考えと行動は今なお生き続ける 岩田聡という任天堂のカリスマ社長が残した金言

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岩田聡・・・HAL研究所で天才プログラマーと言われ、若くして山内会長から、任天堂社長を引き継ぎ、WiiとDSの世界的成功をおさめ、ゲーム人口の拡大に寄与した人物。

しかし、2015年に55歳というあまりにも若すぎる年齢で、この世を去った、彼のゲームに対する哲学、社長としての経営ノウハウは、今もゲームファンのみならず、多くの社会人に影響を与えているといっていいでしょう。

今回は、その岩田氏が生前に残した日刊イトイ新聞に掲載されたメッセージを再構成した本を紹介しましょう。

本書で残された珠玉の言葉、苦難を乗り切る考えから、特に感銘を受けたものをピックアップして、語っていく構成になります。

わたしのつくったその電卓ゲームをたのしんでくれる友達が、たまた自分の隣の席にいたということも、とても大切なことでした。(中略)人間はやっぱり、自分のやったことをほめてくれたり喜んでくれたりする人がいないと、木に登らないと思うんです。

これは、岩田氏の行動力の原点、ゲームを作るモチベーションといってもいいでしょう。

僕もブログというメディアを人に届けることを片手間にですが、行っています。

ものづくりやコンテンツを届ける仕事に携わる人間は、「なぜそれをしたいと思ったか?」を問い直すことで、やるべきことが見えてくるのではないでしょうか。

HAL研究所の社長だった時の面談は、半年に1回、社員全員と話していました。多い時には80人から90人ぐらい。時間はひとりあたり、すごく短い人で20分ぐらい、長い人で3時間ぐらいです。それを6年か7年ぐらい続けていました。

33歳で社長というのは、聞こえがいいですがこの時のHALは15億の負債を抱え、その負債を返済しながら、社員の給料を払うという経営を強いられていたようです。

そんな危機的状況の中、あえて社員一人一人と対面で面談することで、問題がみえてくることがあり、面談することで、初めて心を開く社員という発見があったそうです。

面倒であっても、「ボスが自分のことをわかってくれる会社」を理想像に置いたため、岩田氏は、遂行しました。

任天堂の社長になっても、その姿勢は変わらず、プロジェクトに対する情報共有を率先して行ったそうです。

やるべきビジョン、目的が明快になることで、トラブルが起こった時に首脳陣のみならず、社員からも問題解決の提案が次々と起こる。

目的を共有というのは、やることが画一化されて、独自性が失われるという考えもありますが、真逆なんですね。

目的が共有されることで、やることが明確になるから、「自分だったらこうしたらいいんじゃないか?」という提案や、問題発見の余裕ができる。

逆に、目的が共有されていないと、「なぜこんな指示を出したのか?」で禅問答して、動きが悪くなる。

他の仕事であっても、「何をするのか」はわかっても「なぜするのか?」まで浸透していないことって、多くありませんか?

そういう誤解がとけて、人間関係が円満に動くことに、プログラムを解決させることと同様の快感が、岩田氏の中にあるのかもしれません。ただ、普通の人は、人間関係って究極に理不尽で、面倒くさいので避けるんですよね・・・

社長になってからも、開発の責任者は自分がやっていました。(中略)わたしはそのとき、自分を常に一番忙しいところに置くと決めていました。

(中略)そうしたのは、まず「そのときにどんな課題があるのかを見つけて分析する力」が、当時、社内の開発者としては私がもっともあるとおもっていたからです。
いちばんたいへんなところに自分が行くのが、会社の生産性にとってもっとも合理的であり、それと同時に「岩田にものを決められること」に会社の人たちが納得するためには、問題解決の姿を目の前で見せることが、いちばんいいじゃないですか。「あの人が決めるならまあ納得しよう」と言ってもらえるのに、こんなにいい方法はないんですよ。

これって、優秀な人の考えだと思いますが、相当にリスキーですよね。

社会では、責任者の立場にたったら、特定の「責任者として行動しなければならない」局面以外は、動かないって人が多いじゃないですか。

冷静に分析や客観性のない責任者なら、最前線に立ってしまうと、周りが見えずいざというときのトラブルに対処できない。

だから、一部では「責任逃れ」とか批判される責任者がいるわけです。

 

愛してもらうというか、わたしたちのつくったものに触れてニコニコしてくれる状態にまで線をつないでいかないと、自分たちの負けだって思ってます。
最初だけ盛り上げて、とにかく買ってもらうというのではなく、半年後、1年後と、新しい提案を出し続けていって、お客さんが「ああ、気が付いたら遊び続けてたわ」っていうことが起こらないとダメです。

これは、「タッチジェネレーション」の本質を突いた言葉。

私事ですが、N64が出て、宮本氏がゲームの世界観を面白そうに語っているのを見て、親は「子供をゲーム漬けにしておいて・・・」と愚痴っていました。

そんな親も、DSの「どうぶつの森」に夢中になっていました。気づいたうちに遊び続けていたんですね・・・

このゲームイメージの変革は、ソニーもマイクロソフトもできたとは言えません。

(ゲームは攻略、遊び切りという従来のイメージを払拭し、日常に寄り添うものとして強く押し出した作品が、タッチジェネレーションでは多く台頭しました)

 

本気で怒る人にも、本気で喜ぶ人にも出会えるのが、働くことの面白さじゃないですかね

うわ・・・これ金言ですね。

才能というのは、「ご褒美を見つけられる能力」のことなんじゃないだろうかと。

「なしとげること」よりも、「なしとげたことに対して快感をかんじられること」が才能なんじゃないかと思うんですよね。

自分で課題を見つけて、自分で喜べて、次の行動につなげるというサイクルを築けることを見つけられることがどれだけ幸せということか・・・

「いまあるものを活かしながら手直ししていく方法だと2年かかります。いちから作り直していいのであれば、半年でやります」

「MOTHER2」の開発が難航し、岩田氏が、プログラマーとして開発現場の助っ人に呼ばれたときに、話したセリフ。

岩田氏のプログラマーの手腕を語るうえで、伝説的な言葉となっており、ゲームファンの間では、認知されています。

この言葉は、字面だけみると、岩田氏の才能を表現するだけに見えてしまうのだが、実際は、開発現場がそれまでかけてきた4年を尊重して、手直しの2年のやり方を提案されたとのこと。

そして、半年で終わったのも、4年間のアイデアやリソースがあってのことと、力説されています。

もし岩田氏でなければ「作り直していいのであれば半年でやります」だけで完結したのではないでしょうか。

岩田氏なりの気配りから生まれた言葉だったようです。

このエピソードをはじめ、小出しではあるものの岩田氏の携わったゲームのエピソードも読めます。

うれしかったのは、個人的に続編を熱望している、「ポケモンスナップ」は宮本茂氏と岩田氏がタッグを組んで、開発されたということです。スイッチと相性はいいと思うんですけどね~

 

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モノづくりは、人間関係づくりであるということ

どのセリフを引用しようかよりも、省くかに注力しました・・・名言の宝庫でした。

ゲームファンは当たり前ですけど、会社を経営していたり、自分で何か道を切り開こうと考えている人の一助になる本だと思います。

飾らない分、カリスマ経営者による自己啓発本より、身に沁みますね・・・

岩田氏は、空気を読む力、ニーズを読む力というスペックの高さもさることながら、「人」が好きなんだな~ということが、ありありと伝わりました。

人が好きでないと、エンターテイメントやモノづくりに携わっても大きな成果が得られないです。

なぜかというと、どのような創作物を作るにしても

「伝える」

ということが、おろそかになると、人の心を打たないからです。

ゲームというメディアはしばしば、インタラクティブ(双方向)のメディアといわれ続けています。

作り手が、作ったものをプレイヤーが、独自の解釈で遊んで返答する。画一した評価というものはなく、作り手はある程度「こういうことを欲しているんだな」という想定のもとで、次の創作物につなげていくわけです。

だから、モノづくりというのは、人との関係づくりという突き詰めた考えかたになるかもしれませんね。

ブログを作るうえで、岩田氏の考えや行動を少しでも取り入れていけたらと思うと同時に、一人でも多くの人に本書を手に取ってほしいと願っています。