BABYMETALファーストアルバム「BABYMETAL」レビュー 真のクールジャパンがここから始まる

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いつか聴こうと思っていたが…まったく決断が鈍るとすぐに一年がたつ…ということで無理やりながらBABYMETALリリースから一周年に買ってとりあえず2ループぐらいした感想を書かせていただきます。

またBABYMETALは女性三人のアイドルではなく、日本のヘヴィメタルに対する尊敬や演奏技術を海外へ発信していく一大プロジェクトとしてとらえるようになったので、「彼女たち」ではなく「彼ら」と表記しています。

BABYMETAL(通常盤) BABYMETAL(通常盤)
(2014/02/26)
BABYMETAL

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私がヘヴィメタルというジャンルに出会ったのは大学生のころ。友達から勧められたXJAPANから火がついてメタリカ、アイアンメイデン・・・・とHR/HMにどっぷりとつかって5年以上…5年以上なので40代、50代のメタラーの方に比べたら知識なんて雲泥の差である。

そして、こういうのもあれだが、多少「これはロックだな、これはメタルだな」という拘りはある。「やっぱりギター、ベース、ドラム、ボーカル以上は増やしたら駄目だよな」とか「作詞・作曲は全部コントロールしてほしいよな」「ボーカルはあんまり主張してほしくない」。具体的に嫌いなバンド名をここで挙げても仕方ないがこういう拘りは持ってしまっている。

そして、ベビメタの存在を知った瞬間も、アイドルがヘヴィメタル調の曲をアルバムの一曲で歌うという企画はあったが、オールヘヴィメタルというのは初耳で「これはどうなのか?」と先入観を抱いてしまった。

ようやくアルバムを購入するにいたった。YOUTUBEで彼女たちのパフォーマンスを全く見ないで、まずは曲を聴こうと。
まずこの硬派なロゴだけの表紙…そして13曲55分という潤沢な収録曲数でありながら税込2160円という良心的すぎる価格。多くの人に先入観なく聴いてほしいという製作サイドの意気込みが伝わってくる。

まず一曲目の「BABYMETAL DEATH」はメロディック・デスメタルのようなスクリームボイスや激しい打ち込みから、唐突にやってくるボーカル三名の自己紹介、「SU-METALです」「YUIMETALです」「MOAMETALです」。ほぼ地声である。この意外性。

メギツネは「さくら」のアレンジなども聴かせながら和メタルを前面に出した情緒豊かなメロディ。そしてSU-METALが歌いあげるキャッチーなサビ。後の紅月と共に一般層に最も勧めやすい曲になっている。

しかし、私が最も嵌ったのは次の「ギミチョコ!!」だ。「あたたたたたたた、ずっきゅん」という意味不明な歌詞が激しいスラッシュメタルのギター、ドラムに心地よくシンクロし、サビでは完全にアイドルソングで聴かれる歌詞をこれまたSU-METALが綺麗に歌い上げる。

ギミチョコの元ネタを語ってくれるブログ

この曲もそうだが、BABYMETALの曲は全体的に一曲当たりの時間が少ない。ヘヴィメタルはおおよそ4~10分ほどが基本だが、ギミチョコ!!はじめ3分で終了する曲が多い。
最たる要因はギターソロの少なさだ。ヘヴィメタルの醍醐味であるギターソロを削るとは何事か?と思われるが、正確にうちこまれるギターとドラムの進行に急にメルヘンな歌詞と等身大の女性の声が入るだけでギターソロに勝るとも劣らない印象的なパートに仕上がる。
そう彼女たちのボーカルは女性的な色気を押し出して男性ファンを誘惑するのもでなはなく、自分たちの声色をしっかりとアピールしている。だから色モノではなく、アーティストとしてこちらは心構えて聴く体制に入る。色気を前面に出されるとバンドの調和を著しく見だしてしまう。声も楽器の一部であり、あくまでもバックの演奏技術なども見どころであることがしっかり伝わる。
メタルのボーカルは圧倒的なハイトーンが必要だとか、デスボイス習得の必要があるという固定観念を破り、等身大の女性が自分の歌唱力を素直に引き出す。スクリームというかロリボイス(年齢が15以下なので)合いの手担当のYUIMETAL、MOAMETALの存在もあり、SU-METALの個性がより引き立っている。メインボーカルを一人に集中することで氾濫するグループアイドルと明確な差別化になっているのも重要だ。

それ以降の曲は「いいね!」、「ド・キ・ド・キ☆モーニング」、「おねだり大作戦」、「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」のようにメタルベースにポップソングを歌いあげる作品が続き、ギミチョコ!!同様に激しいリフの合間に繰り広げられるキャッチーなサビが展開される4の歌。

そしてアイドルとヘヴィメタルのバトルであり、その到達点を早くも感じさせる「Catch me if you can」。鬼ごっこを題材に扱った曲で、聴けばすぐに「おいおいSlip Knotじゃないか」圧倒的なドラミングと明らかに狙ったデスボイスと笑ってしまうが、デスボイスの「オーオーオーニサンオーニサン」にBABYMETALが「まーだだよ」と応じる。
そして晴れやかな縦乗りできるサビが炸裂する。この曲のサビ自体他のアイドルやポップソングで聴いたことがある曲調だが、それがスリップノット調のリフに突如挿入することで、展開が豊かになって聴きごたえが増す。Slip Knotの曲は陰鬱な心を吹き飛ばしてくれるが、長時間聴くにはやや疲れるので、この曲はリスペクト元に敬意を払いつつもアイドルとメタルのデュエットの長所をしっかりと見せつけている

BABYMETALは日本よりも世界で評価され、世界的なフェスでも堂々としたパフォーマンスを見せているという。メタリカをはじめ多くのビッグバンドが彼女たちに注目している。国内でもミュージックステーションで取り上げられ、各媒体でもAKB、ももクロに続く第三の矢と目されている。

そして彼らの初アルバムを聴いて、強烈なインパクトを受け、何度も口ずさみたくなるようなギターリフがあったわけでも歌詞を覚えているわけでもないが、メタルとアイドルが融合したのが単なる企画、実験ではなく作品になっていることは充分に感じられた。シングルカットの曲が多いが、アイドル主体の曲とメタル主体の曲に分かれているため、飽きにくい構成になっている。

…となればブルーレイで発売されているライブ映像も是非とも目に焼き付けておきたいが、物欲の流れがおさまる気配がないため…今は、ファーストアルバムのレビューだけにとどめておきたい。

なにはともあれ、全国のメタルファンはヘヴィメタルを布教する際、BABYMETALという強力なワードを手に入れたのだ。これを初めに日本で活躍する数多のメタルバンド、海外の有名なバンドが一つでも多く知られるきっかけになると思う。また私もこのBABYMETALを聴いて再びメタル心に火をつけられた気分になれた。

よし、またギミチョコ!!を聴くか…

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