今プレイしても斬新なゲームアーカイブス 俺の料理

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もし、あなたが十字キーから進化を遂げたアナログスティックをアクションゲームにおける8方向の移動の簡便さや視点移動の利便性が長所であると考えるなら、この「俺の料理」を一度はプレイしてもらいたい。

俺の料理 PS one Books 俺の料理 PS one Books
(2002/03/28)
PlayStation

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(アーカイブス内のジャンル設定では、「その他」に分類されていたが、実際プレイするとアクションゲーム並みの慎重かつ的確なスティックさばきが要求される。いや、料理行程をスティック操作に見立てているため、スポーツゲームという見方もできる)

スティック操作のコンシューマー輸入

ゲームグラフィックの2D描写から3D描写の変遷は、映画でいうモノクロからカラー映画の発展に等しい。
そして任天堂が開発した的確な操作が可能で壊れにくい十字キーから、ゲームセンターのアーケードスティックをコンシューマーに輸入した「3Dスティック」(サンディースティック)
スティック
引用サイト 筆者が人生で初めて、プレイしたハードがNINTENDO 64だった。美麗なグラフィックとロード時間のないカセット。当時の山内社長の言葉通り、良くも悪くも少数精鋭を体現したハードだった)

特にこのスティックが活かされたソフトとして有名なのが、「スーパーマリオ64」のマリオがクッパの尻尾をつかんで、爆弾めがけてジャイアントスイングをかける操作である。スティックをぐりぐりと回転させ、強く回転させれば遠くに飛び、弱く回転させれば少ししか飛ばない。
後にも先にもここまで斬新な遊ばせ方をさせてくれたボス戦は記憶にない。
マリオ
引用サイト 社長が訊く 岩田社長が任天堂ハードのソフトの開発裏を懇切丁寧な社長の司会と共に行われている。なお引用サイトの文中からマリオがクッパを投げ飛ばすプレイ動画もみることができる)

アーケードスティックは、「ストリートファイターⅡ」のプロレスキャラ、ザンギエフが繰り出す「スクリューパイルドライバー」のコマンド(※1)のように一部、回転を用いる場面はあったが、多くは、プレイヤーの負担軽減の効果としてスティックは、機能していた。(※2)
NINTENDO 64は3D空間でキャラクターを動かす最善策としてスティック技術をコントローラー向けの適切なサイズに縮小することに成功した。
スティック操作を3D箱庭空間のアクションゲームに落としこめることは、まさに鬼に金棒の快適さをプレイヤーに提供することになる。

※1 相手の近くで一回転+パンチボタンを押すことで回避不可能な投げ技を繰り出し、大ダメージを与える。
※2 十字キーで波動拳コマンド(↓\→)を連打すると、親指にタコができることも少なくなかった。

デュアルショックの登場

250px-PSX-DualShock.png
ウィキペディア デュアルショックの項から引用

1997年にNINTENDOの3Dスティックを踏襲する形でプレイステーションから発売された新型コントローラーのデュアルショック(アナログコントローラーともいう)
左右二つのスティック操作により、多くのアクションゲームが左スティックで移動、右スティックで視点変更を採用。これにより、8方向移動による快適さとキャラを動かしつつのカメラ移動の操作が可能になった。
さらにNINTENDOでは別売りで電池も必要でコントローラーの接続端子が悪くなれば機能しなかった振動パックに対抗し、デュアルショックという名の通り、振動機能をコントローラー内に標準装備。
PS3初期のコントローラーに、振動機能が搭載されず、ユーザーから批判を買い、後に標準装備となった経緯を考えると、この振動機能もデュアルショックの機能として重要機能であることが分かる。

デュアルショックの活用を模索した俺の料理

ようやくだが、ソフトの解説に入ろう。
デュアルショックにあって64コントローラーにない長所は、スティックを左右二つに有している点である。
追記するとスティックを押し込むことで「L3/R3」という新しいボタンにも化ける(しかし、採用されているソフトが少なかったため、唐突に「L3を押してください」と説明され困惑した経験がある)

デュアルショックの登場から2年後…1999年の6月に世界初のデュアルショック専用ソフトである「サルゲッチュ」がソニーから発売された。

サルゲッチュ サルゲッチュ
(1999/06/24)
PlayStation

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(1は体験版のみプレイ、2は全てプレイ、3はミニゲームの「メサルギアソリッド」のみプレイ)

左スティックで移動し、右スティックで攻撃という操作。
スティックを倒した方向にピポサルを捕まえるアミを振り下ろしたり、武器を振り下ろすことができる。
ボタンは、武器をリアルタイムで切り替えていくために存在し、□は左、×は下のほうに武器が描かれているため、直感的に武器を切り替えることができる。
直観性をアクションゲームの没入感に落としこめた記念碑的ゲームである。

他にも愛らしいも憎らしいピポサルや、「クラッシュバンディクー」同様、ゲームプレイ以上にキャラクターやテーマソングを前面にしたCMソングが好評を博した。
後にシリーズ化、アニメ化、漫画化されたことからPS1~2時代のソニーのイメージキャラとして、ハード売り上げをけん引する存在にまで成長した。

そのおよそ3カ月後にリリースされたのが、同じくソニーから発売(開発はアージェント)された「俺の料理」である。

(ゲーム内の情報がやや煩雑なため、しっかりとチュートリアルを聴くことが肝要となる)

世界初の料理を作るゲームというコンセプトのもとに発売された本作。
・ビールは左スティックでグラスを傾けて、右スティックを倒すことでサーバーから注ぐ
・ハンバーグを炒める際は、右スティックを下に倒して上におしあげて三回ひっくり返す
・スティックを回して納豆をかきまぜたり、ご飯を研いだりする

ほんの少しあげてもこれだけのバリエーションがある。
キー操作と違い、スティック操作は歩く→走るといった強弱が非常につけやすい。俺の料理は操作の強弱に目をつけて、少し倒すことを要求する場面が多々ある。

普段、スティックを慎重に倒す操作を求められるゲームをプレイしないため、一度クリアして、他のゲームを2,3作品プレイしていきなり本作を再開しても最初は、ミスを連発してしまう。
それだけ他にはない、操作性を求める作品だということが分かる。

また、プレイ中は、ほとんどスティックで簡潔するのも新しい。
ゲーム内の設定により、決定ボタンをR3にすれば、スティックを親指にのせるだけで不自由なくプレイできる。

「サルゲッチュ」や「俺の料理」といった、新技術をゲーム内の基本ルールに落としこめた作品は少なくないが、それを操作快感に結び付けられるソフトは、数少ない。
現在は二つのアナログスティックも片方は移動、片方はカメラ操作がほぼ主流になり、ラジコンのように二つのスティックを使って、楽しませてくれる独創的なゲーム体験は、減ってきている。

ゲームは、おもちゃという見方がある。
ある人からみれば、同じようにボタンをおすばかり、スティックを倒すばかりで新鮮味がないとゲームは、思われているかもしれない。
しかし、ボタンを押すことで、グラディエーション豊かなレスポンスがあり、「このボタンをおせばどんなことが起きるのか」という期待感にこたえてくれるのが、原始的でいいおもちゃとしてのゲームだと私は、思う。

俺の料理は、いかに早く、効率的に料理をつくって、客に提供できるかという競技面をおしながらも、スティックを包丁や手にみたてた、直感的な操作により、常にスティックを操作する好奇心を持続させてくれる。
斬新なゲームをしたいという人には、もってこいな作品であることに間違いない。

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