2016年 ヘヴィメタルの重鎮Metallicaのライヴ感がここに

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王道のハードロック路線で無数のファンを獲得したものの、自分たちのやりたい攻撃性のあるヘヴィメタルをもう一度見つめなおし、アイデンティティを再度発掘。
そして、この2016年、彼らはスラッシュメタルバンドとしての在り方を僕たちにまざまざと見せつけに新しいアルバムをひっさげた。

スラッシュメタル四天王の頂点にあり、アメリカのロックシーンを大きく変容させたメタリカのニューアルバムが今年の冬直前に堂々の発売。

新曲でありアルバムのファーストソングを飾る「Hardwired」は先行公開されるや否やyoutubeですでに1500万再生を記録している。

リフは過去の作品に比べると非常にシンプルで一つの攻撃的なエッジの効いたリフをひたすら3分間浴びせ続けるという正統派ヘヴィメタル。それでいて曲が進み連れてまるでテンポアップしているように聞きごたえをもたせる業はさすがベテランといったところ。

前作のデスマネで聞こえた「もう1~2パート削除していたら名曲ばかりだった」という反応をしっかりくみ取った。

本作で製作段階でメンバーが「リフのアイデアが無数にあってまとまりきれていない」とコメントしたように初心に立ち返って攻撃性とまとまりのあるリフをしっかり聞かせるというのがコンセプトにあるようだ。前作より8年の期間を要したこともあって2枚組の80分という大ボリュームで先行公開の曲と同様のテンションを最後まで聴き手に維持させることができるかが今から楽しみで仕方ない。

この曲を何度か聞いてからメタリカの過去作の一曲目を比較するように聞いてみた。

確かにデビュー作にも似たシンプルなリフと攻撃的な速度ではあるが、知識と経験があるからこそいろんな技やリズムを取り入れたいとおもう欲求を抑え、無駄なものをそぎ落とした作品に仕上げたあたりがさすがメタリカと言わざるを得ない。

・・・・と思ったら2曲目もアップされていた。

6分と長大だが(でもメタリカなら普通)、ミドルテンポでもマンネリを感じさせないように裏のリフをきっちり刻んで関心をひきつけつつも、メロディアスなリフも披露という今までのメタリカでは聞かれなかった展開が繰り広げられている。デスマネで黄金期の回帰という目標をひとまず終え、新旧ファンへのアピールも一通り終えて自分たちがやりたい曲を純粋に模索し、ジャンルに縛られず自由なスタイルで披露する。それがこのアルバムのコンセプトなのかと感じられた。

昔こそアルバムは通しで聴いてなんぼ。テーマ性を排したアルバムはベストアルバムと変わらないという原理主義的な考えもあったが、一つのアルバムを通しでゆっくりと聞ける時間、精神的余裕もなくなり、現代では音楽を一曲ずつダウンロードがもはや主流なのでアルバムやコンセプトの枠組みに縛られずあらゆるジャンルの曲を包括するアルバムが優れたアルバムという見方もある。メタリカより優れたアルバムや曲を作ってきたバンドは数多くあるが、そういう時代の流れをキャッチする能力の高さがメタリカをスターダムにのしあげた秘訣というのはあえて言うまでもない。

また先行公開に選んだということもあるが、メタリカといえば資料映像や映画の映像をふんだんにつかった凝ったPVを好んで製作するが、現在公開されている2曲はバンドの演奏をシンプルに流すというもので、メタリカが大切にしているライヴ感をストレートに伝えるという意図も感じられる。

全世界のメタルファン待望のメタリカ新作は11月中旬に発売が決定している。レビュワー泣かせともいえる(笑)重厚な内容に仕上がっているが、一人のメタルファンとして現在進行で完成されたメタリカの姿を見守っていきたい。


(映像×メタルのコラボを徹底的に一回やったからこそライヴを徹底的に追求するようなコンセプトにたどり着いたのかもしれない)

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