数日遅れですが、日本シリーズにて横浜DeNAベイスターズ日本一おめでとうございます。
ベイスターズ、ソフトバンク両陣営の選手、スタッフ、ファン、そのほか関係者の皆様お疲れさまでした。
今回は前回からの流れを受けて、ソフトバンクの采配や補強について考える記事になります。
5番近藤健介は結局正解だったのか?
日本シリーズだけでなく、シーズン中も5番近藤について懐疑的な意見が飛び交っていたようです。
具体的には、2番最強打者説があったり、本塁打だけでなく安打も状況によって打ち分けることができる近藤を5番にするのはもったいないという話。
山川凡退後にランナーがいない状態で近藤に回ることが多くもったいない場面が続いた(日本シリーズでは)という指摘もありました。
これに関しては結果論とも言えますし、WBCで日本が優勝していなかったら、「解説者の言っていた通り、大谷1番の方がよかったじゃないか」なんて言われそうな気もします。
小久保監督は当初2番近藤を考えていたようですが、コーチからの進言で4番山川に勝負してもらえるように近藤を5番にしたということです。
シーズンの結果を見れば、ソフトバンクは1位を独走しつづけ、二けた得点による勝利も多く、最終的には山川が打点・本塁打、近藤が初の首位打者に輝いたため、5番近藤ってそんなに悪いのかな?という個人的な意見を持っています。
ネットを調べてみると、2番近藤でシーズン戦ったらどうなるかをシミュレーションされている方がいます。参考までに
近藤選手は2番がいいのか5番がいいのか?-データから紐解く起用法-
上のシミレーションによると近藤5番は合理性があるみたいです。おそらくファン心理として、FAで獲得した近藤を初回から相手にぶつけたい、何度も2番として打席にまわるため、その方が5番よりも脅威という印象値も大切にされたのでしょう。
データだけで野球するならバントは不要といわれていますが、ポストシーズンここ一番で得点が欲しい場合は、得点圏にランナーを置いたほうがプレッシャーをかけることができます。
これがデータでは反映されない野球の面白さではないでしょうか。
ソフトバンクの基本的なオーダーは
1番周東
2番今宮
3番柳田
4番山川
5番近藤
いやいや、これだけでWBC代表ですよって言われても遜色のない面々。近年のメジャーに習ったような打順ではなく、古き良き昭和から平成のプロ野球的な打順になっています。
足のはやい周東を1番にして、犠打がうまく小技も時にパンチ力もある今宮を2番にして、クリーンナップで返すという野球です。
結論から言えば、シーズンは圧倒したし、近藤、山川ともにタイトルを獲得したため、5番近藤は、相手からしたら脅威だったのではないでしょうか?
ソフトバンクであれば、下位打線も打撃センスのある柳町や、パンチ力のある栗原を置くことができるため、5番近藤を歩かせてもピンチが継続します。
どんな優秀なピッチャーでも得点を失いやすい初回を重視するのではなく、ビッグイニングをつくることを念頭に置いた重量打線、小久保監督の横綱野球にのっとったような打順だったので
理想や願望はあるでしょうが、5番近藤は理にかなっていたというべきですし、来シーズンもそれは継続するのではないでしょうか。
日本シリーズも3戦目以降、ソフトバンク打線はほぼ全員がシーズンでもっとも不調だった時の状態になっていましたからね。
ストーブリーグの補強について ソフトバンクはマルティネスを獲得すべきなのか?
日本一を逃したことを受けて、ソフトバンクフロントは本気でFAなどで補強するのではないか?といわれています。
ファームで結果を残した選手も戦力外で育成枠で再び契約するというのもその覚悟の表れかといわれています。
目玉となるのはまず楽天の酒居。右腕で今シーズンも50試合近く投げて防御率は2点台と安定した成績を残しました。
11月5日時点では、酒居に対して、DeNAとオリックスが興味を示しています。
DeNAは楽天からトレードに出された森原が絶対的な守護神としてポストシーズンも抜群の安定感を発揮。
オリックスは酒居が大阪出身であることと、なじんでいるパリーグで活躍を続けられることが期待。
最も魅力的なのはCランクなので人的補償が不要という点です。ソフトバンクも獲得に乗り出すかと思われましたが、現在は声が上がっておりません。
ソフトバンクの本命は、数年にわたって中日の絶対的な抑えを担っていたライデル・マルティネスです。
中日マルティネスの移籍巡り前代未聞“マネー戦争”勃発…1年約15億円オファーで「横浜DeNAとソフトバンクが有力」の米報道…中日も破格条件提示で残留あきらめず
日本シリーズで横浜とのリリーフの差を指摘されていました、ソフトバンクはシーズンでリリーフ防御率がトップだったので、パリーグ側からすればさらに補強するのかと…
報道によると1年15億のオファーですね。これってNPB史上最高額なんじゃないですかね…
プロ野球の年俸ランキングでは、1位がオスナの10億、5億越えが柳田、近藤、有原となっています。
ちなみにメジャーの年俸ランキングを見ると、トップは大谷の約105億で、トップ30ぐらいまでは30億以上の年俸で、メジャーの規模の大きさをうかがい知ることになります。
分業制が確立された現代野球において、抑えは絶対的な存在であり、基本的に1人だけ任されるもので、どの球団も億以上の年俸を提示しているのですが
ライデル・マルティネスを獲得した場合、オスナとダブルストッパー?でいくのかどちらかがセットアッパーになるのでしょうかね。
おそらくオスナが複数年契約もしていることもあって、セットアッパーになると思いますが、自分はストッパーで来たぞというプライドもありますからね。
あと、抑えというのは最少失点で守り勝つ野球を掲げているチームであれば最重要になるのですが、ソフトバンクのようにおそらく3点差以上突き放す試合も多いチームであれば、宝の持ち腐れになることもあるます。
セーブ数だけが抑えの価値というわけではありませんが、オスナはここ2年セーブ数が25程度なので、年俸10億ということを考えると30~40ぐらいは求めたいところ…
難しいですね、抑えって
日本シリーズだけをみて、ソフトバンクを見たら優秀な敗戦処理。ビハインドになっているけど相手打線の流れをぴしゃりと抑える中継ぎがいなかったなという印象でした。
横浜は1戦目、2戦目途中まで5点以上の大差をつけられていましたが、終盤で打ち返すことで3戦目に繋げました。ソフトバンクにはそれはなく横浜の中継ぎの前で沈黙させられてしまいました。
シーズンでかなり強かったことが災いしてしまい、劣勢に立たされたときや、イニングを消化できる優秀な中継ぎがいなかったことが問題点にうつりました。
とはいえ、それらを解消せずとも2025年もペナントを優勝できるレベルの戦力をソフトバンクは保持しているという結論は変わりませんがね。