ジャッジアイズ ロストジャッジメント ネタバレ 忙しい人のためのメインストーリー解説・あらすじ・考察 

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今回は9月下旬に発売されたばかりの木村拓哉主演、龍が如くチームのジャッジアイズロストジャッジメントのストーリーを解説、要約しつつ、いじめ問題に関心のある筆者の考察も記載しております。

なお、記事の性質上多大なネタバレを含みます。少しでも情報を入れたくないという人はブラウザバックお願いします。

このブログでは、ゲームのストーリーに関する考察記事などをあげています。よろしければほかの記事もお読み願いします。

ちなみに本記事は7000字程度のボリュームになっています。

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八神復活 現職警官による痴漢と殺人事件の関係性

物語は二つの事件、横浜の異人町で発見された腐乱死体と、現職警官の痴漢事件からスタートする。

痴漢で捕まった江原は、裁判で実刑を宣告されたのちに、横浜で発見された腐乱死体の身元が、御子柴弘という男性で、4年前に江原の息子を自殺に追いやった張本人であることを告げる。2つの事件にはたして、どのような関連性があるのか?

 

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舞台は横浜へ 誠稜高校のいじめ調査によって明るみになった事実

東京の神室町で探偵事務所を営み、弁護士でもある主人公の八神隆之。彼は元極道の海藤とともに探偵業に明け暮れていた。

かつて、八神とともに難事件を解決し、横浜の伊勢佐木異人町で天才オタクの九十九とともに探偵業を営んでいた、杉浦から応援の連絡が入る。

 

気分転換に、海藤と横浜に乗り込んだ八神は、道中にて、街の住人を困らせる誠稜(せいりょう)高校の不良を懲らしめた。

その後、杉浦たちと合流し、誠稜の理事長から学園内のいじめ問題を発見し、解決してほしいという依頼を受ける。

八神達は、清掃員に変装し、カメラを仕掛けることで学内のいじめを発見。香田という少女がいじめられ、松井といういじめグループのリーダーを懲らしめる。

考察 防犯カメラといじめの抑止力

序盤で描かれるいじめは、暴力的というよりは陰湿ないじめが描かれている。八神たちが防犯カメラを設置することで、明るみになりました。

防犯カメラによるいじめの抑止力は期待したいところですが、導入するためのコスト、さらに監視する教員たちの労力などを考えると、実現性はかなり難しいかもしれません。

一方で、規制がされていなければ、すべての生徒が、スマホ=パーソナルカメラを持ち合わせているので、いじめを告発しやすい環境を学校側が整えるということが、重要。それは今も昔もかわらないポイントです。

 

 

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謎の便利屋・桑名 事件のカギを握る澤先生

間もなく、元所属先だった源田法律事務所の城崎さおりから、痴漢で実刑判決を受けた江原の息子と、教育実習生をつとめていた御子柴が同じ誠稜高校だったため、調査してほしいと依頼を受ける。

八神はいじめ調査の過程で、香田のクラスの担任だった澤という教師が、過去に江原と御子柴の担任だったという事実を突き止める。

真相を確かめるため、澤とコンタクトを取ろうとした八神だったが、横浜流氓(はんぴんりゅうまん)から妨害を受け、その間に澤とコンタクトした女性から生前のリンチされた御子柴の写真を見せられ、澤は八神との接触を避けるようになる。

横浜流氓と争う中で、八神は便利屋を名乗る桑名という男性と出会う。

桑名は横浜を知り尽くした便利屋であり、杉浦とも関係があった。だが非常に謎の多い人物でもある

謎が深まるばかりだが、さらに衝撃な事実が発覚する。

江原が生前の御子柴の首をかっきり、殺害する動画がネットで拡散されたのだ。あまりにもショッキングな内容。御子柴の死亡推定時刻を考えると、痴漢をしていた江原に犯罪は可能だったのか?

殺人で立件しようとしても、すでに江原は痴漢で実刑を受けている。検察と警察が失態を認め、弁護士もあらため江原の無実のために控訴しなければならない。

 

考察 ネットで公開される江原の処刑映像

劇中で公開された御子柴に下した江原の公開処刑。江原にとっては、自分の手で御子柴を葬っただけでなく、それを全世界に発信できたことによる達成感は相当なものがあったのでしょう。

youtubeやインスタグラムなどで、誰しもがショッキングな映像を流せる世の中になってしまったが、今のところ、多くはバイトテロなどの方向で用いられることが多いです。

そもそも、江原の処刑映像は、某団体の処刑シーンをオマージュした内容になっており、ロストジャッジメントをプレイするであろう若年層にとっては、かなりトラウマな映像に映りそうです。

 

 

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暗躍する半グレ集団 RK 痴漢事件への疑問

同時期に神室町では、RKという半グレ集団が暗躍していた。RKは、解散した東城会の残党を取り込んでいる。

RKは金のためなら手段を選ばず、誰でもスカウトするかなり危険な組織だ。

首領は元東城会の相馬という男性。ハウスダストに弱く常にハンカチが手放せないが、冷静な分析と不気味なたたずまいが印象的な男性だ。

RKは、ガールズバー経営の男性を血眼になって探し回っていた。海藤は同じく元東条会の阿久津からRKへの勧誘を受けるが、これを断る。

異人町に戻った八神は、痴漢事件はフェイクではなかったのか?という可能性にたどり着く。

職員室で見た澤の写真から、澤は元黒河学園で、痴漢事件の被害者の間宮由衣も黒河学園出身者だった。さらに黒河学園は14年前に生徒がいじめを苦に飛び降りしている。

命は助かったものの事件がずっと意識不明。担当した教師は、笑いながら「やりすぎるなよ」といったことが拡散され、2008年当時にバッシングを受けて、教職を追われたという。

八神はさらに真相を究明しようとするが、澤が空き巣がはいったということで自宅へ戻る。不穏な空気を感じた八神は、澤のマンションへ向かうが、そこで桑名とRKの集団に出会う。

八神はRKに拉致され、半殺しにされるが海藤の援護もあって命からがら抜け出す。再び澤を訪ねようとしたが・・・

 

 

 

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正義の代償と桑名の正体

八神の前に横たわっていたのは、相馬によって喉元をアイスピックでかっきられた澤の死体だった。犠牲になった澤のために、八神は、真実を最後まで追求することを誓う。

ここでまた、2つの疑問が生まれた。なぜ桑名は澤のマンションにいたのか、そしてRKが次の標的に桑名を選んだのはなぜか?

相馬に尋問を受ける中、八神は桑名が偽名であることを知り、本名を喜多方という。

八神はRKの目をかいくぐり、桑名が便利屋としての居住先でUSBメモリを手に入れる。

桑名は闇社会との接点もあり、世話になった恩師と八神は接触する。USBには桑名が何者であるかをしるための手がかりがあるようだ。

USBに残っていたファイルは、2008年。14年前のある映像。映像は1人の生徒を集団でいじめている。その中には、いじめられた楠本充と、主犯の川井、そして江原の痴漢事件の被害者だった間宮が映されていた。

八神は、急ぎ間宮と接触する。

推理通り、痴漢事件は狂言だった。桑名は黒河学園の国語教師の喜多方として、楠本、川井、間宮、澤の担任を務めていた。

澤の訴えにより、楠本がいじめられていることを喜多方は知るのだが、同級生のじゃれあいだと舐めていた。一応、教室内にカメラを設置したが、おこなわれていたいじめは想像を絶するもので、追求しようとしたが、ほどなく楠本は飛び降りをしてしまう。

楠本を守れなかった不甲斐なさと、いじめによって自殺に追い込む人間への復讐として、喜多方は桑名として、闇社会に溶け込み、楠本いじめに間接的にかかわった間宮らに接触する。

桑名は、間宮たちが結婚や就職などの社会的地位を得たことを人質に、いじめ動画を公開することで協力させるように強制している。

 

 

痴漢と御子柴殺人事件は、まず駅のホームにたって電車内で痴漢をしているふりをしていたのは、桑名だった。桑名は3Dプリンタで江原の口もとを再現して、監視カメラにあえてうつっていた。

駅のホームで1時間待っている間に、江原は御子柴を殺害する。電車停車後に桑名は間宮に追われ、監視カメラの死角で、江原とバトンタッチ。間宮が「痴漢!!捕まえて」と叫んで、かけつけた桑名の教え子だちが、江原をとらえ、スマホで動画を取る。

 

仕組まれた痴漢事件によって、江原は法の無力さの証明と、御子柴弘を世間にさらそうとした。当時、学校を訴えても御子柴は何の裁きも受けなかった。

桑名は自分の正義になんのためらいもない。しかし八神は過去に行き過ぎた正義によって多くの人々が犠牲になったことを目の当たりにしてきた。そして今回も、桑名の行き過ぎた正義と、真相を隠すことでそれを利用する輩があらわれ、結果的に澤先生がこの世を去ったのだ。

 

 

決して意見が交わらない八神と桑名。RKの襲撃によって桑名は別れ際に、八神へ江原の息子の写真が入った首飾りを託す。ただの首飾りではない、江原の御子柴殺害動画の書き換え、編集不能の本物であることを証明する証拠品だ。

 

考察 桑名はなぜ暴走したのか?

ロストジャッジメントにおける最大のキーパーソンである桑名。彼は事件の黒幕であり、すべて彼の指示によって、八神は翻弄されていました。

桑名は自分たちの行動が正義であると主張していますが、彼の行動原理はすべて、救えなかった楠本への無力感から来るものであると思われます。

 

 

もし、監視カメラをつかって証拠をつかむという間接的な方法ではなく、直接教室のまわりを見張って、リアルタイムでいじめを止めていれば、楠本は死んでいなかったかもしれない。

そんな可能性が、桑名を突き動かし、実力主義で、独断専行の新しい桑名を生み出したと考えられます。

 

 

私はいじめ、いじめられを両方経験した人間ですが、いじめた人間にとって、結婚したり、社会的地位を築いたりした瞬間に、いじめの過去をちらつかせられることというのは、最もダメージが大きい方法だと感じます。

単にシリアスなドラマが作れるからという理由ではなく、ちゃんと「いじめ」というテーマと正面から向き合ったという点で、ロストジャッジメントは、より評価されるべきですね。

 

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事件の真相と黒幕 真実を隠し続けることによって闇が深まる

桑名は同じように、いじめ加害者を7人殺めている。その中には自分が担任した黒河学園の川井も入っている。川井はすでにこの世を去っている。しかも川井に手をかけたのは、厚生労働省のトップ事務次官だった。

事務次官が殺人を犯したというネタでゆするために、事務次官を良く思わない一部の層が、公安を動かし、公安とパイプのあるRKが実行部隊として動いている。

本当の黒幕は、事務次官の楠本を配下におさめ、国民によってあつめられた年金を思いのままに使おうと画策している。

楠本事務次官は、八神の説得により自首することを考えたが、息子が13年ぶりに目を覚ました。人殺しの息子の汚名を着せたくない事務次官は、公安と手を組み、桑名の居場所を吐いてしまう。

 

 

桑名の正体が分かったが、なぜRKが公安とつるんでいるのかわからない。ここで海藤は「相馬が公安のスパイだったのでは?」という仮説を立てる。そう考えるとつじつまが合う。

相馬は、公安のスパイとして、長期間東城会で暗躍し、東城会解散後にのさばっていた残党をRKという組織に集め、管理するという役割を担っていた。

人を殺めることに戸惑いのない相馬。桑名と楠本の関係に勘のいい澤は気づくに違いない。だから澤もためらいなく殺したのだ。

 

 

桑名は最終手段として、冷凍保存した川井の死体を材料に交渉する。川井の死体は事務次官の指紋が残っているからだ。

おびきよせられた大量のRKと、桑名にコンタクトしようとする八神一行。最後の決戦が幕を開ける。

相馬と桑名を打倒した八神。

 

考察 相馬の暴力性について

公安でありながら、一般人の澤に手を出してしまった相馬という人物。インテリと暴力性を兼ね備えた人物で、人の上に立つというよりは、黒子として働くという人間ですね。

ジャッジアイズでいうモグラのような立ち位置でしょうか。ただモグラは金のためになんでもやるというスタンスでしたが。

相馬は公安のために、崩壊寸前の東城会に潜入し、兄貴分から理不尽なしごきを受け、汚れ仕事も数多く引き受け、東城会崩壊後に、RKという半グレ組織を築いて、犯罪予備軍を芋ずる式につりあげていきました。

公安時代の相馬は本編で、全く語られていませんが、半グレ組織の名前をレッドナイフと呼称したり、ためらいもなく人を殺すことができるため、東城会で精神を病んだというより、もともとサイコパスな一面があったと考えるのが普通です。

桑名も江原もそうですが、ロストジャッジメントで人を殺めた人物は誰もが、自分の私利私欲で人を殺めたわけではなく、社会正義という言葉を盾に行っていると正当化させているところが、見え隠れします。

 

 

 

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結末 お前らのせいだ 失われた裁きの行方

桑名は7件の殺人にかかわっているが、証拠がない。さらにいま警察に突き出せば公安につながり口封じされるのも、目に見えている。

八神は、桑名にも澤先生への悔恨がのこっていることを知っていた。そうでなければ、重要な御子柴殺人のSDカードを託すことはしなかったはずだ。

 

悪質ないじめ加害者を裁くことを絶対とする桑名だが、どこかで自分も裁かれなければならないという思いがあったのかもしれない。

江原の殺人は立証され、楠本事務次官は自首、公安をあやつっていた坂東も悪事が明るみになった。

 

 

桑名は再び行方不明になった。もう二度と明るい道を歩くことはできない。桑名は自分なりのけじめとして、他5人の殺めたいじめ加害者の遺体を警察にリークした。

八神、海藤、杉浦、九十九、東は再び集まり、平穏な日常が戻った。

 

 

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総括 ロストジャッジメントはいじめと向き合っていたのか?

ロストジャッジメントを振り返ってみると、医療ドラマだったジャッジアイズと比較して、身近な社会問題である「いじめ」を徹頭徹尾取り上げた作品でした。

現実では、いじめによって命を奪われた被害者の親が、加害者に復讐をするなんて話は、ほぼありません。

ただ、いじめられた人間が数年後に復讐として、いじめた人間を殺める事件などが過去に報道されています。

 

 

また、いじめが原因で自殺したという報道が行われると、いじめたグループ、人間を特定して、バッシングをするという方向に傾きつつあります。

いじめというのは、暴力であったり誹謗中傷でありながら、加害者側に明確な罰則がなく、被害者側に明確な救済(慰謝料など)がないという難しさがあります。

ロストジャッジメントはいじめという問題を過激に風刺するという点では、成功していますが、いじめ問題についての糸口に対しての提案はできていません。結局、八神の熱意に根負けして、周りの人間が自首するような形をとっているだけです。

 

 

いじめという問題を深く追求しようとすればするほど、八神というスーパーマンがノイズになってしまうというのが、ロストジャッジメントの根本的な問題になっています。

そのため、一部レビューでは「八神が主人公である意味があったのか?桐生でもよかったのでは?」という意見もあります。

 

 

いじめというのは、いじめられる人間にとっては、なんの前兆もなく突然いじめられるわけで、いじめられた場合に、いかにトラウマを減らすか、被害を減らすか、逃げる場所を確保するか、という点が重要になります。

同様に、いじめる人間は、将来的にいじめたという行為が社会的な負債になるため、いかにいじめているという関係性に築き、反省することができるかが重要になります。

桑名のような過剰な暴力では、いじめは局所的に解決した気になるだけで、個々人が教育をしっかりうけ、善悪の判別を身に着けるという地道な方法でしか、いじめを減らすことはできないのかもしれません。

 

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