L.A.ノワール ストーリー どんなゲーム 後味の悪いエンディング? 

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ゲームというのは1週20~30時間かかるものが多く、残念ながら数年たつと細かいストーリーを忘れてしまう。

それでも「あのゲームのストーリー後味は悪かったけど面白かったな」というゲームがある。

今回は、名作「L.A.ノワール」のストーリーを振り返りつつ、どのような作品だったのか、あらすじも含めて追っていく記事になります。

 

ちなみに、本編のネタバレをがっつりと含みますので、未プレイで気になるよという方が、偶然訪問された場合は、ブラウザバック推奨です。

 

このブログでは、本作以外にも名作ゲームのストーリーを深堀していく記事を書いています。

 

 

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L.A.ノワールの舞台 戦後ロサンゼルスの娯楽と殺人事件の傾向について

タイトルの通り、舞台はロサンゼルスになっており、時代は1947年。第一次世界大戦が終わったものの、警官の汚職や、ギャングの台頭など、混とんとしている戦後の世界となっています。

 

スマートフォンなどは当然なく、公衆電話から主人公は重要人物の前歴や住所を聞くというアナログな操作に。

車から聞こえる音楽は、ポップソングやロックではなく、ムーディーなクラシック

 

貧富の差はあったものの、人々の娯楽は限られており、深夜に開かれているのはバーぐらいで、そこで愚痴をさんざんいいながらお酒を飲んで、その帰りに…いろいろと事件が発生するわけです。

 

主人公のコール・フェルプスは主に殺人事件を取り扱う警官なのですが、起こる事件も多くは配偶者がらみ。今も昔も近親者による犯行というのが多かったのかもしれません。

金目当て、怨恨が原因、時々あらわれるシリアルキラーなど、変わらなそうな部分もありますが。

 

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L.A.ノワール 主人公コール・フェルプスはどのような人物なのか?

コール・フェルプスは、第二次世界大戦時の沖縄戦で中尉として、配属され、その功績が認められ、章を授受し、ロサンゼルス市警に栄転します。

 

コールにとって、沖縄戦はトラウマと後悔でしかなく、敵軍が潜んでいると思しき洞窟に火炎放射器を放つ指示を部下に与えるも、実際は罪もない一般市民を大量虐殺してしまった結果となります。

 

一部の兵士は同じように深いトラウマに悩まされ、一部の兵士はフェルプスを恨み、自分が指示を下したにも関わらず「楽にしてやれ」と指示したコールは、部下から撃たれることになります。

 

そんなコールがロサンゼルス市警に栄転したという報せにたいして、当然ながら部下たちは快く思いません。

 

戦争に巻き込まれ、なにも報われなかった一部兵士たちは、軍用モルヒネを強奪するという罪を犯すのです…

コールは、家庭を築き、鋭い洞察力と、持ち前の運動神経と銃の技術によって、次々と事件を解決していくのですが、戦争で多くの市民の命を犠牲にしたのに、周りから英雄視されている皮肉に悩まされます。

 

また、元兵士であることが私情となってしまい、重要な参考人であっても、元兵士となると一歩引いてしまいますが、それは昔の時代柄、戦争を経験した者同士にしかわからない点もあるのでしょう。

 

ここからは、L.A.ノワールの重要な人物を事件とともに振り返ります。

 

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ロイ・アール はたして汚職警官なのか? 後味の悪い弔辞の意味

風紀犯罪課、つまり麻薬や賭博がらみの事件を捜査している。麻薬関連の殺人事件も、殺人課ではなく、風紀犯罪課が駆り出される。

殺人課で活躍していたコールに目をつけて、リクルートした人物。

ミッキー・コーヘン(実在したギャングのボスがゲームで登場)とも関係があり、自身もボクシング賭博に賭けている。

 

リーランド・モンローという不動産の社長からも賄賂をもらい、彼らの不正を隠している。

ただ、上層部が軒並み女性関係でトラブルを抱えており、それをもみ消すために、コールとドイツ人歌手エルザの不倫を新聞の一面にするという手を下す。

 

コールに個人的な怨恨があるから、彼がモンローの不正に近づきつつあったから、不倫をリークしたかどうかは不明であるが、シンプルに出世欲のためにコールを利用したと考えるほうが、ロイらしい。

そのため、プレイヤーにかなり嫌われているキャラクターである。

エンディングでフェルプスは命を失い、その葬儀で弔う。

 

ウィキペディアでは、ロイがコールの友人として弔っていると肯定的に評価するが、コールが生きていれば、間違いなくロイの不正が明るみになっていたので、かなり皮肉に思える。

総括するとロイは汚職警官に見えるが、上層部の不正やトラブルを未然に防いだり、薬物の売人に関しては、コール以上に強硬だったので、毒を持って毒を制するタイプの刑事だったのではないだろうか。

実際、モンローは警察上層部ともずぶずぶだったので。

 

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ギャレット・メイソン 権力者の兄弟が、ロス至上最悪の連続殺人犯に

コールが、殺人課に配属されてから発生した、一連の婦女連続暴行殺人事件の黒幕。

実は1人目の被害者が足を運んでいたバーで、派遣バーテンダーをやっていた人物。

 

廃墟となった教会を根城としており、地下には凄惨な実験の跡が…

被害女性の指輪などを回収し、関係者などの自宅などにおいて、捜査をミスリードさせていた。

実際に、ギャレットの影響で、ロス市警は多くの誤認逮捕を起こしている。

上層部の指示により、国を代表する権力者の腹違いの兄弟ということで、事件はもみ消された。

ギャレットの連続殺人はすべてギャレットの巧みな戦略によって、完全犯罪未遂となったのか?

いや、権力者の側近などが、被害女性を調査し、その旦那や恨みをもっている相手をリサーチして、その自宅や付近に凶器や、血液の付着したアイテムを置いていったと考えるのが、自然だと思う。

ギャレット自身は、逆に警察署に挑発するような文章をおくるなどしているので、自尊心の塊であり、自分の殺人が全くばれないことでエスカレートしていったと考えられる。

 

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フォンテイン医師 時代を利用した悪徳な精神科医

序盤からマップに配置されている新聞紙を読むことで発生する過去回想ムービーで登場する精神科。

教え子で元兵士のシェルドンは、トラウマを抱えた仲間の治療などを大学で学んでいたフォンテインに託す。

 

フォンテインはもともと、カウンセリングのみならず薬物投与なども積極的におこなっていた。その薬物の一部は、シェルドンが窃盗した軍用モルヒネだったのでは?と言われている。

シェルドンから譲り受けた大量の軍用モルヒネを売却し、その費用で元兵士のための住宅開発を行うとシェルドンと約束するが、裏では不動産王のモンローと手を組み、土地の利権を奪おうとしていた。

 

患者であったアイラ・ホグブームを利用して、立ち退きを拒否する住民の家を焼き払っていたが、それがアイラのトラウマを刺激させ、暴走させる結果となり、アイラによって命を奪われることになる。

 

精神科がまだ発展途上だったこともあり、シェルドンなどは彼を盲信してしまったことが、事件の発端と考えられる。

 

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リーランド・モンロー 事件の黒幕 悪徳不動産業者

エリシアン・フィールズというロス有数の不動産を経営している裏社会のボスのような存在。

土地開発により、土地の値段が高騰する一帯の住居を、元兵士のための住宅地にして保有してしまおうと画策。

 

現住者には、金をはらったり、旅行券で当選させて旅行に行っている間に火災を起こすなど、かなり強引な手口を使っていた。

新しく、兵士のための住宅を開発する際は、映画スタジオで使われている木材を使用。これらは決して住居に使ってはいけないレベルで、強度が弱く、工事中に命を落とした作業員もいる。

 

保険会社とも手を組み、保険会社のお墨付きをもらうことで、土地や住宅の売価が高騰したときに備える。

 

根っからの悪人で、暗殺者をやとって、自分を調査したジャック・ケルソーの命を奪おうとしたが、片足を負傷しただけで、命は奪われていない。

 

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アイラ・ホグブーム 戦争によってPTSDを背負った、この物語のある意味被害者

シェルドン、コールとともに沖縄戦を戦った元兵士。

コールの指示で、洞窟を焼き払い、一般人を大量虐殺してしまったことが、深いトラウマとなって、重いPTSDを患っている。

 

ホグブームの事態を重く見たシェルドンは、フォンテインに治療を依頼。

カウンセリングは効果がなく、おそらくフォンテインが投与した薬がより、ホグブームの症状を重くしてしまった可能性が高い。

 

それでも、シェルドン同様にフォンテインを信用していたホグブームは、フォンテインにそそのかされて、人のいない住宅地を放火させる。

しかし、実はその住宅には家族が住んでおり、ホグブームはまた火をつかって人を殺めてしまい、精神は完全に壊れてしまう。

 

焼死体となった家族をよりそわせて、戦争時の光景を再現したり、さらに新しい犯罪に手を染めたり、最終的にフォンテインを返り討ちにした。

事件を追求したコールと再会し、彼らを巻き込む形で水道を爆破させ、結果的にコールは、エルザとジャックケルソーを助けるために犠牲になった。

 

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L.A.ノワールのような作品がPS5でも登場しない理由

LAノワールは、現在もPS4に移植され、さらにはVR作品まで登場することになりました。

 

本作はふたを開ければ、一般的なアドベンチャーゲームなのですが、証人や犯人の嘘を表情や動作によって見抜くという、現実で捜査しているような没入感があります。

グラフィックの向上をしっかりゲームシステムに組み込んだ秀逸な例です。

一方で、俳優の細かい表情をもトレースする、このモーションスキャン技術は、あまりにも莫大な費用がかかるのか、当時400万本を全世界で売り上げながらも、度重なる延期と開発費の高騰によって、開発したスタジオは解体されてしまったそうです。

ストーリーは総括すると非常に重厚で、実在した事件をモチーフにしているものもあり、かなりリアリティもあります。

一方で、スロースターターであるという点は指摘されており、同じような工程を繰り返しているという問題点もあります。

PS5になってもLAノワールのような作品が生まれる可能性は、0ではありませんが、なかなか難しく、自分で発見したり、追求する喜びやうれしさというのは、VRゲームのほうが可能性があるように思われます。

 

時代を変えるような、驚きを与えるようなアドベンチャーゲームと再会した場合、またこのブログで皆様にお伝えしたいと思います。