今プレイしても面白いゲームアーカイブス スパイロ・ザ・ドラゴン

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ユーザーの意見を取り入れ、チェックポイントの細かい配置、ワンプレイごとの短時間のチュートリアルなど、日本が取り入れてきた親切な設計をしっかりと輸入し、築き上げたゲームの一つにこの「スパイロ・ザ・ドラゴン」があげられる。

スパイロ・ザ・ドラゴン スパイロ・ザ・ドラゴン
(1999/04/01)
PlayStation

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キャラメイキング

ゲームの歴史も10年、20年と刻まれることによって、急に全く新しいジャンルの作品が登場という新鮮味は薄れていった。
代わりに、既存のジャンル同士を組み合わせ、全く新しいプレイ感覚の提供や、映画や小説と同じように、昔の優れたシステムや世界観をもったゲームから新しいゲームを作るという温故知新の作り方がされた。

「スパイロ・ザ・ドラゴン」は、マスコットキャラに事欠かなかったPS時代から新しいマスコットに枯渇していたPS2時代において、ハード売り上げを牽引する一部となった「ラチェット&クランクシリーズ」を開発した会社である。

ラチェット&クランク3 ラチェット&クランク3
(2004/11/25)
PlayStation2

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スパイロも、海外では人気の高いシリーズであり、日本とは違い、一つの確立したキャラクターとなっている。

プレイしてみると、世界観は、「クラッシュバンディクー」に近い。
人間の言葉を話す動物が中心となって、ちょっとしたジョークも交えたコミカルな会話を織りなし、敵キャラも敵同士でもめあったり、やられ方もユーモラスにあさっての方向へ吹っ飛んでいくなど、愛嬌を交えた諸々のセンスがクラッシュバンディクーに酷似している。

ラチェット&クランクもプレイして感じたが、ストーリーの関係性で感情移入させるのではなく、ストーリーとは関係のないジョークや掛け合いを通して、「おもしろいな」「かわいいな」「ムカツクな」と誘導させる、しっかり感情の通ったキャラとして成立させている。

システム

ゲームの流れは、ほぼ「スーパーマリオ64」と同等と思っていい。

6つのワールドの中に多数のステージがあり、ステージ内に散らばったアイテムを収集することで次のワールドに進む。
単純なクリアだけなら、多少のアイテムの取りこぼしがあったとしても大丈夫。

さらに、ワールド内ではいくつもの看板が設置されており、その場でどのようなアクションが要求されるているかを分かりやすく解説してくれる。

チェックポイントも多く、極めて親切な設計。
メタルギアシリーズの生みの親、小島秀夫氏も語っているが日本風のユーザーフレンドリーで親しみやすいゲームデザインをしっかりと継承したのは、この「スパイロ・ザ・ドラゴン」が決定打ではないかと私は思う。

コラム:アスレチックなアクションゲームの減少

この「スパイロ・ザ・ドラゴン」をプレイして感じたことなのだが、最近のアクションゲームは、敵を倒すことを目的にしており、落ちたら残機を失う足場や、トゲなどのアスレチック要素が減っている気がする。
今でもそれをつら抜いているのは、王道といわれているマリオやソニックシリーズくらいなもので、多くのアクションゲームは敵AIと戦闘を重ねてキャラクターを気持ちよく動かすという流れにシフトしている。

アクションゲームのレビューを観ても、一撃で死んでしまう仕掛けがあるだけで「落下要素はいらない」と批評をうける扱いだ。

本作は、未熟のドラゴンが主人公のため、高台からグライドして、足場から足場へと移動するアスレチック要素が豊富な作品である。
逆に敵との戦闘は、メインではなく、ボスも窮屈な足場をくぐりぬけて追いついて攻撃するだけで倒せる。

私は、アスレチック要素は嫌いではないが、多くのアクションゲームが戦闘へと移行した背景を本作からうかがい知ることになる。

それは、単純だが
「3D空間とアスレチックは相性が悪い」
これに尽きる。

横スクロールの2Dゲームでは、プレイヤーはキャラクターと足場の距離感をつかむことが容易である。
3D空間の作品は、カメラワークの問題を抱えている。
前回の「サイレントボマー」のレビューでも語ったようにキャラクターを遠くから固定で撮るという解決策があったが、慎重な操作が要求されるアスレチックとは相性が悪い。

「トゥームレイダー」のように崖の出っ張りから出っ張りへと移動するロッククライムを行うような操作を要求するアクションが増えたのも、キャラをアップにして表現しやすい、失敗のリカバリーが取りやすいという点にあったのではないだろうか。

他にも「表現方法の違い」が外せない。
2D作品における足場は地上であっても雲であっても崖であっても「統一された横線」として表示される。
しかし、3Dの場合は、高低差の概念が加わったり、岩ごとにごつごつしたもの、出っ張りが激しいものという個性を表現しなければ、没入感が損なわれる。

こうした問題から多くのアクションゲームがアスレチックを避けてきたことが分かる。
本作では、アスレチック要素が醍醐味でもあるが、同時にカメラワークの悪いよる落下死や空間把握の難しさという問題点が如実に表出している。

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