The Last of Us 初代ラストオブアス DLC 残されたものストーリー考察  ライリーとエリーの関係について LGBTを再び読み解く

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今回はPS作品であまりにも有名だけど、DLCはあまりプレイされていないラストオブアスのDLC残されたものをプレイしました。
主にストーリーレビューと考察になっています。ちなみにDLCの出来が悪いからというより、本編からしばらく間隔があいて、リリースされたため、あまりプレイされず、エリーのLGBTの特性がポリコレだと続編で反感を買ってしまった経緯があると考えています。


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描かれないライリーの死とその後

残されたものは2部構成になっていて、大怪我したジョエルを救うため、軍の医療キットを回収する現代のエリーと、ジョエルと出会う前の3週間前のエリーが交錯して描かれています。

ファンとして興味深いのは、物語エンディングで語られた、親友ライリーの死についてです。

 

ライリーは、本編と同時にダウンロードできるモーションコミックで明かされますが、ボストンの軍の寄宿学校でエリーと出会います。マーリーン率いるファイアフライの理念に共感し、ファイアフライに入隊します。

入隊がきっかけでエリーと離れ離れになるのですが、戒厳令がしかれた状態で、エリーと再会し、つかの間の時間を過ごします。


最終的に感染者と遭遇し、エリーもライリーも感染者に噛まれてしまいます。

ライリーは選択肢が2つある、今すぐ終わらせるか、このまま待ち続け、生きるか。ライリーはエリーとともに後者を選択しますが・・・

ライリーは、本編でエリーが語ったように命を失います。しかしながら銃で命をたったのか、感染者になりきって死んでしまったのかは、明記されていません。


副題の「残されたもの」はライリーが死んで、友人を失ったエリーを指すのですが、続編でもエリーは重要な人物と別れることになり、最終的に孤独へと行きつくことになります。

まさにシリーズを通して、主人公エリーの重要なエピソードが、残されたものということになります。

 

 

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エリーとライリーのキスシーンからみるエリーの性認識

劇中で、ライリーといずれ離れることを悟ったエリーは、2人で踊りながら唐突に神妙な顔つきになり、ライリーにキスをします。エリーはライリーの顔色をうかがいますが、ライリーはこれを受け入れます。

この時点で、エリーがLGBTだったと断言することが難しいです。10代前半の女性によるフレンドシップであるという見方もできるからです。

 

 

しかしながら、続編の2でディーナとダンスシーンで、お互いを見つめながらキスしているシーンが象徴的なシーンとして描かれており、ダンスシーンを重ねている点からも、エリーは女性に対して性的な関心があったととらえた方が自然でしょう。

生まれた時から、感染者がはびこる世界しかしらなかったエリーにとって、安全な先進国のように性の情報が統制されていたわけではなく、生きている世界で、生々しい性を目の当たりにしてきたのではないでしょうか?

 

ビルの同性愛に対しても、敏感に察知していたことから、同世代よりも、エリーは性について敏感で多感だったという認識ができます。

 

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エリーは人類を救う義務から己の復讐をなぜ優先するようになったのか? 1から2への変化

ラストオブアス1→残されたもの→2とエリーの生きる目的は移り変わっています。ゲームや映画のキャラクターというのは、多くの場合パーソナリティや生きる目的は不変であることが多いのですが、エリーは逃れられない残酷な運命を何度も繰り返すことで、絶えず生きる目的の変更を余儀なくされています。

おそらくラスアス1のエリーは、自分の命を犠牲にしてもワクチンを完成させて、感染社会を終わらせたかったと考えられます。彼女の生きる目的は最愛のライリーの弔いであるからです。

 

そのため、2の過去エピソードでジョエルが、マーリーンを殺してでもエリーを救ったときにエリーは、激しくジョエルを問い詰めます。

一転して、2ではジョエルによって、人類のために命を投げ出すという使命がなくなり、自分の人生を生きていくという方針転換するも、アビーという仇が生まれ、復讐に身を投じることになります。

ラスアス1では、感染者による社会の腐敗が始まったばかりで、人は汚れ仕事をしたり、生きるために手段を選ばない原始的な本能がぶつかり合う社会でした。

 

一方で、ラスアス2は、感染者による社会を受容して生きていくことになり、その環境で生きる人々は、現代人のように自分の幸福を追求したり、自分のアイデンティティを考えられる余裕が生まれました。

それが、エリーの人類や親友の弔いとして命を犠牲にするという考えから、自分の感情を優先して復讐をするという性格の変遷に至ったのではないかと考えられます。

 

 

非常に重要なDLCでした。2のDLCが出る可能性は低いですし、続編が出る可能性も低いですが、ラストオブアスは時代を経ても、何度も読みごたえのあるストーリーであることを改めて、再認識させられました。