが、個人的にミステリーを堪能することは好きなので、この話は好き。

正直、いままであらゆる現象を科学を用いて解明してきた湯川だったが、こちらは本当にお手上げで、できない、否定から逆算して、犯人がどのようなトリックを使ったのかという逆算の美学が面白い作品。

 

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第9話、10話 爆ぜる

第1シーズン最終回

帝都大学の原子力工学科の卒業生の藤川という男性が、銃弾をうけ、池のそこで沈んでいるところを発見。現場付近で、鉄製の藤川の顔が刻印されたものを入手した学生はそれをもとに、デスマスクを作る。

 

 

検視の結果、藤川は放射線被ばくしていることが判明する。

同時期に栃木県の湖でも爆発が発生。被害男性が木っ端みじんになるが、その男性も放射線被ばくを受けていた。

 

 

科学が発展しても、人の心が同じように進化しなければ、ゴミの問題などは解決されない。

事件の被害者が2人が、原子力工学科の権威であり帝都大学で湯川の恩師でもある木島が新しく設立した医療会社の職員だったことを受け、湯川は木島の元へ訪問。

 

 

木島は大学時代の研究から、レッドマーキュリーという原子炉を作ろうとしていたが、湯川は小型核爆弾になることを恐れ、木島を告発し、木島は大学を去ることになった。(のちになって告発したのは木島の助手であり、木島を見過ごしたことを湯川は後悔している)

レッドマーキュリーへの追求をやめることはできず、師として慕う穂積京子を利用して、自分の手を汚さず、藤川を射殺する。

 

 

栃木の湖の爆発は、武器商人として医療会社にスパイとしてやってきた男性を認知した藤川が、自ら開発した爆弾で爆殺する。

穂積は、偽装工作も手掛け、最後に自らが罪をかぶって自殺する。

すべての謎を解明した湯川だったが、木島は最後の反抗として、内海をとらえ、東京の半分を一瞬で吹き飛ばすレッドマーキュリーの試作品を湯川に披露

解除しないと確実に内海は死ぬが、内海は湯川に避難を提案、内海を守りたい湯川は、決死の爆弾解除に挑む。

 

 

第9,10話 感想と考察

宣伝を見たとき、まさかのあのニュースキャスターの久米宏氏が、俳優として犯人役に登場…というそれはまぁ衝撃だった。しかし、木島という難しい役を見事に演じ切られたと思う。

 

2話構成になっているだけあって、ある連続殺人の真相を追うというもの。

木島はどうなったかは示されていない。少なくとも内海をとらえて殺人未遂と爆弾を勝手に開発したなにかしらの罪は問われそう。

 

実行犯が秘書ではなく、木島だったとしたら湯川と内海はおびき出されて、何の躊躇もなく口封じに殺されて、海外に高飛びされていたのではないだろうか。

 

事件について「D判定だ根本から変える必要がある」とか、秘書を失って半ば自殺も含めてつくった爆弾に解除コードを用意するとか、木島はどこかで自分の研究や暴走が間違っていて、止めてほしかったとさえ思える。

 

湯川はラストに木島に対して、責任を終えなければ科学者である資格はないと厳しく言及するが、一方で何かしらの後始末、影響を考えすぎると、発明において動けない、億劫になる可能性がるからそこは難しいところ。