左京郵便局で、配送者ともども、委託配達員の行方が不明になって、6日間。
ゴールデンウィークあけの9日から、現在も京都府警を中心に必死の捜索と、現場は数十個の配達物が未配になっているので、受取人へ懸命な説明をされているとのことです。
9日の午前にでて、夜に戻らなかったという話ですが、左京郵便局は朝から一度も帰らないほどに激務なのでしょうか・・・
過去に、左京郵便局で働いた上司や委託業者に話を聞いたこともありますが、連日報道されている通り、山奥への配達が多く、ラーメン激戦区の一条寺の場合は大量の麺を配送しなければなりません。
そのため、ひどいときは深夜まで配達員が帰れない状態が続いたとのことです。
ただ、行方不明の配達員に関しては、実名ともにどのルートを走っていたかという情報は、非公開になっています。
メディアは山奥のガードレールのない、峠を走っていましたが、その担当区域でない可能性も高いです。
配達員が事故にあってしまい、林の奥へ車ごと落ちてしまったのか、それとも失踪しているか、現時点では定かではありません。
いずれにせよ、委託業者への「過労問題」が取りざたされるでしょうね。
近年では、佐川急便のドライバーが商品をたたきつけるというニュースもありましたが。
集配と異なり、稼ぎも責任も一人で請け負うような、間接的な個人事業主な状態です。会社を通さず、個人契約している配達員もいるぐらいです。
そのため、朝の1便から夜の最終便まですべて一人で、担当する地域を配達しきります。
エリアは選べないので、会社が多く配達量が多くて稼ぎの多い人もいれば、ほとんど一軒家で、クレーマーが多いエリアのドライバーもいます。
7月、12月のお中元、お歳暮の繁忙期になると、特にドライバーの負担は重くなります。
仕事なので、お客様の要望通り確実に届けるのが、運送会社の責務ではありますが、もし、7月12月で配送が遅れた場合も、そのような背景があることを受けて、受け取っていただけると、彼らも救われるかもしれません。
私個人の立場としては、一刻も早くドライバーの安否が判明し、郵便局側が1日も早く業務について、平常運転ができるようになればという次第です。
個が問われる契約内容の問題
テレビで報道されているように、委託業者は1件○○円という契約もされています。不景気と民営化のあおりを受けて、1件あたりの配送料は減少傾向にあるらしいです。
局や、委託会社によって配送料についてのシステムはバラバラですが、僕が働いた局の委託業者は
「配達完了、受取拒否、宛て所不明だった商品に対して○○円」
という契約だったように記憶しています。(1年ほど前の話なので、変わっている可能性は高いですが)
勘の良い方はお気づきだと思いますが、「不在」に対しては1円も払われていません。
配達する商品の中には、不在の確率は非常に高いものも多いのです。中には日時指定されているにも関わらず。
不在票をいれるのも、立派な仕事なので、対価が払われるべきだと一個人ながら思いますが・・・
郵便局もヤマト、佐川の料金適正化を受けて、集荷料金を変更したり、再配依頼を受け入れる時間帯を短縮したりしています。
ただ、負担軽減と並行しながら、人材を確保することも必要です。委託業者がいなければ、成り立たない状況は今後も続いていくでしょう。
委託業者も歩合制のため、人員を増やしすぎると、稼ぎが分配されてしまいます。
今も昔も、「きついけど収入が見込める仕事」という需要は少なからずあるため、下手に増やせないのが現状なのでしょう。
郵便局利用者の中には、委託業者の存在を全く知らなかったという人も多いかもしれません。
それ以上に、不在をすることで、彼らが損失を被っていることを知らない人もいるでしょう。
今回の事件が、どのような結末を迎えたとしても、配達員は、過酷な環境下で、確実に商品を届けている尊い仕事をやっているものとして、不在にならないように一個人ができる範囲で
・代金引換を控える
・時間指定を行った場合は、しっかり待機を心がける
これをしていただけるだけで、社会は少しでも変わると思います。
生意気なことを言いましたが、少しでも事件が良い結末を迎えるように関係者各位へ、心よりお祈り申し上げます。