ノンアルコール産業をゼロから作り直す キリンの自信作 ゼロイチを一缶真剣に飲んでみた

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今回は4月11日に発売されたばかりのキリン「零ICHI」(以下ゼロイチ)を紹介。

すでに定番商品が固まって、動きの少なかったノンアルコールビールをもう一段階上に格上げしようと試み、キリンのアイデンティティである一番搾り製法をノンアルコールにも活用して、さらにビールの味わいに近づける商品となった。

そのコンセプトが指し示す通り、カロリーや糖質、プリン体は完全にゼロになっているわけではない。
そして人口着色料、甘味料、苦味量を全く使用していない。

それでいて価格はアサヒスーパードライやオールフリーより高いということもない。何かプレミアムな価格帯のノンアルコールビールとかでないかな?

最近、またアルコールへの耐性がそこなわれてしまってかなりご無沙汰となっており、毎日のようにオールフリーを飲む日々が続いている。そのため、主にオールフリーとの比較なることをご了承いただきたい。

まず外観はアルコールゼロが控えめに掲載されていて、そこを隠すとあたかもキリンビールの新商品(に間違いないけど)に見える。

色合いは真っ白というより少し濁った白で、下には麦の絵が描かれている。麦汁をしっかり使いビール本来の味わいを目指したというコンセプトが示されている。

アルコールゼロの商品はアルコールがないことを売りにしているためそこだけを大きく掲載しすぎて缶のデザインはややチープに見えてしまうという弱点があった。まるであえてノンアルコールを選んでますよとアピールするような印象をまわりに与えているようで、ドライゼロのように元のビール飲料のデザインそのままを代用したケースがあまりなかった。

毎日飲むからこそ、デザインにもこだわってほしい、社運をかけるほどのムーブメントを起こすようなノンアルコールビールを再び目指してほしい。

さて、飲んだ感想。今回はあえて変なイメージをつけないようにコップにビールをうつさず色合いを確かめないまま飲んでみた。

僕もたま~~~にアルコール入りのビールを飲むのだが、苦味は抑えられているものの、酸味や飲み干すときに発生する特有の麦の風味はよく再現できていると思う。特に酸味はのみはじめから飲み終わりまでずっと残り続け、飲みやすいオールフリーに比べると味わいに変化のある飲料水に仕上がっている。

ビールが好きでたまらない人にとっては「本物に近づいた」「まだまだ変な後味が残る」という意見が分かれそうだがオールフリーよりはかなりビールに近い飲料になっている。

ただキリンの調査では4人に1人がノンアルコールビールに不満を持っているということで本商品の開発が始まったらしいが、裏を返せば4人に3人もの人がノンアルコールビールに大きな不満を抱いていないということになる。

かくいう僕は普通のアルコールビールより慣れてしまった分、オールフリーの方がおいしいとさえ思える。特にこういった味わいが好きというわけではなく、ベースは「ビール風味の炭酸水」というコンセプトを気に入っているからだ。

ビールの苦み、甘味、酸味や麦の風味は適切なおつまみや環境を選べばたまらなく風味豊かなものになるが、逆に単純な油ものや焼肉と組み合わせると食材本来の味わいを損なうことに繋がる。オールフリーはこれといった特徴的な旨味が少ない分、余計な雑味も少ないため食料の味わいを損なうことなく、口にたまった油分や脂肪分を炭酸で吹っ飛ばして爽快な後味を与える。

だから普段ビールを飲まない僕にとって、ノンアルコールビールはビールの延長線にあるものではなく、ビールとは全く異なった日常生活を支える炭酸水という全く別物な存在になっている。ノンアルコールはこれからも独立した文化や商品として発展を続けていくだろう。

それに比べるとゼロイチは単体で味わったり、何かお刺身と一緒に呑んでみたいと思わせるビールだが日常的に飲もうかな、風呂上がりに呑もうかなという手軽さが少し損なわれているかもしれない。

ゼロイチを呑む際はぜひともキンキンに冷えてやがる状態にして、そこだまりを残さないように一気に飲み干して、麦芽の味わいを探しながら飲んでみるといいかもしれない。

キリンといえば「絶対貰えるキャンペーン」をはじめド派手なキャンペーン攻勢が印象的だが、キャンペーンとゼロイチが絡んで初見さんにどれだけ気に入ってもらえるか?で今後の販売に大きく影響していくのだろう。