「アインハンダー」から考えるシューティングゲームの難易度設定(初心者視点)

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まだ、エニックスと経営統合する以前のスクウェアから発売された異色のシューティングゲーム。
それがこの「アインハンダー」である。

アインハンダー アインハンダー
(1997/11/20)
PlayStation

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タイトルの通り、ハエ状の機体の上下にあるアームを駆使して敵の兵器を奪い取り、その兵器を使って敵を駆逐するシューティングゲームである。

プレイしてみると、パワーアップ要素を敵に依存するシステム以外は、極めてオーソドックスな横スクロールシューティングに見えるが、プレイ中に横方向に傾け奥行きを演出するスクロール方法や、ステージクリア後に音声のはいった状況説明が入るなど演出面に特化したシューティングゲームともいえる。
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課題の残るシビアさ

このゲームに関する情報をネットで集めると
「シューティング熟練者にとっては簡単だが、初心者は機体の大きさで難しい」
意見はまばらである。

実際、私はプレイしてイージーであっても難しいと感じたし、コンテニュー無限の「FREE」という難易度を選択してもかなり撃墜された。

このゲーム、プレイしてみると一昔前、SFCころのアクションゲームレベルの難易度を彷彿とさせる。
その理由を以下に後述する。

①機体の大きさとガンポッドシステムのミスマッチ

まずは、数多くのサイトにも指摘されたように自機が大きく、相手機体もロボ形態の大きめのサイズが枚挙するため、動けるスペースが限られてしまっている。
さらに、本作最大のウリである敵の兵器を奪ってサブウエポンとして使用するガンポッドシステムが相まって、被弾率が非常に高い。

ガンポッドシステム単体で見ても、面白いシステムではあるが、激烈な戦場の中で、取得した際に「ミサイル」、「ガトリング」などのゲーム内アナウンスがなく、視覚でどの武器を取得したかを確認しなければならない。さらにガンポッドを輸送する敵を撃墜して、こぼれおちたガンポッドを取得しに行かなければならないため、被弾する危険性は、高まる。

また、ガンポッドには、強い・弱い、状況ごとの使い分けが重要であるが、取得した武器が強力でキープしたくても操作ミスで弱いガンポッドに切り替わるという事態は何度も起きる。
それ自体は、他のシューティングゲームでもよくあることだし、予定調和の崩壊という面白さもあるため、一概には否定できない。

②戻り復活の功罪

シューティングゲームのコンテニュー方式は、主に二つに分かれる
・戻り復活
被弾した場合、ステージ内に決められたコンテニューポイントに戻され、そこからプレイする。
・その場復活
被弾した場合、自機が半透明になって、すぐにプレイが再開される。

戻り復活は初期グラディウスなどに搭載されており、その場復活は、最近のシューティングゲームの主流になった。

結論から言えば、その場復活のほうがプレイヤーにとって有利に働くと考えられる。
半透明で復活する間は、敵の攻撃を無敵で受け流せるし、アーケードが主流だったシューティングだからだろうか、クレジットを入れなおすと強力なアイテムが追加されることもある。
インカム重視の考えと揶揄もされるが、家庭用に移植した場合は、ユーザーフレンドな機能に移る。

初心者であっても、ゴリ押しでクリアできるシューティングが増えたし、コンテニュー数が限られたゲームなら、序盤はミスを少なくし、後半で一気にやられても大丈夫なようなプレイの振り分けもできるようになった。
このその場復活は、個人的に革新的なゲームシステムの一つといえる。

一方で、戻り復活にも長所はある。
「スターフォックス」や「エースコンバット」のように体力値が設置されたものが多いが、一発で撃墜扱いのゲームにおける戻り復活は、ノーミスでボスや敵陣をかいくぐるため、クリア時の達成感は、すさまじいものがある

また敵のパターンをしっかり覚えないとノーミスでは、クリアできないため、シューティングがうまくなったという実感がわきやすいのではないだろうか。

アインハンダーは、戻り復活を採用している。

このゲーム自体、敵の攻撃が他のシューティングに比べ、激しいわけではないため、クリアが容易に映るだろう。しかし、戻り復活のポイントによっては、強化もなしに対空砲火の激しい敵の中枢に飛び込むことを余儀なくされたり、中ボス・ボスの攻撃を一回も受けずにパーフェクトのクリアを強いられる。

コンテニューポイントの設置自体は、多くのアクションゲームに採用されている。
しかし、そのほとんどは、ライフが設定され、敵の攻撃一回でやられることはない。
アインハンダーは、シューティングゲームのため、どんな小さな弾であっても、極太のレーザーであっても一発は、一発。気を抜けば倒され、コンテニューポイントまで戻される。

つまり、集中力を持続させることを余儀なくされる。

強力なステージ、ボスは、それゆえに印象に残るが、その場復活システムでも、どのポイント、どのボスでコンテニューを費やしたか身体的に理解できるのではないだろうか。

やはり、戻り復活は、シューティング初心者から見れば、
・何発か敵弾を耐えられる体力が設定されている
・戻り復活できるクレジット数を用意して、全てが尽きたらステージの最初からという両方の長所を組み合わせた形にする

そうした救済が欲しいと最近のユーザーよりなシステムに変遷したゲームにどっぷりつかった筆者は、考えてしまう。

③プレイ時間の長さ

アインハンダーの一周プレイ時間は、およそ40分~45分ほど。

しかし、戻り復活によっててこずってしまうと一時間近くかかることがある。

集中力を切らさずに40~50分のプレイというものは、なかなか難しい。ポーズが面はもちろんあるが、アクションゲームのように流れの中でキャラを止めて思考する猶予もないし、ステージクリア後は、シームレスで次のステージに移行する(これは演出の良さやロード時間がないテンポという長所もある)

演出やグラフィック、そしてBGMのレベルが非常に高いため、何回でもプレイしようという気にさせられるが、いつも4面か5面の山場で数回コンテニューを繰り返して、あきらめるというパターンが個人的に続いている。

以上のポイントから、アインハンダーは、硬派なアクションゲームの一面を併せ持っていることを念頭にプレイしていただきたい。
条件付きではあるが、ステージセレクト機能もあり、取得したガンポッドは、次回プレイ時に初期装備としてプレイできる。強力な隠し武器を使えば、プレイは多少容易となる。このあたりは、家庭用ならではの味付けだろうか。

コラム スクウェアとエニックスの二番手

ファイナルファンタジー、ドラゴンクエスト…
共にRPGの絶大なる看板タイトルを持っていた。スクウェアとエニックス。
今でこそ経営統合し、スクウェア・エニックスとして有名であるが、まだPSが発売されていた1990年代後半は、FF,DQに続く決定打を両会社が模索していた時代だったことがうかがえる。

例えばスクウェアは当時、バーチャ、鉄拳二強だった3D格闘に参入し、大いに盛り上げた。

ブシドーブレード ブシドーブレード
(1997/03/14)
PlayStation

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レジェンダリーヒッツ トバル2 レジェンダリーヒッツ トバル2
(2007/01/25)
PlayStation

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(トバルを製作したドリームファクトリーのメンバーは、バーチャ、鉄拳の製作に加わっていたという経歴を持っている)

エニックスも以下のような普遍的なゲームシステムであるが、実写や3D描写を駆使した奇抜なゲームを世に送り出している。

せがれいじり せがれいじり
(1999/06/03)
PlayStation

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鈴木爆発 鈴木爆発
(2000/07/06)
PlayStation

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(アーカイブスには不出。しかしニコニコ動画などでは、非常に盛り上がっている。版権の問題などでアーカイブスになっていないのかもしれないが、仮にアーカイブス化すればプレイしてブログに記載したい)

RPGが得意な両者であっため、サガシリーズ、スターオーションシリーズなどの固定ファンを確実に増やし、他のジャンルでもリーディングカンパニーを目指すような心意気が随所に見えた。

アインハンダーは、コナミの社員を引き抜き、トバルでは、ドリームファクトリーを、ラクガキショータイムは、トレジャーといった優秀な製作会社や社員を見出すことでも優秀なゲーム企業だったということが、当時を振り返っても理解できる。

ゲーム業界が上り調子ではなく、保守的な考えが優先されるため、スクウェア・エニックスに多彩なジャンルの製作よりも、本職のFFやドラクエのクオリティを求める声は、理解できるが、時には、こういう意欲的な他ジャンルの作品を世に出して、ゲーム業界にカンフル剤を打ってもらいたいと期待するのである。

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