井岡一翔VSフェルナンド・マルティネス 結果と振り返りの感想 正直退屈だとおもっていたが、あのドラマティックな10ラウンドは忘れられない

スポンサーリンク

スポンサーリンク

井上尚弥の登場から、ボクシングを解説付きとかで、フルラウンドでみるようになったのですが

今回は、井上尚弥登場前から、4階級制覇して、日本最強ボクサーだった井岡一翔とアルゼンチンのフェルナンドマルティネスのダイレクトリマッチを見た感想になります。

 

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

序盤のマルティネスと井岡の差について考える

結果的にとても面白い試合でした。12ラウンドの中にドラマが凝縮された試合でした。

序盤は、マルティネスが圧倒して、少なくとも6ラウンドまではすべてマルティネスが優勢だったと感じます。

 

戦術としてはマルティネスが短期決戦を狙い、井岡はボディをからめて、後半勝負だったように見えます。

マルティネスは序盤から井岡のボディをある程度経過して、ガードを下げ、そうなれば井岡のストレートが当たるのですが、予想以上に井岡のストレートがマルティネスにダメージを与えられず

 

「これならいける」とリーチと破壊力なるコンビネーション、特にガードを上げた井岡からみて、マルティネスのフックは視界の外から襲ってくるように見えたでしょう。

さらに、マルティネスは顔面を受けてもまったく動かなかったのに対して、井岡はガードの上からでも左右にぐらついていました。

 

最近のボクシングの判定基準は、クリーンヒット数ではなく、手数だったり、ガードの上からでも相手をきかせられたか?

さらに、マルティネスの強打の炸裂音は、おそらく会場内で聞けばさらにマルティネスに傾いたと思われます。

正直、ラウンド7までみて、完全にマルティネスの圧勝だなと、失礼な物言いですが退屈さすら感じました。

 

ラウンド8から、ポイント的に圧倒していると踏んだマルティネスは、前半のラッシュによる疲労をいやすためにつかず離れずの距離を保ちながら、休んでいました。

ただ攻撃は最大の防御とはよくいったもので、マルティネスの手数が少なくなったとこで、井岡はマルティネスの攻撃範囲を前半の猛攻からインプットして

ガードで受けるのではなく、スウェーで避けてから反撃するという光景が見られました。ポイント的にも井岡の方が盛り返していきます。

さらに、序盤では手数が少ない、多くてもダメージを与えられなかった井岡でしたが、序盤から積み重ねてきたボディのカウンターが功を奏します。

 

明らかにマルティネスのパンチ、全体のフットワークのキレが落ち、クリンチするシーンも見られました。クリンチして印象が悪くなって、そのラウンドのポイントを捨てたとしても、マルティネスは体力を回復していくことを選択しました。

井岡より若いとはいえ、さすが無敗で33歳のボクサー。勢いと経験両方持ち合わせており、魅力的です。

 

スポンサーリンク

井岡一翔 36歳の集大成となる10ラウンドのダウンシーン

10ラウンドに井岡の見事なら連携から、マルティネスがリングに倒れます。完璧なダウン。

このダウンシーン、マルティネスが距離を詰めて、前半井岡をぐらつかせたフックを何度も放ち、確かに井岡の側頭部に命中するも、井岡はすでにその軌道をよんで頭をずらし威力を軽減。

 

ダメージのない井岡は、マルティネスの右フックをつぶしてからの、右から左のフックのコンビネーションで、左フックがマルティネスの顎にクリーンヒットしダウンを奪いました。

 

プランがはまり、相手の代名詞となるフックを封殺し、逆にフックのカウンターで沈めるという、これはもう芸術としか言いようがなく、井岡選手のことは全く見ていませんでしたが、36歳の集大成といわれても納得のいく一瞬でした。

 

スポンサーリンク

最終ラウンド ポイント差からは考えられない熱いインファイトが展開された

井岡は日本人の中で最も世界戦を経験し、テクニックだけでなく、スタミナ、闘争心も36歳でここまでのレベルに達しているのは感服としかいいようがありません。

しかし、前半だけでなく中盤以降もポイントで圧倒していると考えながらも、終盤を考えて、敵を休ませない程度にヒットアンドウェイを心がけたマルティネスもまた、策士でした。

 

井岡もさすがに11ラウンド以降は、ダウンをとって追撃をかけたかったのですが、スタミナで手があまりでず。

 

マルティネスは、適度に攻撃することが逆に井岡に余計な情報を与えてしまうことと、このまま距離をとって塩試合でもよかったのに、最終ラウンドではリスクを冒して、インファイトで熱い戦いを見せてくれました。

 

 

スポンサーリンク

フェルナンド・マルティネスVS井岡一翔の差について

ジャッジは、3-0で王者フェルナンド・マルティネスが圧勝しました。

ジャッジの中には114-113という僅差もいれば、117-110というマルティネス圧勝とみたものもいます。

個人的にはよくて115-113ぐらいだったと思います。前半の差が最後まで結局出たなという試合でした。

とはいえ、10ラウンドの井岡のダウンシーンは、ここ最近のボクシングのダウンシーンの中で最も素晴らしいものでした。

正直、「このマルティネスにダウンなんて絶対無理だろう」って私はあきらめてみていたのですから、最後まであきらめず、相手の強打に恐れずにファイティングスピリットを見せた井岡選手は素晴らしい選手だったと思います。

しかし、2戦やって勝てなかったという事実はあり、今後の井岡選手の去就に注目したいと思います。

とても素晴らしい試合でした。両選手にリスクペクトです。