ゼノブレイド2 親切なメインクエストと不親切な戦闘が織りなす没入感

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年明け、仕事も落ち着いたのでようやくゼノブレイド2クリアできました・・・・はぁ長かった。プレイ時間は200時間近いですがスイッチをスリープ中も時間が進んでいたので実質100時間程度でしょうか。

レビューを書きたいのですが、発売からすでに1か月あまり経過しているのでネタバレを織り交ぜながら、極力面倒な専門用語を控えて、純粋にストーリーやRPGとしてのプレイ間隔をつづるようなスタイルでいきたいとおもいます。濃厚なストーリー考察についてはゼノシリーズのファンの方がすでに語りつくされていると思います。戦闘も皆さん思うことは同じだと思います。

メインクエスト

ゼノブレイド2の世界は人が巨獣というどでかい生物の上に住んでいるけど、巨獣の生息地、巨獣の生体ごとに工業向け、農業向けという棲み分けができてしまい、さらには巨獣にも寿命があって死に絶えるとそこに住んでいる人々が巻き添えを食らってしまうという世界。
その世界で神がつくった安定を約束されて、自然豊かな楽園というおとぎ話を信じる主人公がその神の使いである少女と出会って目的のために様々な人と出会い、戦いを経験して成長していくというお話。すごい雑に話しました(笑)


(国防についても考えさせられる序盤です)

世界観としては領土問題というのが一つのテーマになっていきます。すべてが独立した巨獣に生息しているのですべて島国のような扱いです。そして前述のように工業主体の国は工業や機械を運用できるほどの火力を巨獣が生み出しているのですが反面砂漠一体で食糧難。ただ武器や兵器は豊富にあるので温暖で自然豊かな場所へ兵士を駐屯させて徐々に占領を広げるというスタンスをとっていたりします。
また領土問題により二国間の争いが中盤までのメインテーマになっています。一方は志願兵制をとっており適正者を選んでいき、もう一方は傭兵などとにかく戦える人材を取り込んでいく、そんな違いもあります。

適正というのはコアクリスタルという正方形の物質に触れることで適性があればクリスタルが同調してブレイドという人型・獣型の生物が武器とともに顕現し、適正者はドライバーと言われ、ブレイドと行動を共にします。ブレイドの出自などは後半で語られますが、ざっくりいえば武器の擬人化、獣化みたいなものです。ただ人型のブレイドは人とそっくりなので結婚することもあるようです。子供を宿せるかは語られていませんけど。

人とそっくりと獣型も含めて感情と記憶をブレイドは持ち合わせています。そして寿命の概念はなく、主であるドライバーが命を落とすとコアクリスタルに戻って記憶もリセットされ、また新しい主に選ばれることを待つのです。
ブレイドの中には記憶を失うことを恐れ、日記をつけるもの。さらにある禁忌を犯して人と同じように生命に限りはあるが生き続けることを選択したブレイド。


(ブレイドの特性上、「継承」というのが一つのテーマになっています。このゲームのダークサイドは一人で何度もする、自分がやらなければ誰がやる?つまり他者への信頼がひどく欠乏している人が多いです。作中でも語られますが、人の歴史は人が文化や技術を次の世代に継承していくことにより発展を紡いできたのです

中盤以降は

人とブレイド、ひいては世界中の共存を目指す主人公
人は同じ罪を繰り返すので世界もろとも破壊しつくそうとする組織

個の諦観や破壊衝動が多くの人々の命を奪ってしまったという過去描写から、自分を信じ、人を信じ、人に託すというシンプルなメッセージ性というのがゼノブレイド2のストーリーを突き動かしている気がします。

戦争と聞くと集団や国が絡んでいく大規模なものを想像しますが、発露は個人のエゴや恐怖などがトリガーになるものです。

ストーリーテリングについて言及してみます。

1作目のゼノブレイドでは主人公の故郷からスタートして、故郷が破壊され、幼馴染とはぐれながらも最終的には故郷の仲間たちと合流するという流れと「少し先の未来が見える」という特殊能力を宿したシュルクがその未来を変えようと切磋琢磨に頑張る。プレイヤーとしては少し未来が提示されているからこそ「本当にそうなるのか?」「結果はかえられるのか?」とストーリーに没入してしまいます。

一方で2作目は主人公は単身生まれ故郷から職を探して遠方に赴き、そこでコミュニティをつくったり全く関係のない他国の人々を取り組んでいきます。両親はすでに他界していますがその悲惨さを引っ張ることはせず、他人の問題にかかわっていく、自分も夢をもって生きていくという力強い主人公です。そして1作目と逆に500年前に何が起きたか?世界はどのように変化していったかという1作目とは逆の方法論でストーリーを動かしていきます。

(過去に何があったか?という重いテーマに対比するように少年の成長、ボーイミーツガールのとっつきやすいストーリーが重なることによりリアルタイムで進行するお話にも躍動感があります)

あと1作目に比べるとムービーシーンが非常に多く感じられます。終盤は数歩あるいたら5~10分のムービーが何度か挿入されるぐらいに。

ゼノブレイドクロスで指摘されたストーリー性の弱さに対する答えではあります。またオープンワールドを利用したRPGはメインは趣旨だけを伝えて、サブクエストで世界観や人間関係を保管というものが主流です。その世界に没入するか関与するかはプレイヤーにゆだねるという優れた方法論です。ただそこから逃げず誰もがストーリーを見て同じような喜怒哀楽、感動と興奮を受けてもらおうと考えてムービーを多用し、世界観をしっかり伝えるということも今となっては必要だと思うのです。そういう細やかさというのはJRPGの優れた点です。


(もちろん町の人々の話を聞くことで世界観への造詣が深まることもあります。ただメインクエストを進めるうえでいちいち町に戻って話を聞くのも面倒なものです)

ただメイン重視とはいえサブクエストの在り方には淡泊さを抱きます。

個人的にはスカイリムのように1つのボリュームが少なくても1つのサブクエストがほかの2~3サブクエストを呼び寄せて、最終的には一つのメインクエストに連なっていくという見せ方にしてほしかったと思います。先に報酬を提示してくれるのは親切ですが、その先でやたら高レベルなモンスターと闘わされたり、進めないスキルを要求されたりと保留を余儀なくされることが多いです。1つのサブクエストが長めで、やや引っ張られている印象はあります。

 

戦闘

RPGの醍醐味である戦闘。本作はゼノブレイドのオートアタックシステムを継承しながら、
オートアタックを続けることで使えるアーツ(特技)を使用して、相手の態勢を崩したりステータスをあげたりしながら優位に進めて、アーツを使用して溜まる必殺技を使って大ダメージを与える。さらに必殺技にはレベルと属性の概念があり、使用を控えるとレベルが溜まりさらに強力な必殺技へつなげられる。特定の属性でレベル1ーレベル2ーレベル3とつなげていくとコンボとなって大ダメージを与えられる。

戦況に応じてどのアーツを使うか?必殺技を撃っていくか。その楽しさを追求したようなゲーム性です。

他方でいわれるように説明書もなく、ゲーム内チュートリアルが1回ぽっきりという不親切さは看過できませんが、必殺技レベル1連打でもレベルさえ上げていれば、タンク、ヒーラー、DPSという役割をしっかり定めていれば進める程度のバランスにはなっていると思います。

ゼノブレイド2の戦闘は面倒くさい、覚えることが多いでも試行錯誤の幅が広がっている。ゼノブレイドはキャラごとに確固たる役割が存在していましたが、ゼノブレイド2は様々な役割、能力、属性を持ったブレイドを自由に替えながら戦闘をするため明確な答え、やるべき行動ということがプレイヤーに委ねられています。ゲームの仕組みをしっかり理解すると戦闘前にそろえるべきスキルをそろえ、食事をとり、ブレイドコンボをしやすいような属性を自分の頭で描く。それもあくまで一つの方法論です。

レアブレイドの概念も戦闘の在り方に似ています。
このブレイドを生み出すにはコアクリスタルというアイテムを使用するのですが、これがガチャ要素であるレアブレイドと呼ばれるスキルやストーリーや優れた能力を持ついわゆる当たりブレイドを引くのが面倒なのです。ダブりの要素はないのですがそのためにレアブレイドが一定数集まるとレアなコアクリスタルを使用してもなかなかお目当てのブレイドは引けないのです。

これ、RPGを収集ややり込みを目的として遊ぶ人にとっては最悪です。レアブレイドを取得したとしてもそのレアブレイドの育成やストーリーを遊ばないといけませんから。
ただ、「偶然与えられたブレイドを使ってどう攻略するか?」という体験の差別化を生むうえで一役買っています。ポケモンのようなイメージでしょうか。

僕のように一つのゲームに固執せず、回収できなかった要素も「それもゲーム性」として割り切っている人間からすればこれはこれでありかなと。ただ業界を考えるとせっかくデザインしたり、声優を担当したり、ストーリーの制作にかかわって人たちの努力を無にしてしまいかねない要素なので、今後のアップデートなどで検討してほしいです。

このようにゼノブレイド2は全員が感情を共有、体験できる過度に親切なストーリーと体験や方法論を多く与え、逆にプレイヤーごとに体験の差別化を生む戦闘という相反するコンセプトでプレイヤーを楽しませてくれます。そうした塩梅を見せてくれてるゲームって案外少ないです。
どちらも親切にしてしまうと一本道とか介護されているような感じでプレイ意欲がそがれることがもありますし、逆にどっちも選択肢を与えられすぎるとプレイへのモチベーションを保たないとクリアまでできません。

批判的なレビュワーも含めて膨大なプレイ時間の末にクリアさせているといるというのはRPGとしては重要なポイントです。