1000円で配信されることになったサムライスピリッツ零スペシャル 描写が演出として受け入れられた時代

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サムライスピリッツ・・・・・SNKが誇る人気格闘ゲームシリーズの一つ。KOF、餓狼伝説に並ぶ長寿シリーズになっている。

2008年のサムライスピリッツ閃を最後にアーケード、家庭用の新作は滞っていた。

しかしそれから約10年の月日を経て、サムライスピリッツ史上最も対戦バランスの良いといわれている
「サムライスピリッツ零スペシャル」(以下零スペ)がSNK公認、移植担当は月華の剣士2、餓狼MOWなどを担当したCode Mysticsという眼鏡をかけた二人の男性がヨガポーズをしているという経緯が不明なロゴを使用している会社によってPS4とPSVITAで移植された。クロスバイにも対応しているが、価格は1000円とプレミアム価格がついているレアゲーなだけに驚きのプライスといっていいだろう。

格闘ゲームもSTGと同様、アーケードの絶頂期があり、ファンが移植を待ちに待ったが移植されず、完璧な移植ではなかったことでプレミア化されるが、ネットなどの根強い要望により復活というパターンがよく見られる。格闘ゲームでいえばカプコンの「ジョジョの奇妙な冒険」がその代表格といえる。

ちなみにこの零スぺはかなりいわくつきの作品だ。

後の女の子だけが暴れまわり初心者でも親しみやすいコンボゲーとして新規参入としては異例の評価をされた「アルカナハート」を開発した悠紀エンタープライズが開発を担当。当時すでにSNKは倒産してプレイモアになっていた。

SNKプレイモアは「芋屋」と言われ、SNKの黒歴史的な冷やかしをされることも多いが、KOF2002、Ⅺ、13(変換できなかった・・・・・)とバランスや演出も含めて評価された作品も多く残っている。僕が学生時代の時はすでにプレイモアになっていたが、現在のように一つ一つの作品を単品でダウンロード販売するのではなく、まとめてPS2に収録してアーカイブス的な楽しみが低価格でできた。最近どうもそういったレトロゲームのコレクション志向が薄れているような気がしてならない。

といってもパチンコ、パチスロ事業へ本格的に傾いたり、スイッチの原型ともいわれるゲーム事業最後の希望とされたNEOGEOXも権利関係で頓挫してゲームファンの反感を大いに買った。(NEOGEOXで零スぺリリースの期待もされていた)

何はともあれ、現在のSNKは中国資本によって「本来持っていたゲームコンテンツを磨き上げよう」という方向に立ち戻ってKOF14もまずまずの評判を得ている。

そんな中で、NEOGEO最後の作品としてサムスピの中でも最高バランスを誇っていた零スぺは絶命奥義というモータルコンバットのフェイタリティにあたるトドメ技の残虐描写により元のROMがバグのはいった規制状態となり、アーケードそのままの作品を遊ぶため4万をつぎ込んだファンの怒りを買い、最高傑作と謳われながらPS2の六番勝負で収録されないという「コレジャナイ」感を抱かせる結果となった。

とどのつまり、格闘ゲームファン待望の移植であり、僕なんかがいわずとも多くのファンが待ちに待ったとブログで熱量一杯に記事を書いているのだ。

ちなみに偉そうに語っているが筆者は初代と閃しかプレイしたことがない。

初代はアンチストリートファイターとして製作され、通常技の重要性と必殺技は魅せ程度で出がかりが遅く、発生後の隙が大きいためいかに通常技のけん制と決め技を織り交ぜるかで対戦ツールとして誰もが簡単に駆け引きをたのしめるゲーム性だった。

(強斬りを決めた時のヒットストップとゲージがごっそり減る瞬間は格別)

閃に関しては日本国外版でハードも国内版だとロックがかかる仕様となっている。3D化されグラフィックやゲーム性が劣化ソウルキャリバーと揶揄されることもあるが、あいての軸移動をすかって横強斬りを決めた時の爽快感は格別。技の迫力は元2D格闘ゲームにしては地味だが、空中コンボも簡単で初心者でも楽しめるというサムスピならではのコンセプトは守られている。ちなみにキャラは残念なキャラがおおいが、BGMは秀逸。

さて、その中で零スぺを遊んでみる。

この手の異色作によくあるメインメニューがあってそこからゲームを起動するというタイプ。メインメニューでは難易度や画面の比率、残酷描写のレベルを変更することが可能。

(2000年初頭の作品なので難易度を落とせばしっかりCPUの反応速度も落ちる)

(プラクティス時はキャラセレじゃなく名前だけで選択したり、対戦はアーケード使用終わった後も敗者が乱入する必要があったり、やや不便なところも目立つ)

レアゲームであることを利用してマニアックなゲームセンターではあえて設置されることも多い本作だが、元の難易度はかなり難しい。お祭り的な作品ということでボスに進むにつれて難易度が緩やかに上昇するのではなくキャラによって特定のアルゴリズムに基づいて必殺技、通常技をCPUが降ってくる。もちろん対空攻撃はSNKらしく鬼。投げキャラは投げを狙い、強攻撃が強いキャラは技をふることを意識している。理不尽に感じるところもあるが対人戦っぽい雰囲気もある。
ちなみに難易度を最低にするとこちらの強攻撃が面白いように当たる。ストレス発散には最適だ。

メインメニューのBGMは零スぺ準拠でデフォルトはキャラセレBGMだが自由に変更できることを売りにしている。裏を返せばそれ以外に特徴がかなり乏しい。

ボタン変更もよく使用するCDがなかったりとかゆいところに手が届かない。同時押しを多用しながら反応がやや鈍い作品なだけに。

実際にプレイしてとりあえずシリーズ通しての看板キャラの覇王丸を選んでみよう。

うーん、やっぱり強斬りを当てた時の爽快感は格別なものだ。

零から導入された剣気ゲージというシステムが面白く、体力下にある黄色いゲージで攻撃をすると減少し、何もしないと回復していく。剣気ゲージがたまった状態で強斬りをあてると相手に大ダメージを与えられる。サムスピの代名詞といえる怒り状態になると剣気ゲージの最大値もあがり、キャラによって防御力の概念があるため7~8割を一気に奪うこともできる。
攻めどころを考えさせるいいシステムだ。

残酷描写についてだが、演出と割り切ってしまうと見せ方に幅があって、同じ攻撃でフィニッシュしてもフィニッシュシーンが異なるので単調になりがちなアーケードモードに刺激を与える要素になっている。絶命奥義も発動条件が相手の体力が残りわずかでラウンド残り1、怒り爆発、特定のコマンド入力とシビアで「今回は決めきれるかな?」というエッセンスになっている。

(絶命奥義もネガティブなグロテスクばかりを押し付けるものだけではなくキャラクター性を高めている演出特化の技も存在する)

モータルコンバットの場合は相手を完全にKOしてから特定のコマンドを入力して決めるかどうかの選択肢が勝利者にある。こちらも最後はアッパーで吹っ飛ばしてしめるもよし、足払いでひそかに終わらせるもよし、放置して倒れる姿を見ているのもよし。

(命のやり取りがサムスピの醍醐味の一つ)

格闘ゲームなので倒し方ややられ方に工夫を見せるのは絶対ではないが、プレイヤーを退屈させない手法としては十分にありだと思う。


(血しぶきを浴びた場合、勝利ポーズをとらず静止しているのがすこしぞっとする)

(勝利画面の絵の素晴らしさも本作の魅力)

モータルコンバット シングルプレイとアバウトに着目した格闘ゲームの楽しみ方

絶命奥義は一部の奇天烈な技が先行して=グロテスクというレッテルがはられているが、多くはキャラクターのアイデンティティといえる要素をふんだんに活用しているもので、格好いいキメ技であることが多数。

様々なハードルを越えて、ちゃんとアーケードの演出を継承した家庭用が発売されたことをまず祝福したい。CEROの存在で発売禁止になった海外のゲームは数多くあれど、着実にゲームにおける残酷描写はプレイヤー側がしっかり割り切って演出として受けれているという認知が広まっている。