今プレイしても斬新なゲームアーカイブスソフト 怒首領蜂~弾幕ゲームとは何だったのか?~

スポンサーリンク

1997年、CAVEによって開発された縦スクロールシューティングゲーム「怒首領蜂」
1990年代中期、アーケードの主流がシューティングから格闘ゲームに変遷した中で、この「怒首領蜂」はどのような影響を与えたかを今一度考えてみたい。

怒首領蜂 ドドンパチ 怒首領蜂 ドドンパチ
(1998/09/10)
PlayStation

商品詳細を見る


(ファミ通スタッフによるゲーム紹介映像。難しいというイメージは残ったままだが、プレイの感触は伝わると思う)

弾幕ゲームとは何か?


(字幕にクセはあるが、シューティングゲームの流れを30分で補完できる優秀な番組。パブリッシャー(販売)ではなくディベロッパー(開発)側を汲んだ内容になっている点は好感が持てる)

弾幕ゲームには、数多くの誤解が存在する。
それは、弾幕ゲームが表面だけのイメージで語られてしまっていることと、二次元キャラクターとマッチングさせて、硬派なSTGプレイヤー層から一歩離れていることが要因と考えられる。

そこで、この項目では、CAVEの「怒首領蜂」と同人ゲームでは異例の人気作となった東方シリーズの弾幕シリーズ作品「東方紅魔郷」の二作をプレイした印象から弾幕ゲームの特徴を語っていきたい。

①難易度設定は細やかである
一番多い誤解は、「難しい」これに尽きる。
最近のゲームはインターネットの発展により、プレイ動画やレビューをみて購入される方も多いだろう。

アクションゲームは、一般のプレイヤーが動画をあげることが多いが、シューティングに関しては最高難易度や2週目以降の玄人プレイをあげた動画が多く、シューティングゲームをプレイしようと考える初心者にとっては、一つの障壁になっていると考えられる。

しかし、怒首領蜂は初心者にとってもフェアで楽しいゲームプレイができるように設計されている。
・難易度は5段階
・敵の体力が表示されている
・自機の当たり判定が小さい
・自機の攻撃が強力(グラディウスでいえば、レーザー+オプションがあらかじめついている)
・障害物の概念がなく純粋に弾避けを楽しむ設計になっている
・その場復活を採用
・無敵時間+全体攻撃のできるボムの使用回数が3~6回と他のゲームに比べて多い
・コンテニューすれば、能力を限界まであげるマックスアイテムが出現
・プレイ時間は一周およそ20分

単にクリアだけを狙うならば、誰でもやり続ければクリアできる設計になっている。
本作は、アーケード発の作品ということもあってコンテニューをしてもプレイヤーが有利になるように設定されている。

なお、東方でも一部のシステムは酷似している。

弾幕ゲームは
「敵の放った弾を避けて、自分が攻撃しやすい位置取りを確保する」
弾の量や無敵化できるボムの概念など異なる要素は含まれているが、STGの立役者である「スペースインベーダー」の原始的な面白さを拡大解釈して、詰め込んだ作品ではないかと考えている。

裏を返せば、以前のシューティングゲームは障害物を増やしたり、大きな当たり判定をいかして強引な体当たりを繰り返すボスなど難易度のインフレはすでに起きていた現象と考えるべきだろう。

自転車の補助輪を担うスローモードの革命

ロックスターの「マックスペイン」以降、多くのアクションゲームが一定時間敵の動きをスローにして自由に攻撃を行う「バレットタイム」を導入した。

しかし、その面白さを1997年時点で「怒首領蜂」は提示していたのだ…

ゲーム中、L1ボタンを押し続けることによって、敵の弾や動きを遅らせるスロー機能が本作に備わっている。
この機能が実に優秀である。

まず、初心者は敵の弾の軌道や出現パターンを把握しやすくなるし、弾幕ゲームの醍醐味である避けることが容易になる。個人的な意見を申すと当たりそうなときにスロー機能を作動させることで、あたかもゲームの機能をコントロールしうまく避けた全能感を味わうことができる。

そして、スロー機能を解除して2回目、3回目をプレイすると敵の弾の速さに狼狽しながらも、出現パターンに先駆けて弾を撃ち込んだり、目が慣れてある程度、弾を避けられたりする。

このスロー機能は、自転車の補助輪としてプレイを楽しむ感覚を損なうことなく、初心者から中級者への橋渡しとして貢献している。

シューティングゲームの面白さを教えてくれる作品

弾幕ゲームはシューティングゲームの亜流というイメージが強いが、シューティングに強い執着、愛着がない私から見れば、本作はシューティングゲームが持つ爽快感や達成感を抑えた普遍的な作品だと言いたい。

「怒首領蜂」は、シューティングゲームがドット→CGに以降したり、奥行きを再現したりする技術革新に真っ向からあらがっている。
BGMはロック調でありながら、ループさせる純粋な作り、機体のデザインも一般的に我々が想像する戦車や戦闘機、ステージ構成も背景は違うがプレイ感覚はあまり変わらない。

でも自機と敵機の真剣勝負をプレイ中ずっと続けられるこの体験は非日常的な緊張や達成感がある。

演出化への歯止めをかけ、新しいシューティングの楽しみを提示しながらも、根底に眠っているのはスペースインベーダー以来のシューティングゲームの原始的な駆け引き。それが本作の何よりの魅力ではないだろうか。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。