メタクエストと代表するアクションアドベンチャー作品をクリアしました
今回はアスガルドラース2について、数少ないクリア後のレビューをしっかりしていきたいと思います。
メタクエスト2.3が気になる方はもちろん、2024年時点でも数少ないフルプライス作品でメインクリアだけでも、30時間以上を必要とする作品です。
過去にファーストインプレッションレビューを書いており、そちらと被る内容もありますが、こちらのレビューが決定版となります。
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アスガルドラース2をクリアした感想 メタクエストに新しいスタンダードをもたらした
アスガルドラース2は2023年12月15日に発売。メタクエストでしか遊ぶことができず、1作目と異なり、PCVRではないです。
メタクエスト3の早期購入特典として、容量に関係なく、製品版を無料でダウンロードすることが可能でした。
ゲームに関して
近距離、遠距離の戦闘、グラップリング、壁走りのパルクール、硬派で奥深い謎解き、神話をベースとした重厚な世界観
本作の特筆点として、VRゲームとしての体感の面白さ、入り口となる作品でありながら、一本のゲームとしてボリューム、やり込みが他の据え置き作品と遜色ない点です。
例えば、PS5ならアストロプレイルームという簡単なアクションゲームがついており、PS5のコントローラーの性能を十二分に体験させてくれるゲームでした。しかしボリュームという点ではやや物足りないです。
メタクエスト3にアスガルドラース2がついているということは、PS5でいえば、ゴッドオブウォー、switchで言えばブレスオブザワイルド、XBOXでいえば、スターフィールドがついてくるぐらいの衝撃なのです。
さらに、VRゲームはオキュラスクエストの時代から3年以上の積み重ねた年月があるため、非常にクオリティが高いのです。
エジプト、火山、アヌビスの死の世界と様々な世界、ロケーションが存在し、半オープンワールドといえる広大な世界が広がります。
メインクエストのみならず、サイドクエストも充実、釣りをしたり、だらだらと遊んだり、従者に乗って、各地をのんびり走り回ることもできます。
本作はゼルダのような、1つのジャンルに固定できないぐらいに豊富な戦闘手段、膨大な謎解きとまさにゲーマーにとってやりごたえのある作品となっています。
間違いなく、現在メタクエストで最も遊ぶべき作品の1つであり、メタクエストで今後1人用のフルプライス作品が出ると、比較対象にされるでしょう。
アスガルドラース2 4人の英雄による個性的な戦闘と謎解き
アスガルドラース2は、新米の神だったが、北欧神話のロキに裏切られてしまった主人公が、行く先で出会う人間に憑依して、その人間のやりたいことを達成させて、ロキを探すというのがメインストーリーです。
人間は英雄と呼ばれ、英雄は4人います
1人目の英雄(男)
剣と斧を使う。斧も剣も投擲して遠距離から攻撃することも可能。斧はゲームを進めると空中で一度とめて、攻撃方向を変えることができる。剣は鞭のようにしならせることが可能で、グラップリングして空中を移動できる
2人目の英雄(女)
(ハーブがメインウエポンであり、遠距離攻撃としてたたけて、気持ちいいというのはすごい発見)
憑依先は女性で、両手がうろこような半人半獣のような見た目。武器も動物が武器化したようなユニークなもの。(トカゲ剣など)
1人目とは打って変わって、遠距離で強力なハーブを使う。ハーブをかまえて、弾がたまり、それをはじくと敵方向に強烈な遠距離攻撃を繰り出す。またクラゲの投擲物を地面に設置すると、敵を感知したら自動で攻撃してくれる。
ダンジョンでは水の妖精をハーブで誘導して、仕掛けを解くことが多い。
3人目の英雄(女)
舞台は火山に移り、3人目の英雄は弓をメインとして使う。弓を構え続けると腕がいたくなる…
矢は、通常、反射、3連方向にはなてる矢と存在し、謎解きや戦闘では使い分ける。
爆弾や光を反射する盾などもあるが、弓矢だけでもかなり強力な攻撃手段になる。
4人目の英雄(男)
死人?頭部を切り離して敵にあてると生命を吸い取ることが可能。
数珠はグラップリングや遠距離攻撃もできるが、横と縦に引き延ばすとそれぞれポータルとなって、ポータルを2つつくるとそれぞれ行き来できる。自分だけでなく投擲した武器もポータル間で移動できる
メイン武器は杖になっており、敵と戦闘することで遠距離攻撃もできる
最後の英雄だけあって、複雑な能力をもっているが、他3人のシステムを合体させたような強さを持っている
それぞれ、かなり個性的で面白く、英雄が変わるだけでまるで別ゲーになります。
欠点としては、チュートリアル的な意味合いのある最初の英雄、アブラクサスはたぶん5~10時間ぐらいクリアに時間がかかるのですが、最後の英雄になると2~3時間ぐらいでクリア可能になります。
ダンジョンの数や謎解きの濃密さが、明らかに後半の英雄になるほどにトーンダウンして、後半の英雄は戦闘メインになります。
謎解きとしてのアスガルドラースの本領は1人目、2人目の英雄にありますね。
アスガルドラース2 課題と問題点
アスガルドラース2がメタクエスト最高峰の作品であることは間違いないのですが、問題点も多く、個人的な点数は80点後半から90点前半。では90点中盤に行くためには何が必要かをまとめていきます。
戦闘
戦闘については、難易度をイージーにしたのですが、ノーマルだとアーマーがなくいなったらあっという間にゲームオーバーになるという結構しんどい難易度でした。
戦闘の直前にオートセーブがあるわけではなく、チェックポイントは1~2個しかけをといたり、障害物を乗り越えてから戦闘というのもあって、そこでゲームオーバーになるとかなりしんどい思いをしました。
遠距離攻撃の駆け引きや迫力は非常に面白いのですが、近接戦闘はVRゲーム特有のめちゃくちゃなチャンバラになることが多く、敵との距離感がわかりにくく、あまり面白いと感じられませんでした。
謎解き
謎解きはおおむね面白いのですが、一部、星座を線でつなぎあわせる謎解きがありまして、同じルートを往復してはいけないのですが、これが面倒で何度もでてくるので、うんざりしました。
謎解きへの不満はそれぐらいで、難しかったので海外プレイヤーの攻略動画を一部参考にしていたのですが
似たような謎解きが少なく、常に新鮮な気持ちで遊ぶことができました。ここは最近遊んだアクションアドベンチャーの中では屈指の出来でした。
しかしながら、ボリュームが半端ないので、リプレイ性にたけているとはいいがたいです。
エラー落ちとバグ ホルスバグ
(ここから全く進まず、慌てる筆者)
第一印象でも語りましたが、プレイ中に突然ゲームが落ちてしまうことが何度かありました。
PS5の場合は、エラー落ちを報告することができて、間接的に企業がソフトをアップデートする場合のデータになると思われますが、メタクエスト3はそのような対応策は見られませんでした。
アスガルドラース2はかなりグラフィックに力を入れており、重たい作品なので、起動してはじまるまでに2~3分はかかります。
これがクリアまでに5回ぐらいあったので、気になりました。
次にこれは解決策を知らないと致命的なバグ。
ホルスバグです。
第2のボス、ソベクを倒して、マアトストーンを入手して、ホルスに渡すのですが、渡したと思ったら、ホルスに石が吸い込まれ、ホルスが手を動かして、石をくれくれポーズを継続、このまま進みません。
解決策として、クエスト3の本体言語を英語にします。するとアスガルドラース2も英語言語になって、そうなるとフラグが進むように…
なんでこうなったのでしょうか・・・これを知らないと一生懸命すすんだ20時間が水の泡になるところでした。
Twitterで教えていただいたプレイヤーの方に、この場を借りて、お礼申し上げます。
ということで、このホルスバグでかなり減点しています。
アスガルドラース2はかなりゲーマー向けのVR作品である
これはメリットでもデメリットでもあるのですが、アスガルドラース2はかなりゲーマー向きの作品です。
戦闘の難易度イージーにしても、やられるときは簡単にやられてしまいます。サブクエストや装備の強化などをしっかりやったほうがいいです。
難易度を下げても、謎解きや移動の難易度は下がりません。
終盤になると、制限時間以内に、壁を登って、針やのこぎりのトラップをかわしてすすむ試練があり、ミスは数回は許されるのですが、制限時間が結構厳しく、ゲームに慣れない人はたぶんクリアが難しいです。
(上としたの障害物をとめて、壁はしりする必要があり、それを制限時間以内に素早くやる必要がある)
投擲に関しても、投擲の精度が素晴らしい作品ですが、投擲のタイミングがシビアに求められるシーンがかなり多いです。
そして、最後に、従者のいのししに虫を食べさせて粘着液をはきだして、刃物をとめる仕掛けがあるのですが、刃物をとめるタイミングがシビアで、上下にしっかりとめる必要があり、ここの仕掛けの難しさは正直、驚嘆しました。
VRでモーションコントローラーの操作は、ボタンの操作に比べて動作を起こす分、ラグがあるのですが、ボタン操作レベルのシビアな仕掛けがいくつかあるのが、問題だと思われました。
(ボールを引っ張って飛ばして目標にあてるのですが、目標が動き続けることを計算しなければいけない)
あと、VRゲームをある程度遊んでいる筆者ですが、グラップリングによって頭が引っ張られる感じがあり、1~2時間でかなり疲労がたまる作品でもあります。
ボリュームがすごいことと、短時間プレイが基本になるためこれ一本で半月から一か月は遊べると思います。
今までのVRゲームが、スポーティーな作品、謎解きな作品、リズムゲー、といったどちらかといえば、短時間で刺激を求めるライトユーザー向けの作品が多かったため、腰を据えてどっしりと構えるタイプの作品になります。
バイオハザード4、アサシンクリードと今後もフルプライスレベルのボリューミーなVRゲームが話題になればと思います。
総評 アスガルドラース2はメタクエストを持っている人ならば絶対にプレイしたほうがいい作品
いくつか、見過ごせない粗や不快なポイントがないわけではないですが
アスガルドラース2は、メタクエスト2,3を所持しているならば、絶対にプレイしなければならない作品です。
アクションも豊富で、クライミング、戦闘、宝箱をあける所作までも結構気持ちいです。
ゲームとしてのクオリティもさることながら、遊びとしてのバラエティの豊富さも素晴らしく
30時間以上のゲームプレイ時間の中には2~30分おきに新しいシステムや、武器の特性、謎解きの仕掛けが表れて、常に刺激のあるプレイ体験ができました。
この点が素晴らしく、最近の作品はボリュームはあるけど、繰り返しの作業を強いることが増えていたので、アスガルドラース2は、私のように最近のゲームに飽きた人ほど、遊んでほしい作品です。
今までのVRゲームは、一人称で実際に動かすから面白い作品というものが多く、価格帯も2~3000円台で、小粒な作品が多い印象でした。
一方で、アスガルドラース2はそのまま、コントローラーで据え置き作品として移植されても納得できるほどのクオリティで、VRゲームの可能性を感じさせる作品です。
メタクエスト3 代表作であり最高傑作 アスガルドラース2「Asgard’s Wrath 2」 序盤10時間プレイレビュー