年末最後に購入したのが、アセットマネジメントあさくらの代表の朝倉慶氏の
「株はもう下がらない」
1980円は決して安くない書籍代ではあるが、セミナーやCDを買うよりは安い…
ちなみに、朝倉氏の動画はメインとしては市況についての話になり、本書もほぼ8割がそのような話になるのだが、最後の十数ページは朝倉慶氏の注目銘柄。珍しく、個別銘柄への言及が含まれている。
その個別銘柄の詳しい内容は書籍を買った人の特典のようなものなので、この記事では詳しくは記載しない。
なぜもう株は下がらないのか? なぜ日本はインフレなのか?今後もインフレが継続する理由
日本株が上がり続ける理由として、日本はインフレになっている。インフレになっているからこそ、物価も上がり、人件費も上がり、給与もあがり結果的に企業の業績は上がって、株が上がる状態になる。
ここまでは、いままで楽待などでの朝倉氏出演時に熱く語っていた。
そしてこれまでの歴史と、2025年後半の高市政権誕生によって状況がさらに変わった。
異次元の積極財政、所得税減税、ガソリン暫定税率の廃止、おこめ券など市場にお金が流れるような動きになって、さらなるインフレを引き起こしている。
ニュースなどでは、「物価高などに国民が耐え切れないから、政府は積極財政に踏み切った」とアナウンスされている。
しかし、朝倉氏は「物価高」と表現せず、すでに日本はインフレ局面に振り切っており、インフレに触れているにも関わらず、積極財政でさらにインフレを加速するような政策を政府は取っている。
なぜそのような愚かな行為をするのか?朝倉氏がまとめるに理由は2つある。
1.長いデフレ環境に慣れすぎてしまって、インフレ時の具体的な対応法を日本はまだ知らない
2.インフレによる増税を多くの国民は認識せず、このインフレ税(サイレント増税)で、国の借金も返済できる。さらに積極財政によって国民からの支持も得られる
例えば、消費税を5%から7%に増税しようと決断した政府があれば、国民からたちまちネガティブな反応がやってくる。
しかし、100円の商品が150円に値上げされ、5%の消費税であれば2.5円税金が上がったとしても、国民は「あぁ~物価高の波が来たね」ぐらいで済ます。
私も含め、税金がとられているという感覚がない。
もちろん、消費税にとどまらず人件費が上がれば、所得税、住民税も多く徴収される。
つまり、サイレントで多く増税されているにも関わず、国民は気づかず、その処方箋のようにあてられた積極財政によって熱狂する。
インフレであれば、緊縮財政をあてることがセオリーであるが、逆に積極財政によってさらなるインフレを加速させている。
これが引き起こす結果は円安であり、当然インフレの結果として現金を資産として持ち続けると、年々現金の価値は下がり続けてしまう。
そして、消費税の話だが、増税したらいいとまではいわないものの、現在減税へのムードが短期的には難しいが、中長期で行えないか?という話になっている。
そうなったら、さらにインフレは加速することは容易に想像できる。
なぜもう株は下がらないのか? 暴落に対する量的緩和という処方箋?
ブラックマンデー、バブル崩壊、リーマンショックと日本も世界も多くの暴落を超えて、その対抗策として、中央銀行が量的緩和を行うことで、市場にジャブジャブとお金を流す。
リーマンショックで量的緩和の威力が実証され、コロナショックによって早急な量的緩和が、市場を逆に反発させるという事象をさらに確定させるに至った。
朝倉氏は、トランプや高市総理は、実体経済以上に市場に目を配っている。
失われた30年時代の日本であれば、ニュースの最後に日経平均株価やダウを見るのは、一部の投資家、金融関係者だけだったが、現代は一般投資家が増え、一般人であっても日経平均株価の動き=景気という認識も広まった。
実体経済から株価に反映されるという王道は通用しなくなり、株価から実体経済に流れるという逆転現象が起こっていると朝倉氏は解説する。
確かに実体経済から株価であれば、オープンAIをはじめAI関連企業は増収増益で潤っていなければ話にならない。
これが示すこととして、株を持つということは、「救済チケット」を持つようなものだと私は思う。
市場が暴落して、給与が下がって、失業もした場合、助けてもらうために大手企業の株をもっていなければ救われない。もちろん株も影響を真っ先に受けるが、逆に真っ先に救われるのも株になる。
だからといって、友人・知人に株をすすめることはこれからもないとおもう
一方で、世界的に量的緩和の威力が実証された場合、暴落するたびにお金を投入する、お金を投入するということはその国の通貨の価値が低くなってしまう。
事実、高市政権になり、積極財政を行った結果、ドル円のみならず、世界的に円安になっていると朝倉氏は解説する。
投資家界隈では、「円を持ち続けていることがリスクだ」と常々いわれていたが、それがより顕著にこれから出てくるかもしれない。
私は株式投資と出会っていなかったら、さらに貧乏になっていたかもしれない(だからといっていまがものすごく富裕層ってわけではないが)
だからといって、今の状況だからといって友人や知人に「株をやらないと大変だよ」とは言えない。
理由としては、インフレになっているということは給与が上がっている人も多くなっている。
つまり「給与が上がっているのに株式投資をするなんて」とより保守的な考えを持つ人は増えると思われる。
インフレにはなっているが、まだまだ昼食を300円ぐらいに抑えられるような激安スーパー、弁当屋は生き残っている。
コロナで市民権を得たサブスクビジネスによって、我々の懐が痛みにくい構造もできている。
お金がなくて株式投資にまわせないではなく、お金があるから株式投資にまわせないという人もこれから出てくるのだ。
そういう人たちに我々はどうやって株式投資をしてもらおうかという話。しかしそんな無理に引き込むことはできないし、やろうとも思わない。
まだ株というのはギャンブル、丁半博打というイメージが付きまとっている。
一方で投資家は「投機と投資は違うんだ」って否定するが、確かにお金を投資して、その株価が上がるか、下がるか。これは誰が見てもギャンブルに見えてしまうだろう。
しかし、競馬やパチンコと違って払った金額がさらに返ってくるか、全額なくなるかというデッドオアアライブではなく、リスクヘッジをある程度利かせられるのが株式投資の特徴だ。
株という選択肢のない30年後について
株がブームになったのは、現在ではさらに基準が上がっているが、「老後2000万問題」がニュースであげられたからだろう。
老後への資産運用として株を始める若者が増えた。さらにいえば新NISAも登場し、株へのハードルがさらに下がった。
株の情報を取得しようと思ったら、ネットに玉石混交だが無限にあるし、データ取得が面倒なら、AIと壁打ちすることで、PBRや配当利回りや特色について、四季報並みの情報が簡単に得られる。
どえらい時代になったものだ。
そして、株へ政府が優遇したということは「自己責任社会」へと転化したといってもいい。
バブル崩壊前の日本は、銀行に預けたり、定期預金するだけで資産が増えていった。定期預金は5%や6%という、現在で言う高配当株レベルのパフォーマンスで利率がついた。
年金だって国民・厚生をしっかり払えば現在以上にリターンが得られた。
しかし、ニュースや実際の生活保護者に高齢者が多いことを考えると、しっかり危機感を持って運用した聡明な人もいれば、宵越しの金はもたないという主義で、年金も国民年金だけだけで、他になんの予防策も打たずに苦しんでいる人がいる。
厳しい言い方をすれば、それは自己責任だ。自分を助ける手段や方法はぶらさがっていたわけだから。
株をやらないということは、上の状況に近い。もちろん圧倒的に貯金するという考えであれば話は変わってくるが。
もちろん、人生は長いし、考え方は人それぞれだから、今を一番幸せに生きたい、いまのストレスを何とかするため生きるために金を使う、貯金しないという考え方もある。
お金よりも人ということで、結婚して子供をつくって家などをローンで買う。それも人生の一つで素晴らしいことだ。
しかし、株という選択肢がある、株という選択肢を選ばないと自己責任になるような状況も起こりうるということは、頭の片隅に入れたほうがいいと思う。
