リハックの新しい動画で、経済ジャーナリストとして有名な後藤達也氏と、ネットで「逆神」として有名な岐阜暴威さんの対談があったので
投資家として2人の対談をみた感想と、考えるべきことをまとめてみました。
こちらの動画、前編と後編があるのですが、内容の差がものすごくあるというわけではなく、どちらか一方をみても学びになるところがあります。
岐阜暴威さんとは何者なのか?
岐阜暴威さんは、現在定職についておらず、投資活動を軸に、youtubeのライブや講演、アフィリエイトなどで月35~40万ほどの収入を得ている方です。
自分の投資に対する損益だけでなく、youtubeの収益も惜しげなく公開するスタイル。
そのために、ネットでも結構たたかれていたり、他人の不幸を喜ぶ人のターゲットにされることもあるのですが、東京に出たときはご飯をごちそうになるなど、有名になってメリットになることの方が多いみたいです。
現在39歳で、2006年なんと21歳のころから投資をされており、ライブドアショック、リーマンショック、アベノミクスなどを経験された、まさに投資の生き証人。
ガンホー、mixiなどスマホゲーの台頭にのり、最高4600万まで金融資産を伸ばすも、かなりリスクの高いレバレッジや信用取引をしたことが、たたり今年は1800万まで資産を減らしている。
岐阜暴威さんはなぜ逆神と呼ばれるのか?
逆神とは、立てた予想がことごとく外れる。特に相場だと上がる、下がるの2択が基本のため、その逆をすればおくりびとということで、逆にありがたく使われる言葉になっている。
投資youtuberであれば、岐阜暴威さんだけでなく、まとめサイトで成り上がったオレ的ゲーム速報JINさんも逆神といわれている。
彼らの特徴として、投資チャンネルとして名をあげる、資金が少ない中で増やしていく過程では、爆勝ちしたり、資金を増やしているが、かなり資金が増えるようになると、負けがこむようになって、その負け額が大きくなって、一般、メディアに注目されるようになるという共通点がある。
一般の思考からすれば、金融資産が少ないうちは、レバレッジの高い投資や、インデックスではなく個別株で2倍、3倍を狙うというやや投機的な運用も考えられるが
資産が5000万、1億と膨れ上がった場合は、一部の資金は金や、高配当で大企業といった比較的安全な運用にするという考え方をする。たぶん僕がそうなったらそうしたい。
しかし、岐阜暴威さんは4600万が手元にあったときも、投機的な運用を続けていたようだ。
ただ、まだyouubeで不安定ながらもサラリーマンの月収レベルを稼げていることや、1800万の金融資産がある。
なんといっても「岐阜暴威」という知名度という、他人では簡単に手に入らない資産をお持ちなのだ。
余談だが、このリハック公開タイミングで、日銀の利上げによって、日経平均株価が暴落しており、あらゆる面で、岐阜さんもっているなとおもった(笑)
リハック 岐阜暴威×後藤達也から考える損切の難しさ
リハックを通しでみて、2つ重要なことを感じた
1つは損切の難しさだ。よく投資の世界ではエントリー(入金、投資)は誰でもできるが、利確、損切は非常に困難を極める。
その利確が果たして適切なのか?損切をする必要があるのか。
良くいわれるのは、徹底したルールを設けて、機械的に5%さがったら損切するように逆指値をいれたりすることだが、岐阜暴威さんは逆指値ラインを勝手にかえていった結果、含み損を増やしたらしい。
一見、愚かな行為にみえるが、ボラティリティの激しい相場であれば、また浮上するかもしれないという期待を持ってしまうし、多額の含み損を受け入れるというのは、かなりの心理的負荷を伴う。
また岐阜暴威さんの損切が難しくなっている要因として、「チャートでしか判断していない」ということになる。
岐阜暴威さんが最近投資されているのは、日経平均や原油といった指標であるため、対象が曖昧かつ膨大なものであると売るときの根拠が難しくなる。
たとえば、これが個別株であれば、「この企業の業績や状況はここが限界だから売ろう」という判断もしやすくなる。
私もパンデミックの時に、ZOOMをかなり購入したが、買ったところがまさに天井で暴落。ZOOMと同種のサービスが起こっていたことや、まだ世の中は完全なビデオ会議に移行できていないし、それしか強みが感じられなかったため、なくなく撤退した。
かなりの含み損を背負ったが、いい経験になった。
リハック 岐阜暴威×後藤達也から考える 積立投資はなぜ必要
リハック内でよく語られたのが、後藤氏が岐阜さんに損切して、積立に切り替えたらどうかという提案だった。
岐阜暴威さんは、個人事業主でもあるので税を補填できるiDeCoに魅力を感じていた。
iDeCoは税優遇がメリットなのだが、簡単に引き出せないというかなりのデメリットもある。
私は主に積立NISAをやっており、積立NISAの枠以外でインデックス投資はしていない。
本来、機械的に積立NISAで満額投資した以降の余剰資金も含めて、20%の利益はとられるとしても、特定口座でインデックスを継続する方が賢いかもしれない。
しかし、インデックスで賢く投資しているからこそ、一方でじぶんの予想で上昇をあてたいという、ある種の賭博欲があるため、同時に個別株も買っているし、実際に大きな含み益を得る場合もある。
個別株で上昇したときの喜びというのは、ジャンキーに聞こえるが格別なもので、全能感が働き、脳にかなりの幸福物質が運ばれる気がする。
たぶん、岐阜暴威さんもその時の喜びなどが影響しているのかも。
印象的だったのは、岐阜暴威さんは人生をかけて、投資で失った3000万を取り戻すことがテーマといわれている。
多分今の知名度を利用して、のんびり旅行したり、おいしいご飯を食べるという幸せもあると思うが。
ただ、後藤さんと岐阜さんの対談は、多くの投資家に響く内容だったし、岐阜さんの人柄も素晴らしいものを感じた。
最近は、リハックもバチバチの朝生のような対談も多かったから、中にはこうした議論もまた見たいなと思う。