カプコンファイティングコレクション2が発売されたので、早速ダウンロード購入しました。
1は、ヴァンパイアがメインで、ウォザードなど初の家庭用移植などもあり、話題性はあったのですが、今回の2のほうが、ラインナップ的に魅力だったので購入。
特に相当なゲーマーでないと所持していなかったドリームキャスト作品の格闘ゲームが複数収録されているのが購入の決め手でした。
すべてを紹介するのは大変なので、とりあえず「パワーストーン」「パワーストーン2」を遊んだので、その比較とゲーム性についてまとめてみます。
本題に入る前に、ファイティングコレクション2、どの作品も結構音飛びが激しいのが欠点です。これはアプデで早急に対応してほしいです…
パッケージ版も出ていますが、こうしたコレクション物はいつでも遊びたいのと、よくぞここまで過去の名作を出してくれたというカプコンへの恩もこめて、確実にカプコンの利益になるダウンロード版を購入しました。3も待ってます(笑)
パワーストーン レビュー シンプル操作で大味にみえて、実は戦略的な駆け引きがある
(2と違い、1は緊迫した1対1の対人戦を味わうことが可能です)
パワーストーンのコンセプトは、「任天堂が格闘ゲームをつくったらどのような作品になるのか?」だったらしいです。奇しくもパワーストーンリリースの1か月前に、あのスマブラが世に出たわけですが…
ゲームファンからは、早すぎた名作とか、カプコン製のスマブラと呼ばれることもあるので、狙いは当たっていたと思います。
1作目のパワーストーンは、2作目に比べると3D空間を動き回れるわけですが、空間は狭めですが、オブジェクトなどが密集しており、1作目からオブジェクトやアイテムを投げ合う、ぶつけ合うというコンセプトは明確になっています。
このパワーストーンは、3D格闘をにぎわせていた、「バーチャファイター」や「ソウルキャリバー」のようにワンボタンでコンボが完結するようなシンプルなつくりになっています。
当時としてはシンプルの極みで、波動拳コマンドやボタンの順番でコンボさえも要求されず、パンチボタンを連打すれば、パンチコンボが、キックボタンを連打すればキックコンボがでて、必殺技はジャンプとパンチ同時押しのようにかなり簡略化されています。
簡略化されたから、単調なのか?といわれたらそういうわけではなく、なんとパワーストーンは「ガードが存在しない」のです。これはかなり革新的でした。
敵の攻撃が来るタイミングでスティックを倒せば回避行動がでるのですが、狙って出すのは難しく、レバガチャでも出るのですが、失敗したときはフルコンボを食らうので、リスクも大きいです。
ガードが存在しないことにより、上下も含めた「位置取り」がものすごく大切なゲームになります。
(強力な武器を手に入れると走ることができなくなるので、位置取りが不利になるというケースもあります)
そして、その位置取りをさらに重要視させる要素として「パワーストーンの変身」が存在します。
ゲームスタート時にまず自分と相手が1個ずつパワーストーンを所持し、特定の攻撃やダウンをさせるとパワーストーンを落とします。落としたパワーストーンとゲーム開始時からステージ内に落ちるパワーストーンを取得することで、変身し、強くなります。
どれぐらい強くなるかというと、キャラによって攻撃方法は変わりますが、スーパーアーマーが付いたり、強力な遠距離攻撃が付いたりします。攻撃力の増加もすごく、主人公のフォッカーは、変身したらロボットになり、昇竜拳を打てるようになり、最後の必殺技でミサイルを乱射してうまくあてると、1回の変身でほぼKOということもできます。
(変身の遠距離攻撃はどれも追尾性能とダメージが協力で、戦況を大きく変えてしまいます)
パワーストーンを3つそろえてすぐ変身してもいいのですが、逆に相手に2つもたせてパワーストーンがドロップしたところに相手を誘導して攻撃を当てるという戦略性もあります。
戦略性はあるものの、遊んでいくとパワーストーンゲーにどうしてもなってしまいます。理由としては簡単な攻撃でダウン判定になりすぐにパワーストーンを落とすことや、パワーストーンがあらわれる頻度がかなり早いのです。
ゲーム開始時にお互いのプレイヤーがパワーストーンを所持するということで、攻撃を促すという点はいいのですが、最後のパワーストーンのドロップはもう少しじらしても良かったのでは?と思います。
変身したら最強か?といわれたら基本はイエスですが、変身後の必殺技を使う前のため時間中に投げることで、必殺技を阻止したり、変身ゲージを使わせるという戦略もあります。
また変身が解除されると、パワーストーンを2つはきだして、変身を終えた側が硬直するので、よほどのんびりしていなければ、変身された側はパワーストーンを1つ、うまくいけば2つ回収できます。
あと、まだ格闘ゲームのスタンスで作られていたのか、1作目のCPU戦の難易度は相当高いです。3,4戦目から手加減できず、難易度を☆1に落としましたが、それでもラスト3戦は相当に苦戦しました。
理由としては、後半の敵の火力がプレイヤーより意図的に高くされることが挙げられます。昔はそういうゲームが多かったです。
パワーストーン2に比べると、一見親しみやすいけど、実は格闘ゲームと同様に実力差がはっきり出る作品だと感じました。しかし、操作自体はシンプルなので、インストカードをみて、すぐに遊んでもかなり楽しめる作品です。
パワーストーン2 レビュー パーティーゲームとしてシンプルな強み、アクション性をさらに強めた作品
1年後にリリースされたパワーストーン2ですが、ゲーム性は1と全く異なります。
最大の違いが基本4人対戦となっている点です。前作では1対1だったので殺伐とした位置取り合戦だったのが、ざっくばらんなアクション対戦に変わっています。
(スマブラでもメトロイドのブリンスタのようにダメージゾーンがあらわれるギミックがありましたが、パワーストーンは足場が完全になくなったり、岩から逃げるといったまさにアクションゲーム的な要素も詰め込んでいます)
ステージギミックも大幅に進化し、ゲームが進行すると足場がなくなったり、強制スクロールから移動しないとダメージを受けるなんてギミックも用意されました。
アクション面では、キックボタンが排除され、攻撃、ジャンプ、アクションの3つのボタンだけになりました。
前作で猛威をふるった変身も必殺技が1つ追加され、変身中もアイテムをもって暴れまわることが可能になりましたが、最初からパワーストーンの持っているわけではなく、変身もぽんぽんできなくなりました。4人になったことで、パワーストーンの所持先も分散されますからね。
あと、変身後は、普通に攻撃を食らったらのけぞります。それでも変身が強いというコンセプトはそのままだと思います。
そして、もっとも大きな変化の1つが、アイテムの大幅な増加。他のレビュワーによるとなんと100種類ぐらいアイテムがあるみたいです。
アイテムの中には変身を凌駕するレベルのぶっこわれも存在していますが、まだそれを確認できるほどやりこんでいません…
CPU戦の難易度も相当低くなっており、初期設定の☆2でもあまり苦なくクリアすることができました。
(1でもラスボスは巨大ボスでしたが、2は中ボスからもう巨大ボスで、ギミックがより豊富になり、わかれば対策できる難易度に)
CPU戦も4人ですが、相手3人のうち2人を倒すと、残りの1人とパートナーとなり、中ボスやラスボスで共闘することになります。
ただ、パートナー面しているけど、次のステージが4人のバトルロワイアルなら普通に敵になります(笑)
このパートナーの強さによって、中ボス、ラスボスの攻略難易度は変わってくるでしょう。
ただやっかいなことに「フレンドリーファイア」が標準であり、自分の攻撃もパートナーの攻撃も食らいます。ボスの隙ができてよし叩き込むぞとなったら、味方のアイテム投げで阻止されるってこともありますし
(ラスボス前の広間、体力を温存してラスボスに挑みたいところですが、最大の罠がフレンドリーファイアとは(笑))
(ラスボス…あれ、あなたはバンジ〇ーとカ〇ーイにいませんでしたか・・・?(冗談))
こっちが変身して、必殺技で荒らそうとしたら、味方が横切ってダメージを全部受けるなんて光景もありました(笑)
2on2でもっと洗練されたシステムであれば、もしかしたら連邦VSジオンのような作品になっていたかもしれませんね。
現在では、スマブラとかストリートファイター6のモダンとか初心者でも簡単なボタン操作で、格闘ゲームの駆け引きが楽しめるような作品が増えましたね。
しかし、パワーストーンは、スマブラ以上に簡単な操作で、駆け引きの土台に立てる作品として、今なおかなり新鮮な作品だと思います。
カプコンはスト2からはじめ、対戦格闘ゲームの礎を築くも、同時にヴァンパイアなどあまりにもマニアックで高難易度によってしまったところもあります。
しかし、対戦格闘というジャンルは駆け引きもあって、面白いのでその要素をしっかり残しながら、シンプルで楽しめるアクションゲームとして昇華したのが、パワーストーンになっています。
カプコンファイティングコレクションでは、待望のオンライン対戦も実装されたので、パワーストーン2はいつかオンラインで遊んでみたいと思います。