プレイしてから、ちょくちょく遊んでいるグランツーリスモ7。先日、33時間に及ぶオンラインメンテナンスが行われ、オンラインにつながらなければ、基本モードも遊べないグランツーリスモ7において、多くの不満が飛び交いました。
さらに、レースクリア後のリワード(報酬、お金)が減額されたことにより、一部ユーザーの不満が爆発。ネット上ではレビューサイトをはじめ、多くの賛否両論が飛び交うことになりました。
これを重く見た、運営側が、まずは1億クレジットの配布と、4月上旬にゲームシステムを増やしたり、リワードを増やす利便性を向上させるアプデを予告する真摯な対応をとることで、炎上に似た騒動はおさまりました。
かなり長文になりましたが、今回はこの騒動について、グランツーリスモ7の所有者で、いろんなゲームを遊んできた筆者が思うことを語っていきます。
このブログでは、ゲームの最新情報やレビューを行っています。
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グランツーリスモ7 リワードについて
グランツーリスモ7は、レースで高順位をおさめたり、特定のミッションをクリアすることで、クレジットというゲーム内通貨を取得することができます。
そのクレジットがどれだけ手に入るかというのは、リワードになります。
クレジットを使って、中古ショップや、スポーツカーショップ、レジェンドカーショップなどで世界中の車を購入して、コレクションしていくことが主な目的になっています。
車の金額は、グランツーリスモの生みの親の山内一典氏が説明するように、現実の車の価格にある程度、即したものになっています。
例えば、現実でも高級車のフェラーリやNSXはかなり高額になります。
クレジットを取得する方法は、他にもPSストアで、金額を払うことで、直接リワードを買うことができます。
参考までに、2200円払えば、2億クレジットが手に入ります。2億クレジットもあれば、購入できる車に困らないと思うわけですが、本作ではレジェンドカーというビンテージものの超高額な車も販売されており、こちらが18億を超える代物になります。
つまり、実際のお金で高額な車を買おうとすると、ソフトの金額を超えてしまうのです。
これは、極端な例ですが、あたかも、グランツーリスモが課金で儲けようとしているのでは?という憶測が飛び交っていました。
グランツーリスモ7 フルプライスソフトの課金は悪なのか?
過去にも、ジョジョのオールスターバトルで、フルプライス作品にも拘わらず、スタミナ制を導入し、キャラクターで「無料で遊べちまうんだ」というセリフで、ネットでも批判の的になりました。
グランツーリスモ7の課金に関しては、時間のかかるクレジット稼ぎを短縮することを目的としたものになります。
近年のRPGだと、女神転生やテイルズシリーズなどは、経験値やゲーム内通貨をダウンロードコンテンツにすることが増えています。
発売されるゲームの量、種類、1本あたりにかかるプレイ時間が膨大になったため、時間をかけて遊ぶというスタイルだけでは、やっていけないプレイヤー(特に社会人)も多くなりました。
つまり、需要と供給によって、時短のための有料ダウンロードコンテンツが現れたということです。
さらにいえば、ガチャシステムではなく、特定の金額を払えば絶対に車は入手できます。
グランツーリスモプレイヤーは、お金はあるが、時間はないという年齢層も多いため、需要と供給はマッチしていると考えられます。
そもそも、今のPS5の作品は開発費が右肩が上がりなのに、ソフトの価格はほぼ変わっていないので、「ソフトの価格だけで満足できる作品を作れ」と注文するのは、あまりにも酷な話だなと、私もプレイヤーながら思います。
グランツーリスモ7が初動で失敗してしまったこと
今回のメンテナンスは、33時間という時間と、オンラインのラグの調整などを挟みつつ、迅速にアップデートはしたものの、結果としてリワード減少というユーザーに損な内容に映ってしまったことが、マイナスです。
時短のための有料ダウンロードコンテンツは構わないのですが、過去作に実装されていた、イベントレースや期間限定でリワード増加や、車を売却できるという機能よりも先に、リワード調整を行ったことがユーザーの反感を買いました。
また、メンテナンス後には、クレジットを効率よく取得できる同じレースばかり遊ばれることを防ぎたかったという目的があったようですが、結局別の効率のよいレースがネットで情報共有されるので、あまり意味のない対応だったように思われます。
さらに中古車やレジェンドカーは一生ショップに並んでいるわけではなく、期間限定で販売されていることもあり、お金を払わなければならないという心理を生んでいる点も批判されていました。
そもそも、グランツーリスモ7は世に出たばかりで、過去作の比較は一概にできないものの、基本はレースをし続けて車を集めるというゲーム性であり、そのゲーム性に作業感を覚えて、つまらないと思うプレイヤーが増えたことが、一番の問題点だったと思います。
確かに、上述のように開発側に全く問題がなかったとはいいません。
ただ、「そこまでしてほしいレジェンドカーってあるかな?」と思いました。
もちろん、全車両コンプリートしたいぜという人は納得しないでしょう。またゲームはフィクションでバーチャルな空間をひたすら遊ぶのだから、現実の金額にあわせて作業を続けさせるのはいかがなものか?という意見もわかります。
しかし、とりあえずゲームを進めて手に入った車だけで、レースを考えたり。非力な車ばかりでもチューニングして強くして、順位をあげたりという不便だからこそ、得られる楽しさというものもあります。
私は今回の1億クレジット配布で、NSXやフェラーリを買えてかなり満足しています。チューニングも気を遣わずに払えるようになりました。
4月上旬に一気にゲームのシステムがかわるアップデートが控えているため、いまグランツーリスモ7を遊ぶことは賢明ではないかもしれませんが、今しかできない遊びもありますね。
いろいろゲームを遊んできましたが、少なくともこんな短期間でネットで議論がかわされて、それに対して、運営が迅速に対応策を出してきた例はなかったと記憶しています。
それだけ、グランツーリスモという作品は、大人が真剣につくり、遊ぶ大人も真剣にゲームに対して向き合っている人が多い作品だなと思います。
無理やりきれいにまとめた感じはありますが、私はしばらく、グランツーリスモ7を売らずに、のんびりと遊んでいきたいと思いますので、開発陣の方々は、ご無理をなさらずに、頑張っていただきたいと思います。
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