数少ないMeta Quest 3専用タイトルとして産声をあげたバットマンアーカムシャドウ。
前回は序盤のプレイレビューをお届けした。
総合的なクオリティは非常に高い作品だが、残念な部分、懸念点もあるのでそれをまとめてみる。
補足すれば、バットマンファンとしては買うべきだし、メタクエストの中でもかなり良質なアクションアドベンチャーなのだが、だからこそ残念な部分が本当に残念だったという話です。
絶賛したレビューはこちらから
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アーカムシャドウ 問題点 字幕の表示が厳しい
これはすべてのプレイヤーが体感することになるでしょう。
アーカムシャドウは英語音声の日本語字幕なのですが、字幕が表示される文量がVRであることを考慮して少なめになっており、そのため句読点や文のとぎれる場所がかなり不自然になっており読みにくくなっています。
後述する動作不良とあいまって、字幕がかってにとんだり、急にポンポンと立て続けに表示されて読めなくなったりします。
ストーリーの面白さが肝の作品でもあるのでここは残念です。
アーカムナイトでは日本語吹き替えが実現しており、メタ独占のAsgard’s Wrath 2(アスガルドラース)もなんと日本語フル吹き替えを実現した作品だっただけに、日本市場に対してもう少し向き合っていただければ嬉しかった…
また字幕は3D表示になっており、キャラの会話中もバットマンを歩かせることができるため、字幕を通り過ぎると字幕が消えたり、読みづらくなったりします。会話中はおとなしくとまりましょう。
ちなみに、アイアンマンVRは故・藤原啓治さんによるトニー・スタークが聴ける非常に貴重な作品となっています。
グラフィックスとロード時間を優先したことによっておこる動作不良 テクスチャの遅れ
アスガルドラースでもあったのですが、メタクエストはまだまだ高品質なグラフィックをリアルタイムで動かすことに不得手な部分があります。
ゲームを急いでダッシュを多用したりすると、テクスチャーが間に合わなかったり、音が激しく途切れることが多くあります。
ロード時間は平均して10秒未満と、アーカムシャドウのグラフィックスを考えると驚異的な速さではありますが、ロード時間を早くしたことで、動作不良や読み込み不足になっているところが多々ありました。
軽度の進行不能バグがありました。
例を挙げると、敵が市民を人質にとって立てこもるというシーンがあるのですが、敵が市民を人質にとらず、別々のエリアに存在しており、全く進まなくなったということがありました。
序盤の2~3時間のプレイで起こってしまったため、多くのプレイヤーが、一度は進行不能バグに遭遇する可能性があります。この点はアップデートで早期に改良してほしいなと思いました。
バットマンアーカムシャドウ 進行不能バグについて オートセーブによるフラグ回収不能のバグ発見
1つセーブデータを復元するまでに至った進行不能バグをたった今体験しました。ゲームのストーリーの若干のネタバレを含みます。
主人公ブルースが、ヴィランのラットキングの正体をつかむために、ブラックゲート刑務所に囚人として潜入します。
ブラックゲートに入って早々、看守によって独房まで連れていかれますが、その道中のセリフを聞き逃して「直前のセーブポイントに戻る」をおしました。
オートセーブを実装した洋ゲーにはたまにあるのですが、直前のセーブポイントに戻るをおしたら、先に進んでいたということがあるのです。
5分ぐらい先のすでに独房について一夜を過ごすことで次のフラグに進むのですが
ベットに近づいても、寝るコマンドや文字が全く表示されず、一向に進みませんでした。トップメニューに戻っても、アプリを再起動しても改善されませんでした。
対抗策としてトップメニューに戻って、セーブデータ選択画面で、過去のチェックポイントの復元を選択してプレイを遡れば、問題なく進めることができました。
しかしながら、刑務所の前のチェックポイントは10分ぐらい前のエリアであり、スナイパーライフルをかいくぐって、ステルスを決めるというコツや突破法をしらないとかなり難しいエリアでした…
正直、この進行不能バグは2度と起こってほしくないですし、何度か起こればバットマンアーカムシャドウの評価を落としかねないですね…
比較対象として、メタクエスト2でも遊べる「アイアンマンVR」をあげますが、こちらはプレイ中に激しい動作不良やプレイをし直すという事態は全くありませんでした。
かなり激しいプレイを要求される作品ですが、これはすごいことだと思います。
今後のメタクエスト作品への課題について考える
メタクエストが2から3にバージョンアップすることで、PS3以降のHD作品もVR化できるという期待が膨らみました。
一方で、アスガルドラースやアーカムシャドウを遊んでいると、ちょっとしたバグやロードの長さ(アスガルドラース)が見られ、素晴らしい没入体験ができるVRだからこそ、音飛び、テクスチャーの不安定、そしてバグを目の当たりにすると一気に現実に引き戻されてしまいます。
また、グラフィックやボリュームを向上させることによって、容量も増えてしまいます。
メタクエスト2などが発売当時は、重くても2~3GBだったため、128GBは十分に遊べる容量だったのですが、現在だと512GBでないと今後は厳しいかもしれないと感じています。
外付けHDDなどでデータを以降できたり、クラウドで管理するサービスなどがあればいいのですが…
(一応、メタクエストはクラウドバックアップというセーブデータはクラウドに管理されて、ゲームデータを再インストールしたときにセーブデータを呼び戻せるサービスがあるみたいです)
ということで、まだまだ発展途上のハードであるという点は考えながら付き合う必要がありそうですね。
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