まさかすぎる発売だった
コーエーテクモのNINJAGAIDENシリーズの中でも最高傑作と呼び声の高い、NINJAGAIDEN2がΣ2のアップデートを経て、およそ16年ぶりにブラックとしてリマスターされました。
今回は5時間半ほどかけて、メインストーリーを難易度ノーマルでざっとクリアしたので、その感想になります。
NINJA GAIDEN 2 Blackは今までの2と何が違うのか? まさに2の集大成的な作品
なぜタイトルにブラックとついているかというと、1作目のNINJAGAIDENブラックもNINJAGAIDENの戦闘システムのバランス調整を出されて世に出た1作だからです。
シリーズ累計600万本売り上げている作品で、多くのアクションコア層を唸らせる出来でした。
2では人気ハードとなったXBOX360から販売されたこともあって、かなり評判も高かったです。
2(2008年)、Σ2(2009年)、そして2025年にブラックが登場しました。
現代なら、マスターコレクションが1~3入っていますし、パッケージ販売されているので、中古で安く手に入れることも可能です。
公式サイトではリメイクではなく、リマスターと記載されており、オンラインランキングやΣ2の一部のボスが排除されているなどの変更点もありますが、現代のグラフィックでNINJAGAIDENが遊べるという点に価値があります。
(背景もかなり美しくなっており、キャラクターのモデリングも一新されています。顔がのっぺりとマネキンのようなだった原作に比べて、かなりリアリティのある表情になっています)
単にアンリアルエンジン5を使用して、テクスチャを張り替えただけでなく、背景そのものを刷新している場面も非常に多く、フルプライスでダウンロード専売ということもあって、かなり自信のある一作になっています。
さらにΣ2では削除されていた、原作のゴア表現がブラックになって蘇りました。この記事では極力、ゴア表現を避けた写真を使っていますので、気になる方は実際に購入してプレイしてください。
NINJA GAIDEN 2 Blackのゲーム性について
NINJAGAIDEN2は、デビルメイクライのスタイリッシュアクションをベースに、テクモが開発していたデッドオアアライブの格闘ゲームのノウハウも詰め込んだ作品になっています。
3Dの始祖であるバーチャファイターとは違う3すくみの戦闘システムがあり、なによりスピーディーな戦闘で面白かったです。
象徴的なのは、主人公のリュウに近づいた雑魚敵が、ガード不能の投げ攻撃をしてくる点です。さらに再序盤の雑魚的であっても攻撃の種類が豊富で、こちらの攻撃を状況によって避けたり、ガードもしてきます。
(人型のボス戦は、どこまでが攻撃パターンで隙はいつなのか、ガード不能な技はどれかを考えながら戦うのが本当に楽しいです)
難易度ノーマルはそこまで難しくないものの、難易度が普通であっても他の作品より、敵AIがアグレッシブに動き、翻弄してきます。
さらに、現代で言うパリィやカウンター的な技もありますが、NINJAGAIDEN2はゴリゴリの攻めゲーになっており、そこが往年のアクションファンに支持される理由です。
続編の3だと逆に相手の攻撃を誘ったほうが、連続で倒せるので、ゲーム性が異なっています。
攻めゲーを加速させるシステムとして、滅却と絶技があります。
(絶技のとどめのアニメーションは複数のパターン用意されており、飽きないですし、次はどいつだとかなりアドレナリンを高めてくれます)
絶技はNINJAGAIDEN1作目から登場していた技で、いわゆるタメ攻撃。2段階まで溜めるとほとんどの雑魚を倒せますが、素で溜める時間はありません。
そのため、まずは目の前の敵を倒して、エッセンスを吐き出し、裏風というガードのまま転がる技をつかって、ジャンプして着したところでタメ行動をすると、周囲のエッセンスを吸い込んで一気にタメ段階を進めることが可能。
この溜め絶技は1作目からある最重要テクニックの1つです。
次に、滅却ですが、これは四肢が欠損した敵の近くで△ボタンを押すと、とどめを刺す演出が入ります。ゲーム内通貨の黄色エッセンスがたくさん手に入りますが、逆に体力や忍法ストックをためる青、赤エッセンスは出ません。
敵によって、リーチはないけど、斬撃を連続できる武器をつかってすぐに四肢を欠損させるか、攻撃回数は少ないけどリーチのある武器で安全に攻撃していくかという駆け引きを楽しめます。
NINJAGAIDEN2は極めようとすると、たくさんの技があるのですが、敵の数と攻撃頻度が多いため、基本は手数の多い□ボタンで、敵の四肢欠損を確認してから滅却を使っていくことが基本戦術になります。
流れで滅却できると有利なのですが、敵の距離が開いているとき、どの位置で滅却の判定がでるかを考えながら戦うのも戦略になっています。また四肢が欠損した忍者は、自爆攻撃などの危険な攻撃をしてきます。
NINJA GAIDEN 2 Black 今遊ぶとかなりシンプルなゲーム
複雑そうにみえる作品で、確かに最初は覚えることは多いのですが、滅却と溜め絶技を覚えれば、ノーマルはそこまで苦戦することなくクリアできます。
謎解き要素はほぼなく、敵を蹴散らしながら、ボスを倒すステージクリア式のシンプルなゲーム性です。
欠点があるとすれば、敵との戦闘中に転落して、また上に登らなければならないというストレスがあります。
リュウハヤブサの走るまでの挙動は他のアクションゲームに比べるとやや癖があります。
また、道中で出てくる透明なピラニアなどは、ヴィゴリアンフレイルというヌンチャクを使わないと相当苦労するなど、覚えゲーなところもあります。
一部のボスでは、基本的に避けながら弓で戦うことが必要なボスがいます。
(弓だけのボスも単調ではありますが、メリハリという意味ではありです)
ノーマル段階ではものすごく苦戦するボスが少ないことや、デザインがシンプルなので、しばらくたつと忘れます。
個人的にΣ2同様に残念だったのが、女性キャラを使用して戦うステージがあるのですが、それが強制的に差し込まれます。原作の2ではリュウだけを使用だったので、その仕様で遊びたかったです。
NINJA GAIDEN 2 Blackから最新作の4へ
もう最新作がつくられなくなったと思っていたNINJAGAIDEN2ですが、なんと最新作の告知がありました。こちらもゴア描写が強めなので、PVは引用しておりません。
なんと今回は、チームニンジャ単独ではなく、ベヨネッタのプラチナゲームズと共同制作した作品になっています。さらに主人公はリュウだけでなく、2のベヨネッタのような髪型をした青年のおそらくダブル主人公。
リュウはいままでの操作感になりそうですが、青年の方は背後から敵を一撃で倒すステルス殺法が使えたり、敵の攻撃をタイミングよくガードして一撃で倒すなど、いわゆる今どきのアクションゲーム、プラチナゲームズのアクションゲームっぽいつくりになっています。
グラフィックのクオリティも素晴らしいですし、かなり安定して面白そうなアクションゲームになりそうです。
カプコンも鬼武者の新作をアナウンスしているので、またゲーム業界に優秀なアクションゲームの登場が期待できますね。