下痢・腹痛において正露丸は最強なのか?  下痢気味のドラッグストア店員が試した

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下痢や腹痛になったとき、ドラッグストアで下痢止めを探すことはあると思いますが、どのような薬を選ばれていますか?
今回は、ドラッグストアで勤務していて、正露丸がかなり売れているので、実際に使ってみた感想と、正露丸は下痢止めとして最善で最強の選択なのか?ということを考えてまとめてみました。

正露丸は、おなじみの黒い粒のみならず、フィルムコーティングされて臭いのない糖衣錠や、すぐに解けるカプセル状のクイックCなど複数の種類で展開されています。

ご年配の方は昔ながらの黒い粒を主に買われ、若年~中高年の方は糖衣錠を購入されるケースが多いです。

個人的には、クイックCもカプセルタイプで飲み始めの臭いはないため、外泊先での下痢などでは活躍できると考えています。

過去に正露丸クイックCに関して使用感の記事を書いていますので、ぜひ参考にしてみてください。

正露丸の特徴として丸剤が無理なく飲める5歳から服用できるというのがメリットです。下痢止め薬は腸を止めたり、眠気を催すといったきつい効果の薬が多く、「子供は整腸剤」という考えをもった親御さんも多いので子供でも飲める下痢止めというのは、強力なセールスポイントです。

さらに、ロングセラーの商品だけあって、50粒、100粒、200粒、400粒と選択肢が多いのも消費者にとっては便利ですね。特に下痢止め薬は日常的に使用するか、旅行先で使用するかで風邪薬と同じように容量が重視されます。

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一応、正露丸というのは大幸製薬の専売特許ではなく、ジェネリックでも販売されています。しかし、主成分のクレオソートはじめ、成分量が微妙に異なるので、ご自身で前もって調べていただくか、登録販売者や薬剤師の方に聞かれるといいでしょう。

(有名なのはイズミさんですかね。大幸製薬さんのほうが売れていますが、たまにイズミさんを指定されるお客様もいらっしゃいます)

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下痢を抑えるクレオソートのメカニズムと効果について

まず、成分・分量から正露丸は下痢や腹痛にどれほどの効果があるのかを考えてみたいと思います。

添付文書に記載されている、「成分・分量」をまとめてみました

成分と分量

日局木クレオソート(400mg)

大腸の過剰なぜん動運動の正常化、腸管内の水分量の調整、腸内静菌

日局アセンヤク末(200mg)

腸の運動調整

日局オウバク末(300mg)

健胃作用、腸内静菌

日局カンゾウ末(150mg)

胃粘膜障害防止作用、解毒作用

陳皮末(300mg)

健胃作用

効果・効能

軟便、下痢、食あたり、水あたり、はき下し、くだり腹、消化不良による下痢、むし歯痛

正露丸の主成分は「木(もく)クレオソート」いうもので、ブナやマツなどの原木を乾留して得られる木(もく)タールを精製した淡黄色透明の液体です。

大腸の過剰なぜん動運動の正常化と、腸管内の水分の調整という役割を担っています。

腸のぜん動運動が過剰になると、内容物の通過が早くなり水分の吸収がままならないまま、腸内の水分量が増えてしまって下痢になります。

大腸の過剰なぜん動運動の正常化と、腸管内の水分の調整の効果があることで、食べすぎ、飲みすぎの下痢や腹痛の代表的な例にはしっかり対応していると思われます。

有名な商品であり、大幸製薬のエースでもあるため、ブランドサイトも用意されており、図解による説明がふんだんにみられます。

正露丸 木クレオソート アセンヤク オウバク カンゾウ チンピ

(成分は他社の正露丸も微妙に異なるので要チェック)

よく言われる「飲みすぎによる下痢」も腸内に水分がたまりつづけ、吸収がうまくいかずそのまま下痢になります。

正露丸は腸の動きを緩やかにするだけなので、「ウイルス性の下痢でもウイルスや菌を腸内にとどめることなく排泄できます」と公式サイトで記載があります。

ただし、飲み合わせの問題などもあるため、熱や風邪によって引き起こされる下痢の場合は、一度内科に駆け寄って相談することをお勧めします。風邪薬のみならず、整腸剤なども処方されるためです。

さて、毎日のように食べすぎ、ストレス性の下痢や腹痛に苦しめられている筆者が実際に正露丸を使ってみました。

 

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体験談 下痢の即効性は高くなく、腹痛もおさまらない

1週間ほど、使用してみました。

今回は、下痢がどれぐらいの速さでとまるのか?そして腹痛に対して効能があるのかを重点的に見てきました。最強の下痢止めになるのかどうか・・・・

結論から言うと、即効性の高い下痢止め薬ではなく、腹痛の痛みを抑える効果も緩和なため、ほかの選択肢を置いて、優先される薬ではありません。

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寝る前や朝といったポイントで飲んでみたのですが、効き目はかなり緩やかです。

例えば、ストッパのタンニン酸などは、お腹が痛くなり始めたり、下痢後の腸があれている状態で使用してもしっかり次の下痢を抑えてくれる安定感があります。

一方で、正露丸はお腹が痛くなり始めて飲んでも、ロートエキスのように痛みを抑える成分がはいっていないため、お腹は痛いままですし、結局下痢の状態を免れることはできません。

しかしながら、立て続けに下痢になったり、一日ずっと腹痛に悩まされるという最悪の事態は回避できます。

完全にプラシーボ(思い込み)ですが、回数をこなしていくうちに

「なんだかこの臭いが効いたきになるな~」という錯覚は起こしますね。粒も口の中に閉じ込めてみましたが、舌があたるとピリピリします・・・

飲んでから30分ぐらいは、腹痛もなぜか収まって安心した状態になるんですけど、身体は正直なので、下痢は起こってしまいますね。

習慣的に飲むことを推奨されていますが、臭いのきつさのため、携帯性が悪く1日3回をきっちり服用することが難しいです。

この臭いの貫通力が激しいため、1日3回しっかり飲むことを推奨されている薬ですが、そのノルマをこなすことが非常に困難となっています。

 

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なぜ世代を超えて、下痢止めとして正露丸は売れているのか

感想をまとめると、2~3日飲み続けると下痢は収まり、効果を実感できますが、自然治癒でも2~3日で下痢がおさまることがあるので、即効性に関しては大きな信頼はできません。

飲み続けることが重要になりますが、それならば、ほかにも軟便に有効で、同じゲンノショウコが入っている整腸剤で、「太田胃散整腸薬」という素晴らしい商品があるので、そちらをぜひともお勧めしたいです。

僕は残念ながら相性がよくありませんでしたが、「これでないと効かないの!!」と訴える人が多いのも事実です。

特にストレス性の下痢の場合は、下痢止め薬を飲むことでいったん精神が落ち着きます。特に有名であったり、自分が効いていると信頼を置いているものの効果は大きいと感じることが多いです。

ストレスの多い現代社会だからこそ、幼少期に飲んでいたとか、祖父母が使用していたという関連性で、正露丸への信頼感が厚くなっているといえます。

今後は、ストレスの下痢に対して特化した下痢止めがでるかどうかが、課題になると思います。そのニーズにこたえたものがでれば、僕にとっては最強なんですけどね。

一般的に下痢止め薬で強力なロペラミドが効かないな~と感じて、タンニン酸のビオフェルミン下痢止め薬が効くと思うのは、人生で初めて使用した下痢止め薬がビオフェルミン下痢止め薬だったからというのが大きいかもしれませんね。

最も重要なのは、すべての市販薬にいえることですが、CMで有名な俳優が起用されているからとか、周りが使っているからとかではなく、ご自身の体調や使用感にあわせて薬を用法容量を守って、使用することです。