今回は、レインコードプラスの各超探偵にスポットをあてた、サブストーリーと、特典でついてきた、短編小説「超探偵のなり方 ハララ・ナイトメアの場合」を紹介していく。
もともと、switchのダウンロードコンテンツだったサブストーリーのため、本編のネタバレなども多分に含まれる。
各エピソードの解説と面白かったかどうかを紹介していきます。
本編のシステムレビュー、ネタバレレビューは下記の記事から書いています。
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超探偵事件簿 レインコードプラス ネタバレ考察 各章の犯人と評価
デスヒコ編 カリスマ探偵VS怪盗九尾の猫
美術館で盗みを働き、それを貧しい人たちに配る、怪盗九尾を追うデスヒコ。
変身能力を駆使し、ヤコウと協力して、怪盗九尾をおびき出すことに成功するが…
(サブストーリーは限定的だが、サブキャラを使って、カナイ区を歩くことができる)
結構シリアスな話が連続するサブストーリーの中で、一番エンタメ性の高いものになっており、デスヒコの変装能力が光ったり、彼の女性好きがあらぬ方向にいってしまったりと、なかなか楽しめる。
1発目のサブストーリーだったのか、サブストーリーの中でも一番長尺だったと思う。それでも20分程度だが
このサブストーリーは特に本編の4章の重大なネタバレを含みます。
フブキ編 フブキの最高に幸福な1日
街を歩いているところ、占い師に最高の1日といわれるが、その直後に男性が空から降ってきて、その男性は死亡する。
男性を助けるためにフブキは過去に戻って、なんとか一命をとりとめさせる。
(珍しい、フブキさんの推理シーン)
落ちた瞬間、死の間際に男性が口にした言葉が3,2,1と常に変わっている。それはなぜだろうか?
デスヒコ、ハララとともにフブキが男性の死について調査に乗り出す。
推理で選択する場面があったり、超探偵3人が一気に登場するなどの見どころの多いサブストーリー。
(結局はおいしいところは、ハララさんが持って行っているような気が…)
男性は、違法カジノを告発しようとして、返り討ちにあったという話で、最後はそのカジノに乗り込むのだが…(カナイ区のカジノは違法ばっかりだ…)
やや最後のカジノオーナーとのサイコロ勝負の下りは、雑な感じはしたものの、起承転結のあるサブストーリーといった感じだった。
ハララ編 Raining Cats&Dog
ヤコウ探偵事務所に依頼された資産家が被害者の奇妙な溺死事件。
保安部は自殺と断定したが、現場には多くの謎が残されており、ハララは猫を飼ってもらうことを条件に捜査に乗り出す。
ハララの推理力、超探偵能力、そして戦闘力という魅力がいかんなく発揮されたサブストーリー。まさにハララ好きにはたまらない。
内容も、プレイヤーが推理を求められる部分もある。
トリックは以外にも壮大で、もう少しブラッシュアップしたら、本編でも登場しそうなレベルのトリックだった。
水槽に溺死させたわけではなく、部屋全体を密閉しておぼれさせるというかなり壮大なトリックだった。
ヴィヴィア編 臨死探偵
最後のヴィヴィアとヤコウは、推理パートはほぼなく、ドラマをみるというものだが、本編であまり解説されていなかったキャラ同士の関係性が垣間見える。
(ヴィヴィアという謎が多いキャラの深堀と、非常に短くまとまっているが見ごたえのある会話劇が繰り広げられる)
臨死探偵では、あるビルで不可思議な飛び降りが短期間に連続して発生。原因を突き止めるべく、現場周辺にいたとされる赤いコートを着た女性をヴィヴィアは追う。
結果的にその女性が、最初の飛び降り自殺の人間で、同じような人間を出さないようにエレベーターを故障させていたが、止めることができなかったそうだ。
ヴィヴィアにも死のにおいを感じて、止めようとした。ヴィヴィアは幽体離脱を使えるため、幽体状態であれば、女性と対等に話せたみたいだ。
しかし、なぜ一般人にも女性の姿が見えたのかはよくわからないが。
生身の人間がビルの屋上にいけば、引きずり込まれるということで、かなり危ないスポットなのだろうなということがわかる。
ヴィヴィアを心配して、現場まで急行したヤコウ。ヴィヴィアは人生に幻滅しており、半分死んだ状態だったが、ヤコウに励まされ、いつのまにかヤコウの人間性にひかれていた。
そのため、本編の4章で、ユーマが真実にたどり着くことをユーマを殺しても阻止しようとしたヴィヴィアのバックボーンがこのサブストーリーで描かれている。
個人的にサブストーリーの中で一番好きな話だった。
ヤコウ編 ありがとう、私の探偵さん
物語は、まずフィンクに殺され、ゾンビとなって廃墟となった研究所を徘徊しているヤコウをプレイヤーは捜査する。ヤコウは木漏れ日に悶えながら、いままでの超探偵たちの思い出を振り返る。
(光を求めて動くヤコウに、本編ファンは胸が痛くなる)
目の前にあらわれたのは、ウエスカとヨミーの共謀によって殺された妻だった。
話は5年前にさかのぼり、保安部の台頭によって探偵業が立ち行かなくなってきたヤコウはある男性の依頼によって、アマテラスの研究員の妻を見つけてくれと言われる。
ヤコウはその依頼にきなくささを感じ、女性にあえて話しかけるが、別れ際に依頼人が女性を撃とうとして守ることになる。
なんとその女性はヤコウが幼いころに探偵ごっこをしていた時からの知り合いだった。
ヤコウの妻はほどなくして、ウエスカとヨミーの殺されることになるのだが、ウエスカの研究をいち早く察知して、狂暴化したホムンクルスの神経を抑える薬を開発していた。
霊体となってあらわれた妻は、ヤコウに薬を託した…
果たして、ヤコウは妻の薬で元に戻ったのか?それは不明だが、もしレインコードに続編があるとすれば、必ずヤコウは戻ってくれると信じたい。本当にいいキャラなので…
特典小説 超探偵のなり方 ハララ・ナイトメアの場合
PS5のレインコードプラスに付属していた、短編小説
超探偵のなり方を読んだ。ハララ以外も、列車組も含めて全キャラの世界探偵機構に入るまでのなれそめを見たいなと思える内容だった。
約60ページの内容で、短編小説として考えると濃厚で、起承転結もしっかりしている。ゲームにすれば1時間ぐらいのボリュームだろうか。
物語は、ハララが世界探偵機構に入るまでで、サイコメトリーの能力は使えるが、まだ個人探偵事務所を立ち上げたばかりの話。
世界探偵機構のエージェントから依頼を受け、奪われたマフィアの資金を取り返すために、囚人として潜入するが、契約していた看守がいなくなって、本物の囚人として収監されてしまう道中を描いた作品。
ハート、スペード、クローバー、ダイヤとトランプの絵柄になぞらえた、凶悪犯と行動を共にし、誰が資金のありかをしっているのか?
突如おこった殺人事件で誰が犯人なのか、かなり本格的な推理小説になっていた。
個人的に良かったのが、ハララが超能力をまだ使いこなせず、サイコメトリーの暴走がミスリードにつながっているという点だ。
このミスリードによって誰が死んでいる、生きているが曖昧になっているのが、面白かった。
男性か女性か、性別が不明で(どうみたって女性に見えるが、ダンガンロンパ1の不二咲の例があるので断定できない)、かなり魅力的なキャラクターのハララの設定をうまく使っている。
レインコード 続編の可能性はあるのか?
ということで、ここ1週間ぐらいは、レインコードの世界観にどっぷりとつかった。
同じスパイクチュンソフトのソムニウムファイルと同様に、同社の看板となるADVで、非常に続編を期待したい作品だ。メインの開発者が別会社を立ち上げていて、続編の可能性は決して高いとはいえないが、いくらでも続編を作れる余地がある。
それこそ1作目で登場したキャラを主人公にすることもできるし、新しい探偵見習をたててプレイすることだってできる。
まさに可能性の塊だ。
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