Horizon Zero Dawn ホライゾンゼロドーン 海外産AAAオープンワールドの定型化と限界

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発売からおよそ1年半経過しますが、今回はソニーのゲリラゲームズが6年の歳月をかけてリリースした超大作オープンワールドのホライゾンゼロドーンのレビューをしたいと思います。

このゲーム、リリース当初から「すごい新規IPが出るぞ」と噂になっていましたし、事実世界で700万本以上のリリースをあげて、メタスコアも非常に高い作品でした。

ただ・・・僕はこれがやりたかった。

ゼルダBotwは、それまで複雑化されたオープンワールドの要素を簡素化しつつ、世界が広がっていく楽しみ、少し先を探索する緊張と成果による喜びという絶妙なバランスで、オープンワールドの醍醐味を再定義した傑作となりました。

この作品とほぼ変わらぬリリースだったにも関わらず、700万本以上というのは数字以上に凄まじい記録だと感じます。

ゲームの進行は、いままでのAAAオープンワールドに忠実です。メインクエストは主人公アーロイの出自と、なぜ機械獣にまみれた世界に原住民族のような住民たちが暮らしているかという経緯を説明するものです。

一方で、サイドクエストは特定のキャラの救出だったり、サイドクエスト単体で物語が紡がれている作品もありますが、多くは「アイテムを集めろ」「あの敵を倒せ」というお使い的なものです。報酬と経験値はしっかり支払われます。

 

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レベルアップ性によるスキルの成長の面白さ

本作はレベルによるスキルアップのシステムを導入しています。特定のスキルを習得しないと、次のスキルが体得できないという不便さもありますが、スカイリムのように「すべてのスキルを習得できない」という取捨選択が求められるわけではなく、時間をかければ全てのスキルを手に入れて、アーロイの能力を底上げできます。

(ゴッドオブウォー同様に取得先のスキルがビデオで見られます)

(ホライゾン同様にソニーからの大作アクションアドベンチャー。グラフィックをいかし、サブクエストは必要最低限、メインを楽しませるためのゆとりとして割り切ったデザインでした)

 

スキルポイントはレベルアップのみならず、主要なクエスト、メインクエストを進行することでも得られますが、それが逆にサブクエストをちまちまプレイすることを妨げ、メインクエストに突き進む要因になります。

 

京都のドラッグストア店員ブログ
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https://tukasamakoto.com/gow-ps4

スキルポイントはレベルアップのみならず、主要なクエスト、メインクエストを進行することでも得られます。サブクエストを細かくプレイせずとも快適にメインクエストを進められます。

個人的には、メインクエストが非常に魅力的な方が、プレイ時間を延命させるだけのサブクエストを作り続けるよりは良いと思います。

サブクエストは新しい村や拠点を訪れると3~4個ぐらいサブクエスト関連の人物に話すと進行します。もちろんサブクエストをするかはプレイヤー次第。サブクエストごとにレベルも違うし、難易度も違いますが、親切なことに「基準レベル」は教えてくれます。

GTASAあたりでしょうか、オープンワールドの物語にただ敵を倒して、領地を広げるのではなく、ストーリー性を重視し、その世界観の説明として街や都市を描くという方向性に固まったのは。

(オープンワールドは楽しい遊び場から、物語の説得力を増すための背景、ジオラマとして変換したのは明確にいつだったのか?議論の分かれるところです)

GTAVCは、個人的にオープンワールドの傑作だと感じているのですが、広い世界の中に細かいエリアを作って、そこでいろんな遊びができる、仕掛けがあるという作品はやや減少にあります。

(個人的にオンラインに注力するリソースを6に割り当ててほしい・・・まぁRDR2が出ますけど)

フィールドの仕掛けは少なく、美しい背景以上の感動は薄い

本作もどれだけプレイヤーにストレスを与えないかを追求した結果、ファストトラベルを過剰に用意する方向になっています。

(町、村のローケーションに大胆な差別化がされていないのが残念)

一見聞こえはいいのですが、世界を探索する喜びも少ないですし、ファストトラベルできる焚火をめざしてメインクエストの目的地まで歩き続けるという作業化を促していしまします。

新しいメインクエストもあえて、マップの端を指定して「隅々までマップを歩いてね」って意図が見えますね。サブクエストでもマップの端にあったらスルーしましたが。

ロケーションはPS4の中でもトップクラスに美麗ですが、そのロケーションが存分にいかされているシーンが少ないです。

(このフォトモードの自由度を評価する人が多いですけど、あんまりゲーム内で写真をとろうと思わない人間です)

例えば、大型機械に追い込まれているけど、大雨が発生して切り抜けられたとか、岩場を利用して岩場がダイナミックに崩れて行ってつぶされていくとか。ゾイドのような動的な機械が躍動している割には、演出は淡泊なシーンが多く、やや残念です。

「とても美しい背景」・・・以上の印象を拭えませんでした。

進める場所も岩場に阻まれて、通れなかったり、謎の壁があって先に進めなかったりと旧来のオープンワールドの問題をそのまま引き継いでいます。

「がんばりゲージさえあれば、どこでもいける」というゼルダがいかに恐ろしい探索意欲を沸かせるオープンワールドだったか・・・

僕、驚いた演出とかがあると素直に「おお~すげー」って口に出てしまうのですが、本作はそういう演出はなかったですね。

一級のロケーションを従えながら、演出はとても淡泊でした。

 

魅力的なアーロイの差別を乗り越えるストーリーがもっと見たかった

次にシナリオですが、序盤は住んでいる村に「異端者」として差別され、不遇な身であったアーロイがフォーカスというハイテク装置を見つけ、修行を重ね、自分の出自や村で認められていくという少年漫画のような王道的な成長物語で惹かれました。

ただ、新しい世界を旅して問題を解決して、認められていくという導線はいいのですが、中盤からは、世界の神秘を知るようにあるキャラにただひたすら命令されて進んでいくだけというものになっています。

(攻撃的、頭脳的、心情的な選択肢がとれますけど、この分岐に意味があったかわかりません。ライフイズストレンジをプレイした後だけにかなり気になるポイント・・・)

そこに戸惑いなどの感情をアーロイは入れ込んでいくのですが、アーロイの物語というより世界全体の問題というところに置き換えられてしまって、SFにそこまで興味がなかったので、アーロイが一人で世界を旅していくというシンプルな導入を最後まで貫いてほしかったです。

「バイオショック」のように「大枠の物語はムービーや劇中の会話でわかるから、補足はテキストや音声ログをみてね」というスタンスですが、本当に物語を骨の髄まで知りたいプレイヤーは、テキストや音声ログを探す作業に追われます。ゲームが進めば自動的に取得でよかったのでは?と疑問に感じます。

(ボイスログによるストーリーテリングは、リアルタイムのゲームプレイを妨げませんが、何かトラブルが生じた時への対応力が弱く、逆にストーリーの理解を難しくさせます)

(会話はスキップできるのに、音声データはスキップできません。一応メニューから全文を読めるような機能はあります)


戦闘について、新作にしてはよく作り込まれており、FPSを作ったゲリラゲームズらしいアプローチも見られます。

(属性の矢をつくって、弱点部位に打ちつづけるってことが理想ですけど、罠をはる時間も狙う時間も後半になるにつれて、少なくなるのでこうした安置から地道に削って、遠距離攻撃は岩場でやり過ごすことが増えました。難易度をさげて、試行錯誤しながら慣れたら難易度をあげたほうが楽しめたかも)

矢を大量に保持して、前線に突っ込んでヘッドショットを狙いまくるランボープレイもよし

隠密して、草むらに隠れてステルスキルで着実に数を減らすもよし

 

(ステルスゲームとしての質がなまじ高いばかりに、狩りゲームとしての面白さを見出す必要性が亡くなっている気もします。ヘッドショットで確実に一撃で倒せないと、やきもきするし)

トラップを張り巡らして、まとめて葬るもよし

フォーカスによりHITMANのインスティンクトのように壁の向こうの敵も見えるので、ステルスプレイがやりやすいです。敵がこちらを察知するにも段階があって、いきなりばれて集中砲火を浴びるという理不尽なケースは少ないです。ただ、山賊であっても一人が気づけばみな、同調して気づくのは海外ゲームのよくあること・・・

ただ、選択肢が多いゆえにクリアしてから「こんなクリア方法があったんだ~」と気づかされる場面が多いです。ノーマルでも効果的な戦い方や敵の弱点をうまくつかないと長期戦になることはおおく、後半のクエストは物陰に隠れながらのチキンプレイに徹しました。これもオープンワールドらしい戦い方。

ちなみに難易度は細かく、丁寧に設定されており、難易度ストーリーだとアーロイはほぼ無敵です(笑)

(パルクールもあり。でも苦手な人にとってはストレス)

 

結論 オープンワールドというジャンルの最大公約数

総括ですが、ストーリー、戦闘、システムは不便なところが特になくすべて80点以上という面白さではあります。

一方で、オープンワールドがあまりにも細分化され、ユーザビリティの高い試みがすべて取り込まれているのですが、このゲームならではの面白さが見出せなかったり、結局メインのためだけのサブクエストの役割しか感じられない。

メインはラストは素晴らしいですけど、途中まではほぼお使いで、主人公が自立していくストーリーのダイナミズムに欠けるというあっさり感が良くも悪くも、洋ゲーのAAAというところです。

冒頭の比較に戻りますが、ゼルダのようにサブクエストも、メインクエストも関係ないけど岩場の向こうを探索したくなるという意欲は湧かなかったのです。

ホライゾンも、今までの海外産オープンワールドのシステムを簡略化させており、あえてすべと説明しきらず、プレイヤーが体感的にゲームのルールを覚えていく、という導線は非常にうまいです。だから多くのプレイヤーが、「自分がこの世界でうまく生きていけている」という快感につながっているのだろうと思います。

ひねくれた考えですが、うまく作りすぎて「オープンワールドはこのような形式を作れば、成功する」という答えを突き付けられたような感じがします。

これから秋にかけて、スパイダーマン、RDR2と大作オープンワールドを遊ぶ予定です。

(ちょっとこれは楽しみすぎます)

 

PS4のオープンワールド、アクションゲームを中心にいろいろレビューしているので、よろしければ参考にしてみてください。