スタジオシエスタによるヴァルシュトレイの狂飈 5月8日アップデート感想 プレイヤーに有利で爽快感を重視さえすれば面白くなるのか?

スポンサーリンク

XBOXLIVEARCADEでSNKプレイモアよりダウンロード販売され、後にネシカによるアーケード進出、スチーム販売など多くのシューターから高い評価を得た「トラブル☆ウィッチーズ」を世に輩出したスタジオシエスタ。

残念ながら筆者はタイミングを逃して、すでにXBLAでトラブル☆ウィッチーズはダウンロードできなくなっている。
(再ダウンロードは可能とのこと)

そのスタジオシエスタが2015年に放った同人シューティングがヴァルシュトレイの狂飈(きょうひょう)だ。

CAVEがスマホ向けの弾幕ゲームに集中するなか、久しぶりの本格縦スクロール弾幕STG、その実力はいかに?

ちなみに発売後からメーカーより何度も無料のアップデートパッチが配信されており、筆者は5月8の大型アップデート後にプレイしたので、他のレビューと感想に差が出てしまうことをご理解いただきたい。
今回はメインキャラである高槻美穂のアーケード、ストーリーの難易度ノーマルを攻略。他キャラ、難易度も少し触った。
プレイに使用したコントローラーはバッファローから発売されているS〇C形状のUSBコントローラー。十字キーの押し心地が非常によくボタン数も適度に配置されており快適にプレイできた。


(軽量で持ち運び便利で、十字キーの押し心地が柔らかくストレスなく激しいSTGをプレイできる。STG専用というわけではないが、S〇Cを買ってもらえなかった約20年越しのリベンジのようなもの)

同人ショップで購入したのだが、2000円という同人ソフトの中では高価な設定ながらもCD二枚組でうち一枚はサウンドトラック。そして大型ポスターとアップデートディスクが付属するという気合の入りよう。まさに「プロの犯行」すれすれの充実度だった。

女性キャラクターを表現するための絵師、声優もしっかり起用しており、全12ステージのアーケードモードだけでなく、合間のドラマをフルボイスで描くストーリーモードも収録されている。他に二週目にいきなり挑戦できたり、キャラバンシューティングに敬意を表すような数分間ひたすらスコアを稼ぐことを目的としたチャンレジモードも収録されている。

プレイヤーがひたすら爽快感を得られるゲームは是か?

STGは主に敵のパターン、自機の特性をしっかり熟知して攻略していくタイプと自機の圧倒的な戦闘力、攻撃本能を満たしてくれるシステムを活用した爽快なタイプの二つに分かれる。ヴァルシュトレイは完全に後者の作品だ。

メインショットは範囲が狭いが、サブショットが直線レーザー、ホーミング、ミサイルの3つを切り替えながらメインショットと同時に撃っていくことが可能。道中はホーミングさえあれば敵を補足する時間も一瞬でかわしながらサブショットボタンを押すことで蹴散らすことが簡単。ボス戦はボスのダメージ判定部分にミサイルを数発撃ち続けることで、一定のダメージを与えるとボスの弾が消せることからゴリ押しが可能。
もともとメインショットとサブショットは同時に撃ちこめず、サブショットも切り替えではなく上書き方式を想定した難易度であるため、プレイヤーにあまりにも有利な状況だ。

それに拍車をかけるように本作独自のシステムであるバリオンレーザーとクラバスターがある。
バリオンレーザーは専用のゲージが溜まることで放射線状にビームを連打できる。
ちなみにバリオンゲージはバリアも兼ねており、一定量消費することで被弾しても撃墜を避けることが可能。バリオンゲージがない状態で被弾すると一機失う。
ビームで敵を倒すと敵と敵がうった弾が星上のアイテムになって回収することでクラバスターゲージを溜めることができる。

バリオンゲージがなくなると自動的にクラバスターに移行、自機は無敵となって相手に突進して破壊することで莫大なスコアを稼ぐチャンスになる。クラバスターの時間はバリオンレーザーで回収したアイテムの量に比例し、最大5秒間無敵状態を維持できる。

ちなみにバリオンレーザー使用中に被弾するとバリオンレーザーが中断されクラバスターに移行されず、バリオンゲージがぎりぎりまで減った状態で被弾すると1ミスにつながる。ミスとスコアを稼げなくなる二つの緊張感が取れてこれはよくできてる。(ちなみに当初は違う仕様でもともとメーカーサイドはバリオンレーザー中被弾で強制終了をデザインに設計していた)

クラバスターが終わると両方のゲージが空になるが、ホーミングレーザーを適当に当てていくだけで簡単にゲージはMAXになり、再び自分のターンというべき無双状態に入る。

当たって破壊するという概念は、当たってしまえば1ミスというSTGの初心者にとってストレスとなる部分をうまくシステムに落とし込んだものではあるが、弾幕ゲームはすれすれをうまくかわして操作技術の上達を心から楽しむ側面もあるので、もう少し限定的にここぞというときにしか使えないシステムでよかったのではないだろうか?ただ漫然と無敵ボムを打つよりはキーを動かしてところせましと自機を動かせる感覚が楽しかった。

弾幕ゲームであるが、弾幕の表現はCAVEの初期弾幕作品のように小さい丸玉、槍のように尖ったものと種類が少ない。
純粋に弾幕ゲームとしての難易度は当たり判定が小さく、攻撃のためのゲージを減らすことで破壊を免れることができるため、非常に易しい。

アタック、ディフェンスともにプレイヤー寄りにしすぎた難易度調整であり、たまに遊んで爽快感を楽しむというゲーム設計になっている。
12ステージは膨大に聞こえるが、1ステージあたり2~3分程度であっさりとサクサク進む。

筆者もこうした頭を空っぽにしながら、圧倒的な破壊のカタルシスを楽しむSTGは大好物である。前述のようにキャラバンシューティングのようにマップ上のすべての造形を圧倒的な破壊力で壊す爽快感が肝と
なっている。

本作で最も評価したいのは、プレイ中は大量のアイテムと敵、弾があらわれるにも関わらず全く処理落ちがない。ミスにしても攻撃の手ごたえにしてもしっかりと実感できる作りだ。もう少しSEにこだわりがあればもっと気楽に戸棚から取り出してプレイしていたとおもう。

欠点を挙げるとプレイヤー優遇のゲームの結果、ボスの印象が極端に薄く、ゴリ押し可能。そして慣れてしまえばずっとゲージを使いまわして攻撃しつづけることができるため、避ける過程はスキップできてしまえる。そうなると敵の動きや弾の挙動をじっくり会話するように攻略するのではなく、ひたすら造形物を壊すだけでマンネリが非常に速い。

さらに選択できるキャラは多いのだが、バリオンレーザー、クラバスターの表現が一緒。メインショットの攻撃範囲ぐらいしか差がなく細かいスコアを追求しなければ、見た目で選んでくださいというレベルにとどまっている。

ストーリーモードがあるのは凝っているが、声優の演技がたどたどしく感情の抑揚がいまいち。ステージの合間に私語8割、本筋2割ぐらいの会話が流れ、一定数進むと3分ぐらいのモノローグが語られる。12ステージを一気に駆け抜ける本作のテンポの良さを損なっているし、ストーリーの設定も複数のキャラを進めることで判明する手法をとっていると思われるが、進行中に会話したりボス前の反応をもう少し増やすことで、アーケードと違ったプレイ感覚を与えてほしかった。

ネットではトラブル☆ウィッチーズと比較的批判的な意見が多いのだが、頭を空っぽにして高火力の武器をぶっ放しまくる。処理落ちや迷惑な攻撃などプレイヤーがストレスに感じるポイントをしっかり排除しているところに好感が持てる。
器用貧乏さは否めず、「クリムゾンクローバー」のように弾幕のスタンダードを作ってやるんだという気概よりは安定して楽しめる弾幕ゲームで楽しんでもらおうというコンセプトをにおわせる。

クリムゾンクローバー XBLAに是非とも発売されてほしい爽快感MAXの弾幕シューティング

贅沢な不満だが、STGで抑圧と解放をちゃんとプレイヤーに体感させるのは至難の業だと改めて感じさせられた。ボムは本当に我慢しないと使えないと何度も撃墜されて飽きてしまうし、何度もぼんぼん使えると攻略しがいがなくなる。
ヴァルシュトレイは大企業でもあまりやらないぐらい頻繁にアップデートを行い真摯なゲーム作りを見せてくれているが、中には「最初から導入できなかったのか?」と思われる自機移動調整などもある。STGは一期一会でぱぱっと遊ぶ層もいるため、現在では爽快感満点の作風になっているが、時期によってはそれを体験できない人もいると考えるとかなりもったいない。

また今回、初めてPCで同人ゲームをプレイした。XBLAやゲームセンターでもプレイした経験はあるが、ノートパソコンといってもUSBコントローラーをつないだり、作業中にちょこっと遊びづらかったり、本作がVITAなどで遊べたらもっと快適で、深夜なにもすることがなかったときのちょっとした暇つぶしに最高だったかもしれない。同人PCは以前の東方シリーズのような盛り上がりは陰りがあらわれ、スチームなどでは積極的に販売されている状況。機会があればほかの同人STGも遊んでみたい。

ヴァルシュトレイ公式サイト
(最新アップデート情報、ゲームの説明を網羅。ただゲームのシステムや操作解説はゲーム内でいつでも見られるようにしてほしかった)

ブログ内関連記事

バレットソウル インフィニットバースト 評価額4000円 シューティングがやりたいから360を買いましたという下手の横好きシューター向け



スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。